年間11億円売上!子どもたちの夢“駄菓子屋さん”の秘密に迫る
2025年4月27日(日)放送の『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』では、子どもも大人も笑顔になる「駄菓子屋さん」が特集されました。昔なつかしい駄菓子屋の魅力はもちろん、時代に合わせて進化する新しいスタイルの駄菓子屋や、知られざる仕入れ・製造の裏側にも密着。年間来店者数100万人以上・売上11億円を誇る“日本一のだがし売場”の人気の秘密から、スーパーボールや縄跳びの工場まで、番組は駄菓子の世界を余すところなく紹介しました。
懐かしさだけじゃない!いま注目の駄菓子屋最前線
昔は近所の商店街のすみにあって、子どもたちが放課後に集まる場所だった駄菓子屋さん。最近では、大型商業施設の中にも出店するようになり、訪れる人の層も広がっています。外国人観光客からも注目され、観光地としての価値も高まっています。今回の番組では、そんな進化を続ける駄菓子屋の現場に密着し、普段は見られない裏側が紹介されました。
番組で紹介されたのは、東京都八王子にある創業約70年の老舗駄菓子屋「ふじや」。この店の店主・井上篤さんは、昼間は店を切り盛りしながら、夜はパンクバンド「ニューロティカ」のボーカルという異色の活動を続けています。音楽と商売という2つの世界を行き来する生活には、多くの人が驚かされました。
井上さんの一日は、早朝5時半にスタートします。この日は、神奈川県相模原市にある大型問屋へ向かい、お菓子の仕入れに出発しました。
・訪れた問屋には2300種類以上の商品が並び、仕入れ先としてプロ御用達の場所とされています
・その中から井上さんが選んだのは48種類、合計6万2849円分の駄菓子や玩具類でした
・仕入れた商品は店に持ち帰ったあと、ジャンルやサイズ、売れ行きに応じて陳列。特に目線の高さや手に取りやすい位置への配置など、子ども目線のレイアウトが工夫されています
ふじやでは、開店準備を終えたあと、午前中から子どもたちや親子連れが来店しはじめます。店主は笑顔で迎えつつ、レジ対応・商品補充・接客と、休む間もなく動き続けます。
閉店後も仕事は終わりません。その日の売上確認や在庫のチェック、翌日の準備など、すべきことが多く、“お店を開けること”がゴールではなく、日々の運営すべてが駄菓子屋の仕事なのだと伝わってきました。
・井上さんは店に並ぶ商品のラインナップを常に見直し、子どもたちが飽きないよう新商品を定期的に入れ替えています
・季節ごとのイベントや地域の催しにも協力し、地域のつながりを大切にした経営を実践しています
・駄菓子の値段は数十円単位で、利益は決して大きくない中でも「楽しさ」や「交流」を重視する姿勢が印象的でした
このように、駄菓子屋さんはただ懐かしいだけの存在ではなく、今なお“子どもたちの居場所”として、そして地域に根ざした文化拠点として生き続けているのです。番組を通じて見えてきたのは、表には出ない駄菓子屋経営の工夫と覚悟、そして情熱でした。
知ってびっくり!定番駄菓子の製造工場に潜入
広島県呉市にある工場では、子どもから大人まで親しまれている定番駄菓子「ビッグカツ」の製造現場が紹介されました。「ビッグカツ」は、魚のすり身を使った駄菓子で、これまでに累計5億個以上販売される大ヒット商品です。製造工程はとても工夫されていて、まず魚のすり身を練り、厚さ約1mmの薄いシート状にのばして焼き上げます。焼き上げた後は、専用のカッターで食べやすい大きさにカットし、さらに香ばしい風味をつけたパン粉をまぶして揚げるという流れです。この工場では、1日あたり13万枚ものビッグカツを生産しているとのことで、まさに大規模なライン作業によって支えられていることがわかりました。
続いて紹介されたのは、1978年から販売され続けている**駄菓子「さくらんぼ」**です。この「さくらんぼ」は、もちもちとした独特の食感が特徴で、現在も高い人気を誇っています。工場では、まず餅生地を練って広げ、薄く均一にのばした後、カッターで小さな粒状にカットされます。1日に製造される粒の数は約180万粒という驚きの数字で、駄菓子業界を支える裏方の努力を感じさせます。
