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【NHK激突めしあがれ】夏野菜とスパイスに人生をかけた3人の自作カレーバトル!頂点に輝いたのはインド愛あふれる一皿|2025年3月30日

グルメ

全国106人が挑む感動の自作カレー決戦!夏野菜とスパイスに込めた人生ドラマ|2024年8月21日放送

2024年8月21日に放送されたNHK総合『激突めしあがれ』では、全国から集まった106人の自作カレーモンスターたちが、自らの“究極のカレー”で頂点を目指す壮絶な戦いが繰り広げられました。番組にはサンドウィッチマンの富澤たけしさんと伊達みきおさんが出演し、真剣勝負の様子を見守りました。決勝に進出したのは、哲学講師、眼科医、保険代理店の3人。職業も背景も異なる参加者たちが、人生をかけて作りあげた渾身の一皿には、それぞれの想いと物語が込められていました。

自作カレー日本一を決める頂上決戦!全国から106人がエントリー

今回の番組では、アマチュア限定で全国から自作カレー好きの参加者を募集。その結果、なんと106人もの応募者が集まりました。
審査は以下のように進行しました。

  • 書類審査を通過した人が準決勝へ進出

  • 準決勝で勝ち抜いた上位3人が決勝へ

  • 審査項目は「レシピの完成度」「見た目」「オリジナリティ」

審査員には、インド料理展 総料理長の稲田俊輔さん、スパイス料理研究家の有澤まりこさんが参加。プロの目線で厳しくチェックされました。

準決勝で魅せた5人の自作カレーモンスターたちの個性と実力

準決勝のテーマは「最も自信のあるカレー」。選ばれた5人の参加者たちは、それぞれ独自のこだわりを活かして自慢の一皿を作りました。

  • 梅田玄貴さん(北海道・札幌):アプリ会社勤務で、月に一度間借りカレー店を開いている人気者。アンコウと生海苔、5種の野菜を組み合わせた「北海道のぷりぷりアンコウと生海苔のスパイスカレー」で勝負。イベントではプロを抑えて売上1位になる実力の持ち主です。

  • 松尾洋子さん(兵庫・神戸):眼科クリニックの院長で、半年に1度インドへ渡りカレー修行。ココナッツミルクと10種のスパイス、そして和の「せんじ(かつお煮汁)」を合わせた和印折衷カレーを披露。

  • 豊福太朗さん(東京・新大久保):哲学講師として働く傍ら、珍しいスパイスを求めて72回も配合を試した末にたどり着いた究極の「3種のカレーとジーラライスの新大久保セット」を完成。

  • 前田洋平さん(兵庫・姫路):保険代理店勤務で、キッチンに50種類以上のスパイスを揃える愛妻家。29種のスパイスを使った王道チキンカレーで挑戦。

  • 藤田昂太郎さん(京都大学):カレーに夢中になるあまり留年の危機にも陥った京大カレー部の部長。牛テールと魚介の旨みを融合させた5味のカレーで異彩を放ちました。

この中から決勝に進出したのは、豊福さん(1位)、前田さん(2位)、松尾さん(3位)の3名です。

決勝のテーマは「究極の夏野菜カレー」!人生を映す3つの物語とこだわりの詰まった一皿

決勝戦では、フレンチの巨匠・谷昇さんと、家庭料理のスペシャリスト・タサン志麻さんが審査に加わり、審査のレベルは一気に高まりました。持ち時間は90分。副菜やソースなどは持ち込みOKですが、1人前の食材費は1000円以内という制限付き。そんな中で3人は、これまでの努力や経験、そして人生の想いをすべて注ぎ込んだ「究極の夏野菜カレー」を作り上げました。

前田洋平さんの「姫路まるごと夏カレー」は、兵庫県姫路市の地元食材をふんだんに使った一皿です。中でも目を引いたのが、妻鹿漁港で仕入れた小太エビをすり身にして揚げたエビ団子。ぷりっとした食感と香ばしさがカレーによく合うアクセントになっています。
また、カレーのスパイスはなんと31種類
。すべてを1g単位で調整して配合し、自分だけの“神配合”を完成させました。このカレー作りを始めたきっかけは、体調を崩した奥様がスパイスカレーを食べたがったこと。そこから独学でスパイスを集め始め、気がつけば50種類以上のスパイスを常備するスパイスコレクターに。
地元住民や自治会長にも食材探しで協力してもらい、まさに「姫路まるごと」の名にふさわしい一皿となっています。

松尾洋子さんの「インド愛あふれる夏野菜カレープレート」は、本場のインド式調理環境を自宅から持ち込むほどのこだわりで作られました。使用したのは鉢植えのまま育てたカレーリーフや、インドから取り寄せた調理道具たち。さらに、夏野菜には日本では珍しいきゅうりを使用。3秒だけ素揚げすることで、食感を残しながらも火を通すというインドの知恵を活かしました。
松尾さんは元・陸上自衛隊の医官という異色の経歴を持ち、過酷な訓練と医学の知識を兼ね備えています。その経験から、カレー作りでも一つ一つの作業に無駄がなく、繊細な手順を重ねる職人技が光りました。
また、インドで出会った料理「パニプリ」に心を打たれ、現地の人々の笑顔と自由な暮らしに魅せられて以来、「もっと自由に楽しむ生き方をしたい」という思いを込めて和印折衷スタイルを追求してきました。

