「サプリの飲み過ぎで死にかけた!?健康ブームの落とし穴」|2025年2月22日放送
近年、健康意識の高まりとともに、サプリメントを摂取する人が急増しています。市場規模は1兆円を超え、特に健康食品や栄養補助食品として広く普及しています。しかし、その裏には思わぬ落とし穴が潜んでおり、健康被害を引き起こすケースも増加。今回の「所さん!事件ですよ」では、サプリメントの過剰摂取による劇症肝炎や腎機能障害、海外から個人輸入したサプリメントの危険性、子供や高齢者が摂取する際の注意点、ダイエットサプリのリスク、さらには環境問題に貢献する“地球を救うサプリ”の最新研究まで、徹底的に取材し、実態を解明します。
サプリメントの過剰摂取が引き起こす健康被害
サプリメントは健康をサポートするために利用されますが、適量を超える摂取や誤った組み合わせが健康被害を招くことがあります。特に、以下の問題が指摘されています。
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劇症肝炎や薬物性肝障害
ウコンやアガリクスなどの健康食品に含まれる成分が原因で、薬物性肝障害を発症するケースが増加しています。肝臓に負担がかかることで、黄疸、倦怠感、食欲不振、発熱、発疹、吐き気、かゆみなどの症状が現れ、重症化すると劇症肝炎や肝不全に至る可能性があります。 -
腎機能障害のリスク
腎臓に負担をかける成分(過剰なタンパク質、カルシウム、ビタミンDなど)の摂取により、腎機能が低下するリスクが指摘されています。特に腎機能が低下している人は、自己判断でのサプリメント摂取を避け、医師に相談することが重要です。 -
複数のサプリメントの併用
異なるサプリメントを併用することで、成分が重複し、知らないうちに過剰摂取となることがあります。特に、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は体内に蓄積しやすく、長期にわたり過剰摂取すると健康被害につながる恐れがあります。
海外製サプリメントの危険性
日本では販売されていないサプリメントを個人輸入する人も増えていますが、海外製品には日本で未承認の成分が含まれていることがあります。
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日本では使用が認められていない医薬品成分の混入
海外のサプリメントには、日本では医薬品に分類される成分が含まれている場合があり、それを知らずに摂取することで健康被害を受けるケースがあります。例えば、海外のダイエットサプリには食欲抑制剤の「シブトラミン」や「フェンフルラミン」が含まれていた事例があります。 -
成分表示の不備
一部の海外製サプリメントでは、成分表示が不完全であったり、表示と異なる成分が含まれているケースも報告されています。日本の基準とは異なるため、知らずに危険な成分を摂取してしまう可能性があります。
子供や高齢者がサプリメントを摂取する際の注意点
サプリメントは手軽に栄養補給ができる反面、子供や高齢者が摂取する際には注意が必要です。
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子供の場合
子供の体は発達途中であり、成人向けのサプリメントを摂取すると過剰摂取になりやすいです。特に、脂溶性ビタミン(ビタミンDなど)は体内に蓄積しやすく、過剰摂取すると健康被害を引き起こす恐れがあります。サプリメントを与える際は、必ず子供専用の製品を選び、医師や薬剤師に相談することが重要です。 -
高齢者の場合
高齢者は複数の医薬品を服用していることが多く、サプリメントとの相互作用によって薬の効果が変化することがあります。また、代謝機能の低下により、一部の成分が体内に蓄積しやすくなるため、摂取量に注意が必要です。
ダイエットサプリメントの安全性
市場には「飲むだけで痩せる」とうたうダイエットサプリが多数ありますが、その安全性には疑問が残ります。
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未承認成分の混入
ダイエットサプリの中には、医薬品成分が違法に添加されているものがあり、過去には「ホスピタルダイエット」と称されるタイ製のダイエットサプリを摂取した人が健康被害を受けたケースもあります。 -
広告表現に注意
「脂肪燃焼を促進」「飲むだけで痩せる」といった広告表現には科学的根拠がない場合も多く、過度な期待は禁物です。
“地球を救うサプリ”とは?
最近では、健康だけでなく地球環境に貢献する新しいサプリメントの研究が進んでいます。
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牛のメタン排出削減サプリ
畜産業から排出される温室効果ガスの一つである「メタン」を削減するため、牛の消化過程でメタン生成を抑えるサプリメントが開発されています。この技術により、畜産業による環境負荷の軽減が期待されています。 -
環境負荷を抑えた海藻由来のサプリ
海藻由来のサプリメントは、持続可能な資源を活用しつつ、栄養補給が可能な新しい形態の健康食品として注目されています。
まとめ
「所さん!事件ですよ」では、サプリメントの過剰摂取が引き起こす健康被害や、個人輸入のリスク、子供や高齢者が摂取する際の注意点、ダイエットサプリの実態など、多角的な視点から問題を掘り下げています。さらに、環境問題に貢献する“地球を救うサプリ”の最新研究についても紹介されます。サプリメントを摂取する際は、情報を精査し、専門家のアドバイスを受けながら、安全に活用することが大切です。
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