特に印象的だったのは、さくらんぼのパッケージ詰め作業を担当する機械です。この機械は、なんと先代の社長自身が開発に携わったオリジナルマシンで、手作業で詰めていた時代と比べて約2倍のスピードで作業ができるようになったとのことです。当時は一粒ずつ手作業で袋詰めをしていたため、現在のような量産体制に移行できたのは、この機械の存在が大きかったといえます。
このように、どちらの工場でも、伝統を守りながら新しい技術を取り入れる工夫が随所に見られました。長年愛され続ける駄菓子たちには、単なる懐かしさだけでなく、職人たちの情熱と絶え間ない進化への努力がしっかりと詰まっていたのです。
進化する“定番”駄菓子たち
かつては子どもたちの遊び心をくすぐる存在だった駄菓子も、今では時代に合わせて大きく進化しています。今回の番組では、そんな変化を遂げた定番商品の一例が紹介されました。
まず取り上げられたのが、昔ながらの人気駄菓子「ココアシガレット」です。発売当初は、大人がたばこを吸う姿に憧れた子どもたちのために、たばこ型のお菓子として親しまれてきました。しかし、時代は変わり、今では紙巻きたばこではなく加熱式たばこが主流になりました。これを受けて、ココアシガレットもパッケージデザインを加熱式たばこ風にリニューアル。単なる懐かしさにとどまらず、現代の文化背景を取り入れる柔軟な進化を見せています。
次に紹介されたのは、粉に水を混ぜて作るおなじみの駄菓子「ねるねるねるね」です。この商品もまた、時代の流れに合わせて変化を遂げました。かつては子ども向けの商品として親しまれていましたが、今では“大人用のねるねるねるね”も登場。これは、子どもの頃に夢中になった世代が大人になった今でも楽しめるようにと企画されたものです。
・発売されると予想を上回る人気となり、当初計画の1.6倍の売上を記録
・味わいやパッケージデザインも大人向けに工夫され、「懐かしさ」と「新しさ」を同時に楽しめる仕様
・かつてのファンだけでなく、新たに興味を持つ若者世代にも好評
この「ねるねるねるね」の進化は、ただの“懐かしい商品”ではなく、“体験型商品”として再評価されていることを象徴しています。子どもだった頃の思い出をもう一度体験しながら、新たな楽しみ方を発見できる駄菓子。それが今、再び脚光を浴びている理由なのです。
駄菓子はただ形を変えるだけではなく、時代に合わせて文化やライフスタイルに寄り添う存在へと進化していることが、番組を通して強く伝わってきました。
年間100万人来店!日本一の駄菓子屋のヒミツ
岡山県瀬戸内市にある大型駄菓子屋は、まるで夢の国のような規模とにぎわいを見せています。売り場面積はなんと750坪、これはテニスコート約10面分にも相当する広さです。週末になると、全国各地から7000人以上のお客さんが訪れるほどの人気ぶりで、2024年には年間売上11億円を突破するという驚異的な記録を達成しました。
ここまで成長した最大の理由は、お客さんの声に耳を傾け続けたことにあります。開店当初、小学生の「うまい棒が少ない!」という素朴な一言をきっかけに、店側は子どもたちのリクエストに応える形で品ぞろえをどんどん拡充していきました。
・スーパーでは数種類しか並ばない商品でも、この駄菓子屋では種類を徹底的にそろえる
・「欲しい!」と言われた商品は、できるだけすぐに仕入れる“要望即仕入れスタイル”を徹底
このスタイルが大きな話題を呼び、一度訪れたお客さんが何度もリピートする仕組みが自然とできあがりました。子どもたちはもちろん、大人たちも懐かしさや発見の喜びを味わうことができるのです。
また、店内の工夫も光っています。
・すべての商品に価格表示がついているため、子どもたちは自分で計算しながら買い物を楽しめる
・棚の高さも子どもの目線に合わせた設計で、自分で手に取れる喜びを味わえる
このように、単に商品を売るだけでなく、駄菓子を通じた学びと成長の場を提供することが、幅広い世代から支持される理由です。
さらに、レア商品や懐かしいお菓子を多数そろえることで、「今日はどんなお宝が見つかるかな?」という“探す楽しみ”も演出。来店するたびに新しい発見があるため、お客さんが何度も通いたくなる仕組みが自然に生まれています。
この駄菓子屋は、子どもたちにとってはワクワクする冒険の場であり、大人たちにとっては童心を取り戻せる特別な空間です。「また来たい!」と思わせる力が、このお店の本当の魅力だといえるでしょう。
駄菓子屋料理、スーパーボール、縄跳びの世界も!
