布袋寅泰が語るロンドン生活とギター人生、COMPLEX再結成の舞台裏とは
2025年4月18日(金)のNHK総合『あさイチ』(8:15〜9:55放送)では、プレミアムトークにギタリスト・布袋寅泰さんが登場しました。世界的な実力を誇るアーティストとしての活動はもちろん、家族とともに移住したロンドンでの暮らしや、再結成されたユニットCOMPLEXへの思いなど、多岐にわたる話題が語られました。また、人気絵本『パンどろぼう』の作者・柴田ケイコさんの特集や、グリーンコーナーでは布袋さんが育てている花についても紹介され、個性あふれる1時間40分となりました。
ロンドン移住の決断と家族の絆
布袋寅泰さんがロンドンへ移住したのは2012年のことでした。50歳を迎えたタイミングで、妻の今井美樹さんと娘さんとともにイギリス・ロンドンへ渡りました。これまで長年、日本の音楽シーンをリードしてきた布袋さんにとっても、異国の地で再スタートを切るというのは大きな挑戦でした。決断の背景には、自らがステージ上でファンに語ってきた「夢を追い続けてほしい」という言葉がありました。それを自分自身にも向けたメッセージとして受け止め、行動に移したのです。
ロンドン移住から1年後、布袋さんは現地でライブを開催しました。そのライブでは、日本からクリエイターを招き、独自のステージを作り上げました。このステージを観たミック・ジャガーが布袋さんに声をかけたことがきっかけで、ザ・ローリング・ストーンズのライブに招待されるという大きな転機が訪れました。
・ロンドンでの暮らしはもう13年目を迎え、生活の一部として完全に根付いています
・現地での活動は音楽面だけでなく、家族との時間も大切にするスタイルに変化していきました
・放送では、娘さんと一緒に食卓を囲む家庭での写真が紹介され、笑顔あふれる柔らかな雰囲気が伝わってきました
・家族との関係はますます深まり、ロンドンという異国の地でも心のつながりを大切にしてきた様子がよく分かります
・食事の時間には、娘さんが会話の中心となって場を和ませているとのことでした
・移住当初から、家族全員で支え合いながら歩んできたことが、番組の中でも丁寧に描かれていました
布袋さんは音楽家として世界で挑戦しながらも、家庭では花を買い、料理を作り、家族を想う父親の姿としての顔も持ち合わせています。挑戦と安らぎ、その両方を兼ね備えた日常が、ロンドンという舞台で静かに、しかし力強く続いていることが、今回の放送を通して改めて伝わってきました。
布袋寅泰というギタリストの魅力
この日のスタジオには、布袋寅泰さんが自ら愛用のギターを持参しました。ギタリストとしての姿を間近で見られる貴重な時間となり、演奏中の身体の動きや指の運び、そして音の響きがどのように生まれるのかが、具体的に紹介されました。特に注目されたのは、布袋さんの手の大きさが意外にも鈴木奈穂子アナと同じくらいだったという点です。ギタリストといえば手が大きい方が有利とされがちですが、布袋さんは恵まれた条件ではなくても独自の奏法を築き上げたことが強調されていました。
・指の長さや力に頼るのではなく、動きのしなやかさとリズムへの乗せ方で音を表現している
・ギターを「弾く」というより、「体の一部として扱っている」かのように、演奏時は自然な一体感が生まれていた
・体の動きと音が連動しており、視覚と聴覚の両方で音楽を感じる演奏スタイルが印象的でした
・ギター演奏中の立ち姿や、リズムを取りながら動く足元も含め、布袋さんの全身が“楽器”になっていた
また、番組では最新アルバム『GUITARHYTHM VIII』の話題にも触れられました。8作目となるこのシリーズは、布袋さんにとっても「自分の軌跡」であり、「現在の自分そのもの」でもあるとのこと。そこから紹介されたのが、Charさんとのコラボによる楽曲『Side by Side』でした。
・タイトルの通り、2人のギタリストが“並んで歩く”ような音の対話が魅力
・音の厚み、スピード感、メロディーの変化などが、布袋さんの音楽的成熟と遊び心の両立を感じさせる
・演奏映像が流れた際、SNSや番組への反響も大きく、「BOØWYは青春だった」といった声も多数寄せられていた
ギタリストとして世界と戦いながら、年齢や環境の変化の中でも進化を止めず、新しい音を届け続けている布袋寅泰さんの姿は、多くの視聴者に勇気を与えるものでした。技術の高さだけでなく、自分らしい音を追求する姿勢こそが、布袋さんの最大の魅力と言えるでしょう。
吉川晃司とのCOMPLEX再結成ライブ
2024年、吉川晃司さんとの伝説的ユニット「COMPLEX」が13年ぶりに再結成されました。この再始動は、音楽活動の延長線上というよりも、ある出来事がきっかけとなって動き出したものでした。それは、令和6年能登半島地震の直後に起きたことです。被災地の現状を目の当たりにした布袋さんが、「自分にできることはないか」とスタッフに声をかけたことから、チャリティーライブの話が現実のものとなっていきました。
・チャリティーライブの実現には、音楽スタッフや関係者が即座に動き、想いが一つになって開催にこぎつけたことが背景にありました
・再結成ライブの収益はすべて寄付され、その金額は13億円にものぼる大規模な支援となりました
・会場では、かつてのCOMPLEXの名曲が再び鳴り響き、ファンの記憶と熱気がよみがえったと伝えられています
・布袋さん自身も、ライブ中に「若き日の自分に戻れた」と振り返り、音楽を通して過去と現在が交差する時間を体験したと話していました