豊福太朗さんの「3種のベジカレー夏野菜セット」は、動物性の食材を一切使わず、野菜だけで勝負するスタイルが特徴です。メインの味付けには、南インドの家庭料理「サンバル」の手法を応用。その中でも広島県の親戚から届いた特別なミニトマトを使用し、甘みと旨みを引き出す工夫をしています。
このミニトマトは、野菜が苦手な95歳の母親が唯一食べてくれた野菜でもあり、豊福さんのカレー作りには家族への深い愛情が詰まっています。
もともと哲学者を目指していましたが、評価されることが怖くて論文を書けず、37歳で夢を断念。その後、不動産管理の仕事に就いたものの体調を崩し、退職。そこからカレー作りにのめり込み、6年で50種類以上のオリジナルレシピを生み出すまでに成長しました。
これまで他人に振る舞ったのはわずか4回だけ。それでもこの番組への参加を機に、「評価される場に一度立ってみよう」と思い、挑戦する決意をしたそうです。

この3人のカレーは、どれも個性にあふれ、人生そのものを映し出した作品でした。それぞれのバックグラウンド、家族とのエピソード、スパイスへの探求心が一皿に詰め込まれており、どの作品も「食べる人への想い」が強く伝わってきました。料理としての完成度はもちろん、人としての想いや歩んできた道のりが、審査員の心を動かす決定打になっていったのです。

自作カレーに人生をかけた参加者たちの物語と背景

この決勝戦は、ただの料理対決ではなく、それぞれの人生の物語が一皿に込められた感動のドラマでした。参加者たちは、カレーという料理を通して、過去の苦悩や希望、そして未来への願いを語っていました。

松尾洋子さんは、医師でありながら心の奥に抱えていた「自分らしさ」を見つめ直す旅の途中で、インドのおやつ「パニプリ」と出会いました。
・パニプリの軽やかで不思議な味わいと、それを囲む人々の笑顔に心を打たれたことがきっかけ
・その出会いから「もっと自由に、もっと自分のために楽しんで生きたい」と強く思うように
・以降、半年ごとにインドを訪れ、現地でスパイスや調理技術を体得するようになった
・インドの文化や考え方に触れる中で、「和と印の融合(和印折衷)」という独自のスタイルを築いていきました

豊福太朗さんは、哲学者だった父の背中を追い、大学では哲学の道を進んでいました。
・しかし、「他人から評価されるのが怖い」という思いから論文が書けず、夢を諦めざるを得なくなった
・37歳で進路変更し、不動産管理の仕事に就いたが、心身ともに疲れ果て体調を崩してしまった
・そんなとき、気分転換のつもりで始めたのがカレー作り
・夢も仕事も失った中で、「自分のために何かを作る」ことの喜びに気づき、カレーに没頭
・1日20時間カレーに向き合う日々を重ね、6年で50種以上のオリジナルレシピを完成させた
これまで家族以外に食べさせたのはわずか4回だったが、今回は「世に出る」ための大きな一歩として大会に挑戦しました

前田洋平さんは、奥様が体調を崩し「スパイスの効いたカレーが食べたい」とつぶやいたことをきっかけに、料理を始めました。
・料理経験はほとんどなかったが、スパイスの世界に強く引き込まれた
・地元姫路のインド食材店に通い詰め、今では50種類以上のスパイスをコレクション
・休日には姫路の市場や漁港、さらには地元の自治会長に相談し、地元の夏野菜や小太エビなど食材を集める活動を行っている
・この動きが地域の人とのつながりを生み、地元の食材を使ったカレーで「地域を笑顔にしたい」という思いが育っていった
・最初は妻のためだったカレーが、今では地域ぐるみの活動へと発展していることが、彼のカレーに込めた真心の証でした

このように、3人の参加者はそれぞれ異なる道を歩みながら、カレーという共通の料理に人生を託しました。そこにあるのは、スパイスの配合や調理技術だけでなく、人生の転機や再出発を後押しする「希望」そのものでした。だからこそ、食べた人の心を動かす深い味わいとなり、審査員や視聴者の胸に響いたのです。

自作カレー文化の広がりと未来への可能性

自作カレーが日本に広がったのは、固形ルーの登場がきっかけでした。2000年代以降はスパイス専門店やインド食材が増え、より本格的なカレー作りに挑戦する家庭も増えています。

番組では、飛騨市でパプリカパウダーをフードドライヤーで自作する参加者も紹介され、家庭でのスパイス調合が“特別な日常”として根づきつつあることが伝えられました。

決勝の結果は!?優勝者はインド愛の眼科医・松尾さん!

激しい戦いを制し、自作カレー日本一の栄冠に輝いたのは松尾洋子さんの「インド愛あふれる夏野菜カレープレート」でした。きゅうりという意外な夏野菜を取り入れ、和とインドを見事に融合させた工夫と深い愛情が評価されました。

まとめ

『激突めしあがれ』は、スパイスや調理法だけでなく、それぞれの人生や想いが一皿に込められた特別な時間でした。家庭のキッチンから生まれたカレーが、プロの審査員をうならせ、感動を呼ぶ。そんな自作カレーの世界は、これからも広がっていくことでしょう。あなたの家のキッチンでも、もしかしたら次の「カレーモンスター」が誕生するかもしれません。

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