若手社員の心をつかめ!“チャンバラ合戦”や“演劇”で変わる企業研修
若手社員の離職率が高まるなか、企業が取り組む「コミュニケーション力の強化」に注目が集まっています。2025年4月23日(水)放送のNHK総合「午後LIVE ニュースーン」17時台では、社員同士の意思疎通を活発にするユニークな企業研修として「チャンバラ合戦」や「演劇」を導入している事例が紹介される予定です。放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。
若手社員とどう向き合う?“辞めない職場”をつくる試み
若手社員の早期離職は、多くの企業にとって深刻な問題となっています。仕事への不安や、周囲との価値観のズレ、社内での孤立感がその原因とされており、単なるマニュアル的な業務指導では改善が難しいのが現状です。こうした状況を受け、企業では従来の研修とは異なる「体験型」かつ「対話型」のプログラムに注目が集まっています。
そのひとつが「チャンバラ合戦」です。スポンジ製の刀を使ってチーム同士で戦うという、一見すると遊びのようなアクティビティですが、実際は多くの学びが詰まっています。
・参加者は役職や部署を問わず混合のチームに分かれます
・限られた時間内に作戦を立て、協力しながら勝利を目指します
・この過程で自然に役割分担が生まれ、仲間との意思疎通が促進されます
普段の職場では見せないような一面を互いに知ることができ、「仕事の顔」と「素の顔」を重ね合わせることで信頼関係が深まるのです。特に、年齢や立場の違いを越えて身体を動かす体験が、「対等な関係」を築く大きなきっかけになっています。
また、もうひとつの試みとして注目されているのが「演劇ワークショップ」です。劇団や演劇講師と連携し、表現力や共感力を養う研修が導入されています。シナリオのない即興劇などを通じて、社員は自分の気持ちを声や動きで表す練習をします。
・演劇では、相手の言葉に耳を傾け、間の取り方や表情にも意識を向ける必要があります
・その結果、傾聴力や気配りといった“非言語のスキル”も自然と育まれます
・自分の考えを言葉にして発信する力も身につき、上司や同僚とのやり取りにも良い影響を与えます
これらのプログラムの共通点は、「正解のないやり取りの中で相手と向き合う」ことにあります。だからこそ、研修の枠を超えて本音のやりとりが生まれ、職場での関係構築に実を結ぶのです。
「チャンバラ合戦」も「演劇」も、単なる遊びや余興ではありません。信頼を育てる“きっかけ”を与える、企業の本気のコミュニケーション施策として注目されているのです。
チャンバラ合戦を採用した企業
・ロート製薬株式会社
2024年春、新入社員55人と役員が「チャンバラ合戦」で対決。スポンジ製の刀を使ってチーム戦を行うことで、役職や部署を越えた交流が生まれました。戦略を練り、仲間と連携して行動する過程は、職場での協働にも直結します。
・トレンダーズ株式会社
情報通信分野で注目される企業では、新人から中堅までを対象に「戦いながらつながる」をテーマに実施。論理だけでなく感情にも訴えかける場として機能し、普段は見せない一面を引き出すことができたそうです。
・株式会社グロービス
専門サービス企業のグロービスでは全社員を対象に導入。参加者全員が一体となる瞬間があり、「同じ場で汗をかいた仲間」としての絆が生まれたとされています。
演劇研修を活用した企業の取り組み
・株式会社ONE
営業職を中心とした職場では、演劇のスキルを応用した研修を導入。セリフのやり取りや感情表現のトレーニングを通して、「自分をどう伝えるか」、「相手の言葉をどう受け止めるか」という能力が磨かれます。
・明治産業株式会社
演劇ユニット「puyey」と連携し、ハラスメント防止と相互理解を目的とした研修を展開。セリフのない「空気を読む」表現も学び、言葉だけに頼らないコミュニケーションを実践的に体験できます。
・富良野GROUP
全国各地で“演劇的アプローチ”を取り入れたプログラムを提供。演技を通して「相手の立場に立つ」ことの大切さを学び、関係構築の本質に気づく時間になっていると報告されています。
なぜ体験型研修が有効なのか
・言葉だけでは伝わらない関係性を築ける
実際に体を動かしたり、表情や声で表現することで、言葉の裏にある感情や背景を理解する力が養われます。
・心理的安全性をつくる入り口になる
ふだん緊張してしまう相手とも、「戦う」「演じる」という共通の行動を通じて距離が縮まり、日常の会話がしやすくなります。
・現場での変化を持続させやすい
座学で得た知識よりも、実体験として感じたことは記憶にも残りやすく、行動変容に繋がりやすいといわれています。
番組では、こうした事例を丁寧に取材し、実際に取り組んでいる企業や社員の姿、そしてその効果について紹介する予定です。放送の内容と異なる場合があります。
放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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