吉川晃司さんとの関係性も、ただの共演者ではなく、長い年月を経ても変わらぬ絆として今も続いていることが伝わりました。再結成によって生まれたこのチャリティーライブは、単なる音楽イベントではなく、音楽の力で人と人をつなぎ、社会に貢献するという強いメッセージを持った出来事として多くの人の心に残るものとなりました。
再び同じステージに立ち、音を響かせることで、かつての思い出だけでなく、今を生きる意味や責任も強く感じていた布袋さんの姿勢が印象的でした。
花とグリーンへの愛情
布袋さんは花が好きで、自宅の庭にもチューリップなどの花を植えている様子を番組内で紹介。グリーンコーナーでも強く関心を寄せており、「母が花好きだったことが影響している」と話しました。家庭内では花を買うのは自分の役割だと結婚当初から教わっていたそうです。演奏や表現だけでなく、こうした生活の中に美しさを取り入れている点にも、布袋さんの人柄が表れています。
特選エンタ「パンどろぼう」の世界を描く絵本作家・柴田ケイコさん
今回の「特選!エンタ」コーナーには、大人気絵本『パンどろぼう』シリーズの作者・柴田ケイコさんが登場しました。2020年に第1作が刊行されて以来、ユーモアと驚きにあふれた展開が話題を呼び、シリーズ累計430万部を超える大ヒットとなっています。
番組ではまず、声優の緒方賢一さんによる読み聞かせが披露され、『パンどろぼう』と続編の『パンどろぼうとりんごかめん』の一部が朗読されました。緒方さんのあたたかな語り口に、スタジオもリラックスした空気に包まれていました。
・柴田さんは2人のお子さんを育てる母親でもあり、子どもたちはすでに絵本を卒業し、今はマンガばかり読んでいるとのこと
・読み聞かせの相手は最近は夫だけで、「面白かったね」と言ってくれるのが嬉しいと語られました
・作品づくりでは、読者がクスッと笑ったり、驚いたりできる展開をとても大切にしているそうです
・「パンどろぼうとりんごかめん」に込めた想いについても触れられ、農園の人たちがいるからこそ美味しいものが食べられるというメッセージを届けたいと話していました
・実際に農園を訪れた経験も活かされており、食べ物の裏側にある「人の働き」への気づきも絵本の中に描かれています
また、番組では柴田さんの仕事場の映像も公開されました。使っている道具についても紹介があり、特に「太い芯が出るシャーペン」を愛用していることが印象的でした。スケッチや下描きをする際には、線の強弱が出しやすく、表情豊かなキャラクターを描くのに適しているとのことでした。
作品の人気の理由は、単に可愛い絵やテンポの良い文章だけではなく、予想を裏切るストーリー展開と、しっかりとしたメッセージ性が込められていることにあります。子どもも大人も一緒になって楽しめる、そんな絵本の魅力がたっぷりと伝わるコーナーとなりました。
柴田さんはこれからも、読む人を楽しませる作品づくりを続けていきたいとのことで、今後のシリーズ展開にも大きな期待が寄せられます。
みんな!グリーンだよ「新生活のお供に!多肉植物を育てよう」
今回の「みんな!グリーンだよ」では、新生活にもぴったりな“多肉植物”の育て方をテーマに紹介されました。見た目が可愛らしく、インテリアとしても人気が高い多肉植物ですが、実は育てやすさとコレクション性の高さも魅力です。今回はその中から、エケベリア、ハオルチア、アガベの3種類に注目しました。
・エケベリアは、秋になるとぐんと大きく育ちやすい種類です。屋外で管理すると葉が密に育ち、見た目の美しさも増します
・風に当てることで葉が引き締まり、しっかりとした形に仕上がるのも特徴です
・ハオルチアは透明感のある葉が特徴で、室内の明るい窓辺で育てるのに向いています
・アガベは鋭い葉のフォルムが特徴で、比較的成長が早く、存在感のある見た目が魅力です
多肉植物は、茎・葉・根の部分に水を蓄える性質があるため、水やりの頻度が少なくて済みます。水やりの目安は「1週間から10日に1回、たっぷりと与える」こと。逆に水のあげすぎには注意が必要です。
・お手入れの際に古くなった葉を取るときは、縦ではなく“横にスライドさせるように”引っ張るのがコツです
・無理に引きちぎると、茎を傷つけてしまうことがあるので注意が必要です
さらに番組では、SNS映えする「多肉植物の撮影方法」についても紹介がありました。多肉植物は写真映えする被写体として、SNS上でも多くの投稿が見られます。
・撮影時は少し暗めの設定で撮ることで、影ができて立体感がアップします
・アップで撮ると「ぷっくり感」が強調されて、より可愛らしい印象に
・スマホを逆さまに構えて撮影することで、背景に奥行きが生まれ、構図にも変化が出ます
これらの工夫を取り入れることで、育てる楽しみだけでなく、記録して共有する楽しさも味わえるのが多肉植物の大きな魅力です。新生活のスタートに、気軽に始められるグリーンライフとして、多肉植物を取り入れてみるのもおすすめです。
【放送情報】
番組名:あさイチ(NHK総合)
放送日:2025年4月18日(金)
放送時間:午前8時15分〜9時55分
【出演者】
・プレミアムトークゲスト:布袋寅泰
・コメンテーター:博多華丸・博多大吉
・キャスター:鈴木奈穂子、駒村多恵、勝呂恭佑
・絵本作家:柴田ケイコ
・VTR出演:小渕健太郎(コブクロ)
今回の放送は、音楽だけでなく人生や家族、生活へのこだわりまで語られた、布袋寅泰さんの人間性を深く知ることができる貴重な時間となりました。伝説のロックスターでありながら、家庭では花を愛し、料理をこなす姿は、視聴者にも大きな感動と共感を呼びました。
※この記事は放送内容に基づいて執筆しています。
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