150万円のランチ!?離島グルメにヘリで訪問!世界のフーディーが注目する美食最前線|2024年12月28日放送内容まとめ
2024年12月28日放送のNHK「所さん!事件ですよ 年末SP」では、食をテーマにした驚きの世界が紹介されました。三重県の離島で提供される超高級ランチ、地方の再生に成功した町、世界中を旅する美食家の素顔、そして料理の味を大きく変える“包丁の魔術師”の技まで、さまざまな角度から「美食の新時代」が語られました。普段の暮らしではなかなか知ることができない、食の最前線に迫る30分間でした。
1日1組限定!三重・間崎島の「150万円ランチ」の真相
三重県の伊勢志摩国立公園に浮かぶ小さな島「間崎島」に、1日1組限定・完全予約制の寿司店があります。この店で提供されるのが、今回話題になった「150万円のランチ」です。ただし料理そのものが150万円というわけではなく、料理+ヘリ移動という超ラグジュアリー体験を含めた金額です。
・寿司コースは1人3万6000円
・内容は、旬の地魚8貫のにぎり、落ちハモの吸い物、伊勢エビの味噌汁など
・この店には専用のヘリポートがあり、ヘリで訪れる人も多数
・東京からのヘリチャーター代が約140万円、2名の食事代が7万2000円
・合計で約150万円となるスペシャルなランチ体験
このお店の背景には、「離島に人を呼び込みたい」という強い想いがあります。アクセスが限られる離島でも、ヘリポートを設置することでアクセス性を向上。これにより、年間70組がヘリで来島するという実績を生み出しています。しかも、2年前には高級宿泊施設「YADO TERASU」も併設され、1泊40万円からの贅沢な滞在が可能となりました。英虞湾を望むプライベート空間には、インフィニティプールやサウナ、ジャグジーも完備されています。
この施設全体の名前は「MOKU ISESHIMA」。寿司を提供するのは「SUSHI YUTAKA ZEN」で、親方の堀勇一さんが地元の食材を活かしたコース料理を手がけています。地元漁師の知恵をヒントにした創作料理も登場し、訪れた人々に驚きと感動を与えています。
フーディーが町を動かす!富山・岩瀬の美食による町おこし
番組では、美食を軸に町おこしに成功した例として、富山県・岩瀬地区の取り組みが紹介されました。もともとは観光客も少なく、人口減少が進んでいたこのエリアですが、料理を中心にした戦略で注目を集めるようになりました。
取り組んだのは地元の実業家、桝田隆一郎さんです。彼は「美味しい食が町を変える」と信じて、空き家や古い蔵を次々に買い取り、料理人を招いてリノベーションした店舗をオープン。
・第1号店はフレンチレストラン
・その後イタリアン、日本料理と続き、6軒がグルメガイドに掲載
・タイのテレビ局も今年取材に訪れ、世界から注目される地域に変貌
・飲食店だけでなく、器やインテリアを手がける職人たちも移住し、町に活気が戻った
このようにして、美食を軸にした新しいライフスタイルが生まれ、地域そのものが大きく変わりました。
年間800食!世界ナンバーワン美食家・浜田岳史の哲学
番組の中でも特に注目されたのが、世界のグルメサイトで6年連続No.1審査員に選ばれた浜田岳史さんです。彼はなんと、1年間で800食を食べ歩くほどの情熱を持つ美食家で、これまでに訪れたレストランは128カ国以上、1万軒以上にもおよびます。
浜田さんの哲学はとても明快で、料理を「美味しい/まずい」ではなく、「その背景にある歴史や文化、技術まで含めた総合芸術」として評価するというもの。イェール大学の学生寮で出される料理があまりに美味しくなかったことがきっかけで、外食を重ねるようになり、そこから美食の道へ進んだそうです。
・料理はその土地の歴史や文化を反映する芸術
・食材や調理法を比較・蓄積し、自分の舌で判断
・料理を残さないというポリシーを持ち、作った人への敬意を大切にしている
銀座ではインド人シェフの料理を試食し、改善点を伝える場面も登場。彼の視点は、世界中の料理人たちに大きな影響を与えています。
包丁で味が変わる?祇園の“研ぎ”職人と3兄弟のレストラン
最後に紹介されたのは、料理の味を決めるのは包丁の切れ味だという驚きの視点。舞台は京都・祇園。ここで講師を務めるのは、3代続く刃物店の店主・藤原将志さんです。
藤原さんの包丁は、根本が10.1度、先端が7.1度という特別な角度で研がれており、食材への摩擦を極限まで抑えることができます。この技術を学んだのが、遊士丸、陽之進、凛士郎の3兄弟。彼らが営むレストランは、完全予約制で14品のコースが2万7500円。特徴的なのは、料理ごとに包丁を使い分ける点で、なんと1日に使う包丁は23本。それらを毎日5時間かけて研ぐという徹底ぶりです。
・1品目は削りたてのかつお節1枚(2.5ミクロン)
・にんじんは3枚切るごとに研ぎ直し
・きゅうりは押す/引くだけで味が変化するほど繊細
こうしたこだわりに、ハワイから訪れた家族や世界のフーディーも舌を巻いていました。
食を通して未来が見える時代へ
今回の放送では、食が単なる栄養補給ではなく、文化・芸術・経済・地域再生を動かす力を持っていることが明らかになりました。SNSやフーディーの影響力を通じて、地方に眠っていた食の宝が世界に届き始めています。これからも、食にかける情熱と知恵が、日本の新しい未来をつくっていくでしょう。地方の小さな店が世界の注目を集める時代、まさに「美食新時代」の到来です。
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