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【NHKスペシャル】新ジャポニズム 第3集「FOOD」日本食の世界化!Izakaya・Omakase・Ikejimeが変えるグローバルフードシーン|3月23日放送

ドキュメント

新ジャポニズム 第3集 FOOD 日本食が“世界化”する|2025年3月23日放送

2025年3月23日(日)にNHK総合で放送された「NHKスペシャル 新ジャポニズム 第3集 FOOD 日本食が“世界化”する」は、日本食が世界でどのように進化し、現地に根付いているのかを深く掘り下げた内容でした。番組の冒頭では、スペイン・バルセロナのレストランで「おでんのタネに豚の鼻」が使われているという衝撃的な事例が紹介され、日本食がただそのまま伝わるのではなく、世界の風土や文化と融合しながらアップデートされている現状が明らかになりました。横浜流星さんのナビゲートのもと、視聴者は日本人の予想を超える多様な日本食の姿に触れることができました。

ブラジルのテマキが進化した「TEMAKERIA」の世界

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ブラジル・サンパウロでは「TEMAKERIA(テマケリア)」と呼ばれる手巻き寿司専門店が若者を中心に人気を集めています。日本では手巻き寿司といえば家庭で食べるスタイルを想像しますが、ブラジルではそれがファストフード感覚で日常の外食として根付いています。特に注目されたのが以下のようなブラジル流のアレンジです。

シメジ入りのテマキ:キノコを甘辛く炒めてごはんと巻いた一品。現地で好まれる味に合わせて工夫されています。
マンゴーのテマキ:フルーツと寿司の融合。甘酸っぱさと酢飯のバランスが特徴的。
揚げテマキ:衣をつけて揚げた手巻き寿司。外はカリッと、中はしっとりという食感が人気です。

ブラジルの人々は日本の「巻く文化」に親しみを感じ、独自の発展を遂げました。海苔や米、酢といった要素はそのままに、現地の具材や調理法を取り入れることで、オリジナルの寿司スタイルが誕生しています。

サウジアラビアで生まれる新しい居酒屋スタイル

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サウジアラビアの首都リヤドでは、居酒屋スタイルの日本食レストランが登場しています。アルコール提供が禁止されているこの国では、ノンアルコールドリンクを豊富に用意し、料理や会話を中心に楽しむスタイルが定着し始めています。

伊勢海老のロースト 大葉ポン酢バター:豪華な見た目と和風の風味で現地でも話題。
和牛サーロインのステーキ:日本の和牛はサウジアラビアでも高い人気。濃厚な旨味が評価されています。
枝豆のチリ にんにく しょうが炒め:日本の定番おつまみをスパイシーにアレンジし、食欲をそそる味付けに。

レストランの創業者ベッカーさんは、日本で居酒屋に出会ったことをきっかけに魅了され、ロンドンに1号店を開業。その後、ニューヨークやドバイなど、世界の主要都市に展開してきました。彼が目指しているのは「ザ・居酒屋」というコンセプト。日本人が江戸時代から育んできた、気軽に集まれる空間を世界中に広めようとしています。

フランスの三つ星シェフが認めた「ダシ」の力

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フランス料理の名門「トロワグロ」では、日本の昆布と鰹節のダシが料理の味の決め手として取り入れられています。創業以来56年連続で三つ星を獲得しているこの名店で、若き日のシェフが日本の料亭で味わったダシのうま味に衝撃を受け、そこから長年にわたり研究を続けてきたというエピソードが紹介されました。

川スズキのクールブイヨン ほうれんそう添え:フランスの伝統料理に日本のダシを融合させた一皿。
マッシュルームの花 ハーブ風味:ダシが素材の香りを引き立てる役割を果たしています。

島国の日本では、古くから限られた食材をうまく活かすために、湧き水や海の恵みからダシ文化が生まれました。この背景には「自然を大切にしながら暮らす」という日本人の謙虚な価値観があります。今やその精神が、世界の料理人たちにインスピレーションを与えているのです。

フランス・ラ・ロシェルで定着する「IKEJIME」

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フランス屈指の港町ラ・ロシェルでは、日本の魚の締め方「IKEJIME(活け締め)」が話題になっています。鮮魚店や高級レストランでは、神経締めによって魚の鮮度を保つ技術が導入され、新たな評価が生まれています。

ゴールデングレイボラのカリカリ焼き 根セロリのファルシー添え:これまで市場価値が低かった魚が主役に。
ヒメジボラなど、日本人でもあまり知らない魚が活け締めによって光を浴びています。

地元の名シェフ、クリストファー・クタンソーは「魚を見る目が変わった」と語り、食材への向き合い方に変化が生まれたことを示していました。番組に登場した専門家は「今や料理人たちはインスピレーションを日本に求めている」と話し、世界の食の中心が変わりつつあることを印象づけました。

アメリカ・オースティンで若者に受け入れられる「OMAKASE」

NHKスペシャル】新ジャポニズム 第3集「FOOD」日本食の世界化!Izakaya・Omakase・Ikejimeが変えるグローバルフードシーン|3月23日放送 | NHK放送の見逃し情報まとめ

アメリカ・テキサス州オースティンでも、日本の「OMAKASE(おまかせ)」スタイルの寿司が若者たちに受け入れられています。ある人気寿司店では、日本での修行経験がないにもかかわらず、全米で12店舗を展開し、星付き評価も獲得。客は予約待ち100人以上という人気ぶりです。

TORO(トロ) パイナップルと黒糖のブリュレ:甘みと脂のバランスが新感覚。
UNI(ウニ) 揚げのりに水洗いしたウニをのせたメニュー:ウニ嫌いの客が食べられたほど繊細な味わい。

「おまかせ」はシェフに全てを委ねるスタイルであり、信頼関係があってこそ成り立ちます。食材の組み合わせ、順番、提供タイミングすべてが計算されており、料理を通じて物語を感じる体験となっています。こうした食文化の広がりが、日本の寿司の新しい魅力として世界で評価されているのです。

日本食の未来は、もっと自由でおいしくなる

番組の最後には、料理人・村田吉弘さんが「おいしいのが正しい。僕らが正しいという料理はない」と語りました。今、世界のあちこちで、日本人が想像もしなかった日本食が生まれています。それは決して間違いではなく、現地の人々が日本食を自分たちの文化の一部として受け入れた証でもあります。

サンパウロでは、ある女性が遠く離れて暮らす家族のために手巻き寿司を用意していました。国が違っても、日本食は人と人とをつなぐ存在であり続けています。これからの日本食は、伝統を守りながら、もっと自由に、もっと世界とつながっていくのではないでしょうか。

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