NHK【エマージェンシーコール】名古屋119番のリアル！緊急通報指令室のオペレーターが向き合う事故・救急・命の現場｜2025年2月24日

～緊急通報指令室～名古屋幸せを願って｜2025年2月24日放送

～緊急通報指令室～名古屋幸せを願って｜2025年2月24日放送

119番通報は、火災や事故、急病など、あらゆる緊急事態で人々が助けを求める最後の手段です。その最前線に立つのが、緊急通報指令室のオペレーターたち。彼らは通報者の言葉を正確に聞き取り、救急隊や消防隊に即座に指示を出します。一刻を争う状況の中で、冷静な判断が求められ、時には通報者を落ち着かせることも重要な役割となります。

今回の「エマージェンシーコール～緊急通報指令室～」では、名古屋市消防局で働くオペレーターたちの姿に密着しました。彼らがどのように市民の命を守り、どんな苦悩や使命感を抱えながら働いているのかを紹介します。

名古屋市消防局のオペレーターたちが対応した通報

名古屋市消防局には、毎日多くの119番通報が寄せられます。事故や急病などの一般的な通報から、予測できない緊急事態まで、オペレーターたちは多種多様な状況に即座に対応しなければなりません。今回の放送では、経験豊富な3人のオペレーターの対応が紹介されました。

・金原さん（18年目）：「屋上で転倒して体が痛い」「隣の家の人が腕を切って出血し、倒れている」などの通報に対応
・塩坂さん（9年目）：友人を火事で亡くしたことがきっかけで消防の道へ。「自転車で電柱に衝突し顔が変形している」「脚のふくらはぎが割れて出血がひどい」などの通報を受けた
・伊東さん（14年目）：「子どもが市販薬を8個飲んだ」という通報に対応し、母親に代わるよう指示して的確な情報を得た

オペレーターは、通報者がパニックになっている中でも冷静に必要な情報を聞き出し、適切な対応を考えなければなりません。通報者が焦っていると、状況を正しく伝えられないことも多いため、短い時間で的確な判断を下す力が求められます。

一刻を争う通報の現場冷静な判断が命を救う

緊急通報指令室のオペレーターは、ただ通報を受けるだけではなく、救急隊や消防隊が到着するまでの間、状況を整理しながら通報者をサポートする役割も担っています。彼らの仕事は、一秒でも早く救助活動が行われるように導くことです。

・出血がひどい場合の応急処置を指示する
・心肺停止や呼吸困難の際に、救命処置の方法を伝える
・救急車を呼びたがらない人に対し、適切な判断を促す

特に「自転車事故で顔が変形している」「脚のふくらはぎが割れて出血がひどい」など、ケガの程度が大きい場合、オペレーターは通報者が動揺していることを考慮しながら、救急車の必要性を伝えます。また、「子どもが市販薬を大量に飲んだ」というケースでは、通報者が誰なのかを確認し、より的確な情報を得るために母親と直接話すよう促しました。

「死にたい」という通報命を救う究極の会話

119番通報には、事故や病気だけでなく、精神的に追い詰められた人からの「死にたい」という相談も寄せられます。このような通報では、オペレーターの対応が非常に重要となります。

・通報者が意識を失う前に、救急隊と接触させる
・少しでも前向きな言葉をかけ、状況を引き伸ばす
・できる限り通報者の話を聞き、安心させる

伊東さんは、「死にたい」という通報に対応し、なんとか救急隊と接触させることを最優先に考えました。最終的に、通報者が意識のある状態で救急隊に引き継ぐことができ、命を救うことができました。このようなケースでは、オペレーターの声が唯一の支えになることもあり、どのように話を進めるかが生死を分けることになります。