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NHK【ダーウィンが来た!】オランウータンの“仲間との学び”に密着!ジャングルスクール第2弾|2024年4月27日

ドキュメント

ジャングルスクールいのちの学校 仲間と学べ!オランウータン

2024年4月27日(日)19:30から放送予定のNHK総合『ダーウィンが来た!』では、「ジャングルスクールいのちの学校 仲間と学べ!オランウータン」と題し、インドネシアの熱帯雨林に暮らすオランウータンたちの“学び”に迫ります。番組は前回に続く第2弾。今回は、「仲間との関わり合い」から学ぶオランウータンたちの姿に密着します。放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。

第1弾はこちら

ジャングルスクールとは

番組の舞台となるのは、インドネシア・カリマンタン島の深い熱帯雨林。この自然の中にあるのが、「ジャングルスクール」と呼ばれる野生復帰施設です。ここでは、森林破壊や密猟によって親を失ったオランウータンの孤児たちが、人間の手を借りて生きる力を学んでいます。

オランウータンは本来、母親と7年以上一緒に過ごしながら自然の中で生きる術を学びます。しかし孤児となった彼らには、その経験がありません。そこでこの学校では、人間が母親代わりとなって、一つ一つの行動を丁寧に教えていくことが大切になります。

・たとえば、木の登り方ひとつとっても練習が必要です。枝の強さを見分ける目、つかむ力、バランス感覚など、すべてを体で覚えていきます。
・食べ物に関しても、森の中にある果物や葉、昆虫など「どれが食べられて、どれが危険か」を見極める知識が必要です。人間が実際に食べられる植物を見せ、味を教えることもあります。
・さらに、オランウータンは毎晩自分でベッドを作ります。葉っぱや枝を組み合わせ、安全で快適な寝床を作る方法も重要な学びの一つです。これは木の上で過ごす夜に必要な、生存の知恵でもあります。
・敵を見分ける力も大切です。ヘビや大型の動物など、ジャングルには危険が潜んでいます。音や動き、においで察知する感覚も育てなければなりません。

こうした訓練は、遊びのように見えてもすべて意味があります。人に育てられながらも、最終的には人から離れ、自然の中で自分の力で生きていけるようにすることが目標です。

このジャングルスクールでの日々は、孤児となったオランウータンたちにとって、失ったものを取り戻すかけがえのない時間。命の学び舎として、ゆっくりと、しかし確実に成長の歩みを進めているのです。

第2弾のテーマ「仲間と学ぶ力」

今回の放送では、オランウータンたちが「仲間との関わり合い」から学ぶ姿に注目が集まります。これまで母親の愛情を知らずに育った孤児たちにとって、仲間との交流は“新たな学び”の教室とも言えるものです。人ではなく、同じオランウータンから教わるという体験が、彼らの成長にとって大きな意味を持ちます。

・たとえば、隣のオランウータンが枝で果実を落とすのを見て、「そうやって食べ物を手に入れるんだ」と気づく個体がいます。観察し、真似しながら知識を吸収していくのです。
・水たまりで葉を使って水をすくうオランウータンを見て、別の個体が同じように葉を選んで動作を試みる様子も見られます。道具の使い方が自然と広がっていく過程は、人間の子どもの遊びに似た側面もあります。
・木の幹を叩いて音を鳴らす行動では、コミュニケーションの手段として音を利用する知恵も生まれます。これは縄張りの確認や警戒音とも関係し、集団の中での役割を学ぶ一歩です。

しかしすべてのオランウータンがすぐに仲間と馴染めるわけではありません。
なかには一匹で木の上にいる時間が長く、仲間の中に入っていけない個体もいます。
・それでもスタッフは無理に交わらせず、自然なペースで交流が生まれるのを待つ環境を整えています。仲間との信頼関係は、強制ではなく共感と安心から育つものだからです。

こうした日々の中で、オランウータンたちは「見て、感じて、行動する」という力を育てていきます。森の中で生きるには、単に食べ物を見つける力だけではなく、仲間とすれ違わずに過ごす術も大切です。

このように、「仲間と学ぶ力」は野生に戻る準備の中でも欠かせない重要なステップです。孤児だった彼らが、同じように過去を持つ仲間たちと支え合いながら前に進む姿は、静かだけれど力強い希望を感じさせます。学ぶ相手が変わることで、心も少しずつ成長していく――そんな“いのちの学校”の現場が、今回の放送で描かれる予定です。

なぜ「仲間」が大切なのか

オランウータンは基本的に単独で行動することが多い動物ですが、完全に孤立して生きるわけではありません。特に子育て期の母親や、時おり出会う他の個体との関係性は、野生の生活の中でも重要です。ジャングルスクールでは、そうした「一時的な関わり」も見据えながら、安全な環境の中で社会性を身につける機会が設けられています

・たとえば、木の実を見つけた個体が一部を他のオランウータンに渡すことがあります。こうした行動は、信頼関係や協調性の芽生えを感じさせます。奪い合いではなく、譲り合う姿は、心が育っている証でもあります。
・遊びの中でも学びがあります。じゃれ合いながら枝を引っ張ったり、押し合ったりする中で、相手にけがをさせないように力加減を学んでいきます。これは、のちに親になったときの子育てにもつながる大切な経験です。
・また、仲間の様子を観察することは、生存に直結します。ある個体が突然木の上に登ったとき、周囲もそれに続いて動くことがあります。そこには「何かが近づいている」という気配を読み取った本能的な行動があるのです

こうした日々のやりとりの積み重ねが、野生に戻ったときの“判断力”や“柔軟性”を養う土台となります。たった一匹での生活でも、過去に誰かと交わった経験が、孤独の中での安心感につながるのです。

ジャングルスクールでの「仲間との時間」は、単に楽しいものではなく、自立したオランウータンとして生きていくための訓練そのものです。生き物にとって、他者との関わりがあるからこそ、自分という存在を深く理解していける――それは人間と同じ、命の根本にある学びなのかもしれません。

ジャングルスクールの「いのちの授業」

この学校は、単なる保護施設ではありません。自然に帰すための知識と経験を、時間をかけて教える「いのちの学校」です。人間の手で育てられながらも、最終的には人間の手を離れ、オランウータンとして自立する。その姿は、自然界の厳しさと美しさ、そして希望を感じさせてくれます。

放送では、仲間と共に成長しようとするオランウータンたちの一瞬一瞬が紹介される予定です。孤児だった彼らが、学び合い、支え合いながら野生復帰を目指すその姿は、きっと多くの視聴者の心に残ることでしょう。

今後、放送内容が明らかになり次第、エピソードごとの詳細を追記していきます。自然と命に向き合うジャングルスクールの記録、ぜひお楽しみに。
※放送の内容と異なる場合があります。

第1弾はこちら

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