花粉症に効く幻のフルーツ!?知られざるアレルギーの世界|3月1日放送
花粉症に悩む人にとって、つらい季節がやってきました。マスクや薬での対策も限界がある中、ある村で発見された「幻のフルーツ」が花粉症に効くと話題になっています。そのフルーツとは「ジャバラ」。さらに、最近注目されている「ある日突然、肉が食べられなくなるアレルギー」の原因や、最先端技術によって生まれた「卵アレルギーの子どもでも食べられる卵」についても詳しく紹介します。アレルギーの知られざる世界を深掘りし、日常生活で役立つ知識をお届けします。
花粉症対策に期待される幻のフルーツ「ジャバラ」
ジャバラは、一般的な柑橘類に比べてナリルチンを豊富に含んでいるのが特徴です。この成分は、花粉症の原因となるヒスタミンの分泌を抑える働きがあるとされています。毎年、花粉の季節になると多くの人がマスクや薬に頼りますが、日常的にジャバラを取り入れることで、症状の軽減が期待できます。
ジャバラは、北山村の特産品として注目され、全国的に流通しています。花粉症に悩む人の間では、「自然な方法で症状を和らげられるかもしれない」と人気が高まっています。ジャバラを日常生活に取り入れる方法はいくつかあり、特に以下の方法がおすすめです。
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ジュースやお茶にして飲む
ジャバラを使ったジュースは、酸味がありながらも甘みが感じられ、さっぱりとした味わいです。市販のジャバラジュースを購入するほか、自宅でジャバラ果汁を搾って飲むのもよい方法です。お茶として楽しむ場合は、乾燥させた皮を煎じて飲むことで、手軽に摂取できます。 -
料理の風味付けに活用
ジャバラの皮を乾燥させ、細かく刻んで調味料として使うと、料理に爽やかな香りが加わります。焼き魚や鶏肉のソテーに振りかけたり、ドレッシングやポン酢に混ぜたりすると、食欲をそそる味わいになります。ジャバラの果汁を味噌汁やスープに少し加えると、さっぱりとした風味がプラスされ、味の変化も楽しめます。 -
サプリメントやキャンディーで手軽に摂取
ジャバラは生の果実として流通することが少ないため、サプリメントやキャンディーを利用するのも便利です。特に忙しい人や、手軽に摂取したい人に向いています。最近では、ジャバラ成分を配合したタブレットやのど飴も販売されており、外出先でも摂取しやすくなっています。
ジャバラはそのまま食べると酸味が強いため、ジュースや料理、サプリメントなどを上手に活用すると続けやすくなります。花粉症シーズンに入る前から取り入れることで、症状の軽減が期待できるので、早めの対策として試してみるのもおすすめです。普段の生活に無理なく取り入れやすいのも、ジャバラの魅力の一つです。
肉アレルギーの意外な原因「マダニ」
肉アレルギーの原因が「マダニの咬みつき」であることは、意外に思う人が多いかもしれません。このアレルギーは「α-Gal症候群」と呼ばれ、マダニの唾液に含まれる「α-Gal(アルファ・ガル)」という糖鎖が体内に侵入することで引き起こされます。免疫システムがこの成分を異物と認識し、赤身肉(牛肉や豚肉など)を食べた際にアレルギー反応を起こすのが特徴です。
α-Gal症候群の特徴のひとつは、肉を食べてすぐに症状が出るのではなく、2〜6時間後にアレルギー反応が現れることです。そのため、原因が肉だと気付くのが遅れることが多く、病院での診断にも時間がかかる場合があります。
肉アレルギーの主な症状は以下の通りです。
- じんましん(皮膚が赤く腫れ、かゆみが出る)
- 吐き気・嘔吐(食後しばらくして気分が悪くなる)
- 腹痛(胃腸の不調を伴うことが多い)
- 呼吸困難(喉が腫れて息がしづらくなることがある)
- 重度の場合、アナフィラキシー(強いアレルギー反応で命に関わることもある)
α-Gal症候群は、牛肉や豚肉などの赤身肉に対してアレルギー反応を引き起こしますが、鶏肉や魚には「α-Gal」が含まれていないため、これらの食品ではアレルギーを起こさないのも特徴です。
このアレルギーを防ぐためには、まずマダニに咬まれないようにすることが最も重要です。
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草むらや森林では長袖・長ズボンを着用する
マダニは草の葉や低木の先端などに潜んでいて、動物や人が近づくと飛び移って咬みつきます。特にキャンプや登山、農作業をする際は、長袖・長ズボンを着て肌の露出を減らすことが大切です。 -
明るい色の服を着る
マダニは黒や茶色の小さな虫なので、暗い色の服だと見つけにくいですが、白や明るい色の服を着ることで付着したマダニをすぐに見つけることができます。 -
屋外活動後は、体全体をチェックする
マダニは咬みつくとすぐには離れず、数日間皮膚に吸着したままになることもあります。特に足首、膝の裏、脇の下、首回り、髪の生え際などを念入りにチェックし、異変がないか確認することが大切です。 -
マダニに咬まれたら無理に引き剥がさない
もしマダニに咬まれているのを発見した場合、無理に引き剥がすと口の一部が皮膚に残ってしまうことがあります。ピンセットで慎重に取り除くか、病院で適切な処置を受けるのが安全です。 -
肉を食べた後に体調不良を感じたら、医療機関を受診する
特に、数時間後にじんましんや腹痛、呼吸困難が出た場合は、すぐにアレルギーの専門医に相談することが大切です。マダニに咬まれた経験がある人は、医師にそのことを伝え、必要な検査を受けることで早期発見につながります。
α-Gal症候群は、すぐに気づくのが難しいアレルギーですが、マダニ対策を徹底することで予防が可能です。屋外での活動が多い人は特に注意し、咬まれない工夫をすることが重要です。
花粉症と食物アレルギーの意外な関係
花粉症の人が特定の食べ物を口にすると、「口の中がかゆい」「喉がイガイガする」といった症状が出ることがあります。これは「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれ、花粉のアレルゲンと食物のアレルゲンが似ているために起こるものです。花粉症とは関係ないと思われがちな食べ物でも、実は体が「花粉と同じもの」と誤認識してしまうことが原因です。
例えば、次のような組み合わせがあります。
- シラカバ花粉症の人 → リンゴ・モモ・ナシを食べると症状が出やすい
- カモガヤ花粉症の人 → メロン・スイカ・トマトで症状が出やすい
- ヨモギ花粉症の人 → セロリ・ニンジン・ハーブ類で症状が出やすい
- ブタクサ花粉症の人 → バナナ・メロン・キュウリで症状が出やすい
これらの食べ物を口にすると、軽いかゆみや違和感が出ることが多いですが、場合によっては喉が腫れたり、呼吸が苦しくなったりすることもあります。
このような症状が出る場合、次の対策をすると安心です。
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加熱する
生の状態ではアレルギー反応を起こしやすい食べ物も、加熱するとアレルゲンが変化し、症状が出にくくなることがあります。例えば、リンゴが原因で口の中がかゆくなる人でも、焼きリンゴにすれば食べられる場合があります。 -
皮をむく
アレルゲンは果物や野菜の皮の部分に多く含まれることがあります。例えば、モモやリンゴを食べると症状が出る場合、皮をむいて食べると軽減されることがあります。 -
アレルギーがある食べ物を避ける
少しでも違和感を感じた食べ物は、できるだけ避けることが大切です。特に、喉の腫れや呼吸の異常が出た場合はすぐに医療機関を受診することが必要です。
また、ラテックス(ゴム)アレルギーの人が特定の果物を食べた際にアレルギーを発症することもあります。これは「ラテックス-フルーツ症候群」と呼ばれ、以下の果物で症状が出やすいとされています。
- バナナ・アボカド・キウイ・クリ・マンゴー
ラテックス製の手袋や医療用ゴム製品に触れる機会が多い人は、これらの食べ物にも注意が必要です。
さらに、特定の食品を頻繁に扱う職業の人が、その食べ物に対するアレルギーを発症することもあります。
- パン職人 → 小麦粉アレルギー(「ベイカー喘息」とも呼ばれる)
- 魚市場の従業員 → 魚アレルギー
- 果物農家 → 収穫する果物へのアレルギー
これは、皮膚や粘膜を通じてアレルゲンに繰り返し触れることで、免疫が過剰に反応しやすくなるためです。特に、小麦粉のような細かい粉塵を扱う仕事では、吸い込んでしまうことで気管支炎や喘息のような症状が出ることもあります。
こうした職業性アレルギーを防ぐためには、防護マスクや手袋を着用し、できるだけ直接アレルゲンに触れないようにすることが大切です。また、少しでも異変を感じたら早めに医療機関で検査を受けることが重要です。
花粉症と食物アレルギーには意外なつながりがあり、知らずに食べてしまうと予期しないアレルギー症状を引き起こすことがあります。自分のアレルギーの種類を知り、症状が出やすい食べ物を把握しておくことで、日常生活でのトラブルを防ぐことができます。
卵アレルギーの子どもでも食べられる卵の開発
卵アレルギーは、小さな子どもに多く見られるアレルギーのひとつです。特にオボムコイドというタンパク質が原因となり、加熱しても分解されにくいため、アレルギーを引き起こすことがよくあります。このため、卵を使った食品を避けなければならない子どもが多く、親も食事の管理に苦労することが少なくありません。
この問題を解決するために、広島大学とキユーピー株式会社が共同でゲノム編集技術「プラチナ ターレン(Platinum TALEN)」を活用し、オボムコイドを含まない卵を開発しました。この技術により、オボムコイドを生成する遺伝子の働きを止めることに成功し、卵アレルギーの子どもでも食べられる卵が誕生しました。
この卵には、以下のような特徴があります。
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オボムコイドを含まないため、アレルギー反応が起こりにくい
通常の卵ではアレルギーを発症する子どもでも、この卵なら安心して食べられる可能性があります。 -
遺伝子の変異が固定され、交配を重ねても特性が維持される
開発されたニワトリが生んだ卵だけでなく、その子孫もオボムコイドを含まない卵を生むことが確認されています。 -
安全性試験により、他の遺伝子に影響を与えないことが証明されている
遺伝子編集技術を使ったことで不安に思う人もいますが、他の遺伝子に影響を及ぼさず、安全性が確認されています。
この卵を使った加工食品の開発も進められており、卵アレルギーの子どもでも安心して食べられる食品が増えることが期待されています。
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プリンやケーキなどのスイーツ
これまで卵を使ったお菓子を食べられなかった子どもも、安心してプリンやカステラ、パンケーキを楽しめるようになります。 -
卵を使った総菜や加工食品
マヨネーズやオムレツ、茶碗蒸しなど、卵を含む料理の幅が広がります。 -
給食への導入も期待
卵アレルギーの子どもが多い学校や保育園での利用が期待され、食事の選択肢が増える可能性があります。
このように、卵アレルギーに苦しむ子どもたちの食の幅を広げる画期的な技術として、大きな注目を集めています。実用化に向けた研究が進められており、今後、さらに多くの食品に応用されることが期待されています。
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