記事内には、広告が含まれています。

【小雪と発酵おばあちゃん 特別編2】北朝鮮発祥!カレイと大根を3回発酵させる「カジャミシッケ」とは?歴史と作り方を徹底解説|3月16日放送

グルメ

韓国のディープな発酵食「カジャミシッケ」の魅力と歴史|3月16日放送

韓国の発酵文化をテーマにした「小雪と発酵おばあちゃん 特別編2」。今回取り上げるのは、カレイと大根を3回も発酵させるというディープな発酵食「カジャミシッケ」です。ただの発酵食品ではなく、北朝鮮発祥で朝鮮戦争を経て韓国に伝わった背景を持ち、多くの人々の想いが詰まった料理でもあります。韓国の港町・釜山(プサン)でカジャミシッケを作り続けるキムさんの物語とともに、その魅力を詳しく紹介します。

カジャミシッケとは?韓国で愛される独特な発酵食品

カジャミシッケ(가자미식해)は、韓国の伝統的な発酵食品で、カレイと大根を使い、3回の発酵を繰り返して仕上げるという非常に手間のかかる料理です。「シッケ(식해)」とは、米や穀物と魚を発酵させた食品のことを指し、カジャミ(가자미)は韓国語でカレイを意味します。

発酵によって生まれる独特の風味
長い発酵期間を経ることで、魚の旨味が濃縮され、酸味と甘みが調和した複雑な味わいになります。唐辛子の辛みも程よく効いており、ご飯との相性が抜群です。韓国では特に冬に食べられることが多く、発酵食品の豊かな風味を楽しむことができます。

韓国の特定地域でしか食べられない珍しい料理
カジャミシッケは、韓国全土で食べられているわけではなく、特に江原道(カンウォンド)や釜山など、一部の地域で受け継がれている伝統料理です。そのため、韓国に行っても簡単に出会える料理ではなく、地域の郷土料理として大切にされています。

3回の発酵が生み出す奥深い味わい

カジャミシッケの特徴は、何といっても3回も発酵を繰り返すこと。これによって、旨味や風味がどんどん深まっていきます。

  1. カレイを塩漬けにして発酵
    まず、魚市場などで手に入れた新鮮なカレイをたっぷりの塩で漬け込みます。これにより、余分な水分が抜け、魚の旨味が凝縮されます。この状態でしばらく寝かせることで、最初の発酵が始まります。

  2. 粟(あわ)と麦芽を加えてさらに発酵
    塩漬けにしたカレイを取り出し、炊いた粟と麦芽を加えて混ぜます。粟と麦芽が発酵を助け、さらに独特の風味が生まれます。この段階で、発酵が進むにつれてほのかな甘みが加わります。

  3. 最後に大根を加えて仕上げの発酵
    大根の千切りを加え、さらに発酵を進めます。大根が発酵によってやわらかくなり、シャキシャキした食感と爽やかな甘みがプラスされます。この仕上げの発酵によって、カジャミシッケならではの深い味わいが完成します。

このように、約1か月かけてじっくりと発酵させることで、カレイ、大根、粟、麦芽が絶妙に調和し、奥深い味わいに仕上がるのです。

実は北朝鮮が発祥!朝鮮戦争を経て伝わった郷土料理

カジャミシッケは現在、韓国の一部地域で食べられていますが、実はそのルーツは北朝鮮にあります。北朝鮮の咸鏡道(ハムギョンド)地方が発祥であり、寒冷地での魚の保存食として発展しました。

朝鮮戦争がもたらした味の移動
1950年に勃発した朝鮮戦争では、北朝鮮から多くの人々が南へ避難しました。その中には、故郷の味を忘れないためにカジャミシッケの製法を持ち込んだ人々も多くいました。特に避難民が多く住んだ釜山では、カジャミシッケが受け継がれ、今も郷土の味として定着しています。

番組で紹介されるキムさんのストーリー
今回の番組に登場するキムさんも、避難民のおばあさんと家族ぐるみで付き合う中で、このレシピを学んだそうです。カジャミシッケは、ただの発酵食品ではなく、戦争の影響で離れ離れになった家族の記憶をつなぐ味でもあるのです。

カジャミシッケの食べ方と楽しみ方

カジャミシッケは、そのまま食べるというよりも、ご飯のお供として食べるのが一般的です。

ご飯と一緒に食べるのが基本
発酵食品特有の酸味や甘み、唐辛子の辛みがご飯とよく合います。日本の納豆や漬物のように、発酵食品を主食と組み合わせる食文化の一つとして、韓国でも広く親しまれています。

お酒のおつまみにもぴったり
発酵による旨味が強いので、マッコリや韓国焼酎と合わせると、おつまみとしても楽しめます。

家庭によってアレンジも可能
伝統的な作り方以外にも、唐辛子を多めに入れてピリ辛にしたり、ニンニクを加えてコクを出すなどのアレンジもあります。発酵期間や材料を少し変えるだけで味わいが大きく変わるので、家庭ごとに独自のレシピがあるのも特徴です。

まとめ

カジャミシッケは、カレイと大根を3回も発酵させるディープな発酵食品であり、北朝鮮発祥の伝統料理です。朝鮮戦争を経て韓国に伝わり、避難民の手によって現在も受け継がれています。韓国の一部地域でしか食べられない貴重な料理であり、発酵による奥深い味わいが楽しめる一品です。

「小雪と発酵おばあちゃん 特別編2」では、カジャミシッケ作りの達人・キムさんの物語とともに、その魅力が紹介されます。発酵食品に興味がある方は、ぜひ番組をチェックしてみてください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました