紅白で話題!三山ひろしも登場 山形・長井のけん玉工場に密着|2025年4月5日放送
2025年4月5日(土)放送の『探検ファクトリー』(NHK総合)は、山形県長井市にある日本一のけん玉工場が舞台です。紅白歌合戦でもけん玉チャレンジで知られる三山ひろしさんが登場し、職人たちとともに、けん玉づくりの魅力に迫ります。製造現場の様子からけん玉の奥深さまでを紹介し、ものづくりの面白さと文化としてのけん玉の価値を伝える内容になっています。
山形・長井市のけん玉工場が舞台
山形県長井市にある「有限会社山形工房」は、けん玉づくりで全国に知られている工場です。創業は1973年。当初は木地玩具や民芸品を作るところからスタートしました。やがて1977年から競技用けん玉の製造に本格参入し、1990年には「競技用けん玉生産・日本一」と認定されるまでになりました。
現在も工房では、日本けん玉協会公認の競技用けん玉「大空(おおぞら)」を作り続けています。全国のけん玉検定や大会でも使われる信頼のブランドとして、子どもから大人まで幅広い世代に愛されています。
工房のけん玉は、以下のような特徴があります。
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東北産の木材を使用
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けん玉のバランスと重さを細かく調整
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持ちやすく、扱いやすい形に整える職人技
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一本一本、手作業で丁寧に仕上げ
けん玉はただのおもちゃではありません。山形工房の職人たちは、けん玉を「技をきわめる道具」として、きちんとした道具づくりに取り組んでいます。加工の際には、木の質や重さだけでなく、手に持ったときの感触や玉と皿のバランスなど、細かな点まで気を配っています。
また、けん玉製造で培った加工技術を活かして、近年は木製バットの製造にも挑戦しています。特に「メイドイン東北」にこだわり、東北産の木を使ったバットづくりを展開しています。
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バットに使用する木材もすべて東北産
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けん玉づくりで身につけた削りの技術を応用
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プロや学生野球チームからの注文も対応
こうした挑戦は、地域の木材を活用し、東北の伝統と技術を広げる取り組みにもつながっています。工房の作業場では、職人たちが真剣な表情で機械を操りながら、一つひとつのけん玉やバットを丁寧に仕上げています。
けん玉を作る技術が、まったく別の分野にも活かされているのは、とても面白いところです。道具としての精度や感触にこだわるその姿勢が、けん玉でもバットでも一貫しています。
有限会社山形工房は、ただの製造会社ではありません。「道具を通して文化を届ける」ことを大切にしているものづくりの現場です。けん玉の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい、という強い思いが、長年続くその品質の高さを支えています。
三山ひろしとけん玉工場を探検
『探検ファクトリー』では、三山ひろしさん、中川家の礼二さんと剛さん、すっちーさんが、山形県長井市の「有限会社山形工房」を訪問しました。1973年創業のこの工房は、1977年から競技用けん玉の製造を本格化させ、現在では日本けん玉協会公認けん玉「大空」を全国に送り出す、日本一の生産シェアを誇る工場です。
工場では、今までに約1000種類ものけん玉を開発・製造しており、けん玉の形は大正時代に日本で誕生した伝統的なデザインをベースにしています。原材料には、ブナやヤマザクラなど東北地方の寒冷地で育った木材を使用。寒い地域で育った木は木目が細かく、強度にも優れているため、けん玉に最適とされています。
番組内では、まず「皿胴」の製造工程が紹介されました。
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職人がレバーを操作し、円柱状のブナ材を回転させながら削っていく
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削り出された木に玉が乗りやすくなるよう、両端にくぼみをつけて調整
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木の硬さに応じて削るスピードや力加減を調整しながら、数ミリ単位で形を整える
競技用けん玉は公認規格があるため、1ミリの誤差も許されません。さらに、けんと皿胴は体格や技に合わせて糸の長さが変えられるよう、分離型に設計されています。糸穴は中心からあえて少しずらすことで、けん玉の回転バランスが良くなるよう工夫されています。
続いては「玉」の製造現場へ。
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玉の表面はやすりがけが重要で、塗装前に表面がザラついていると最終仕上がりに影響
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表面を滑らかにした後、塗装は何層にも重ねて耐久性を向上
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完成した玉は、専用の打撃試験機で強度テストを実施。落下などへの耐性もチェックされる
全工程を終えたら、職人が手作業で組み立ててけん玉は完成します。けん玉作りには木材の選定から最後の糸の通しまで、すべてに職人の手と感覚が込められているのが印象的でした。
けん玉は長井市全体で盛り上がっており、
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市技としてけん玉が制定されている
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市内の小学校1年生には毎年けん玉が配布されている
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50店舗以上で「けん玉チャレンジ」が開催されており、誰でも参加できる取り組みとして定着している
また、けん玉は手先と足腰を同時に使う運動であり、認知症予防や健康維持にも効果があるとされ、世代を問わず楽しめる道具として見直されています。
番組後半では、三山ひろしさんがけん玉の基本技「大皿」の成功のコツを紹介し、出演者全員で10人連続で成功を目指すチャレンジに挑みました。結果は失敗となりましたが、スタジオには悔しさと笑いが混ざった空気が広がり、けん玉の難しさと奥深さ、そして誰もが夢中になれる魅力が伝わる場面となっていました。
職人の真剣な眼差し、細やかな手作業、地域に根付いた文化と遊びとしてのけん玉。それぞれの場面がつながって、一本のけん玉に込められた想いと価値が視聴者にしっかり伝わる回でした。けん玉の新しい一面を知るきっかけとなる、濃密な工場探検でした。
エンディング
番組の最後には、工房で働く職人たちの「道具を作るというより、文化を伝える仕事をしている」という誇りが語られ、三山さんや中川家の2人、すっちーさんも深く感心している様子が印象的でした。
今回の『探検ファクトリー』は、遊び道具としてのけん玉を超えて、地域の誇りや職人の技術、文化継承の意義まで感じさせてくれる内容でした。けん玉に興味がある人も、ものづくりに魅力を感じている人も、ぜひ見ておきたい放送回です。
※内容は放送に基づいていますが、一部変更・省略されている場合があります。
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