神戸ルミナリエと子ども合唱団の30年ぶりの再会【2025年2月23日放送】
阪神・淡路大震災から30年、神戸ルミナリエに込められた祈り
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災。多くの命が奪われ、神戸を中心とした地域は壊滅的な被害を受けました。その後、被災地の復興を願い、犠牲者を追悼するために開催されるようになったのが「神戸ルミナリエ」です。毎年冬に開催されるこの光の祭典は、震災の記憶を風化させないための象徴的なイベントとなり、全国から多くの人々が訪れる神戸の冬の風物詩となっています。
神戸ルミナリエは、復興の希望の灯火として始まりました。街を照らす色鮮やかなイルミネーションには、震災の犠牲者への哀悼の意と、「これからも神戸を支えていこう」という強い願いが込められています。開催当初は、被災した市民に元気と希望を与えることが目的でしたが、今では震災を知らない世代にも防災の大切さや地域のつながりの大切さを伝える機会にもなっています。
点灯されたルミナリエの光は、震災を乗り越えた神戸の姿そのもの。訪れた人々は、その光の中にさまざまな思いを巡らせながら、静かに祈りを捧げます。
ルミナリエの点灯式で響く「しあわせ運べるように」
神戸ルミナリエの初日には、点灯式が行われます。その中でも特に注目されるのが、子ども合唱団による「しあわせ運べるように」の合唱です。この歌は、震災後に神戸市の小学校教師・臼井真さんが作詞・作曲したもので、避難所で生活していた人々を励ますために生まれました。歌詞には、「つらいことがあったけれど、みんなで力を合わせて復興しよう」という思いが込められています。
「しあわせ運べるように」は、その後、神戸市内の多くの学校で歌い継がれるようになり、現在では震災復興の象徴ともいえる歌となっています。ルミナリエの点灯式では、地元の小学生たちが手話を交えながらこの歌を披露し、震災の記憶を後世へと伝えています。
この合唱は、訪れた人々の心に深く響きます。歌声が会場いっぱいに広がると、震災を経験した人々は当時の記憶を思い出し、涙する人も少なくありません。また、震災を知らない若い世代にとっては、この歌を通じて震災の歴史を学ぶ貴重な機会となっています。
震災直後に歌を届けた合唱団メンバー、30年ぶりの再会
今回の「ひむバス!18」では、神戸ルミナリエで歌う子ども合唱団の送迎を行うとともに、震災直後に「しあわせ運べるように」を歌った元合唱団メンバーと先生の30年ぶりの再会が紹介されます。
震災が発生した1995年、避難所では多くの子どもたちが不安な日々を過ごしていました。その中で、合唱団の子どもたちは、歌を通じて人々を元気づける活動を続けていました。避難所や仮設住宅を訪れ、涙を流しながら「しあわせ運べるように」を歌った当時の合唱団のメンバーたちは、震災からの復興において大きな役割を果たしていました。
番組では、震災当時の合唱団の先生が、かつての教え子たちと再会するシーンが描かれます。30年という長い時間が経った今、それぞれの人生を歩んできた元合唱団のメンバーたちは、改めて当時の思いを語り合い、震災を乗り越えた絆の深さを感じることでしょう。
再会したメンバーたちは、「あの時の歌がどれほど大切だったか」「今でも心の支えになっている」と語り、改めて震災を乗り越えた経験を共有します。この再会は、震災の記憶を次の世代へとつなぐ大切な機会となります。
まとめ
神戸ルミナリエは、阪神・淡路大震災からの復興の象徴として、多くの人々の心に刻まれ続けています。初日の点灯式で歌われる「しあわせ運べるように」は、震災の記憶を未来へと伝える大切な歌です。そして、今回の「ひむバス!18」では、震災直後にこの歌をともに歌った合唱団メンバーと先生の30年ぶりの再会が実現します。
震災を経験した人々だけでなく、震災を知らない世代にもこの歴史を伝えることはとても重要です。ルミナリエの美しい光と、子どもたちの純粋な歌声を通じて、多くの人が震災の記憶を共有し、未来へとつなげることができるでしょう。
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