千葉県船橋市にある駄菓子屋では、駄菓子を使ったオリジナル料理が登場しました。かつては、駄菓子屋でお好み焼きなどを販売するスタイルが一般的でしたが、その伝統を現代にアレンジし、子どもたちの声を反映した多彩なメニューが生まれています。店主の松田竜也さんは、子どもたちからのリクエストをヒントに、駄菓子を使った創作料理を次々と考案。昔懐かしい味わいと、新しい発想が融合した料理は、子どもだけでなく大人にも大人気です。
・例えば、ベビースターラーメンを使ったお好み焼き風メニューや、うまい棒をトッピングしたホットドッグ風スナックなど、駄菓子の新たな楽しみ方が提案されています
・こうした取り組みは、駄菓子屋が単なる物販の場を超えて、体験型の遊び場・食育の場として進化していることを感じさせました
一方、千葉県松戸市のスーパーボール工場では、スーパーボールの製造工程が詳しく紹介されました。材料には、車のタイヤにも使われる合成ゴムが使用され、これに色素を加えて、しっかり混ぜ合わせます。次に、ローラーで圧力をかけてシート状にのばし、専用の金型で型抜きして成形。その後、適切な温度で加熱・冷却を行うことで、あの跳ねる力強い弾力を持ったスーパーボールが完成します。ウエンツ瑛士さんも、「小さい頃集めていた」と懐かしそうにコメントしていました。
また、愛知県名古屋市にある縄跳び工場では、現代の縄跳びの進化が紹介されました。原料となる粉に顔料を混ぜて着色し、ねじねじ構造を持ったロープを作るために特別な押出機を使用します。この押出機、なんと1台で約1000万円以上もする高額な機械だというから驚きです。
さらに最近の縄跳びは、ただ飛ぶだけではありません。
・飛んだ回数をカウントできる高機能タイプの縄跳びも登場
・その価格はなんと1万1400円にもなり、スマホアプリと連動して消費カロリーまで計算できるという最先端仕様
・運動不足解消やダイエットにも役立つとして、大人からの人気も高まっています
こうして見ると、駄菓子屋でなじみ深いアイテムたちも、ただ懐かしいだけでなく、時代のニーズに合わせて着実に進化していることがわかります。昔と今がつながり、さらに未来へ広がっていく駄菓子屋文化の奥深さに、あらためて気づかされる内容でした。
懐かしくて、新しい。駄菓子屋さんの未来に注目
今回の『突撃!カネオくん』では、駄菓子の魅力が“昔ながらの楽しさ”だけでなく、“時代に合わせた進化”で再評価されていることがよくわかる内容でした。子どもたちの夢の空間として、そして大人たちの思い出を呼び起こす場所として、駄菓子屋さんの価値は今後さらに高まっていきそうです。
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