まんでうまい能登の味〜夏編|川嶋亨さん直伝!いしる香る「鶏肉のべん焼き」レシピ
2025年7月28日放送の「きょうの料理」では、能登半島出身の料理人・川嶋亨さんが再登場し、「まんでうまい能登の味〜夏編」と題して、能登の夏の食卓に欠かせない家庭料理を紹介しました。今回の放送で登場した3品は、いずれも地元の食材や調味料を使いながら、家庭でも簡単に作れる工夫が詰まった内容でした。
なかでも印象的だったのが、能登の発酵調味料「いしる」を使ったアレンジ料理「鶏肉のべん焼き」。いしるのうま味が鶏肉にしっかりしみ込み、夏野菜とともに香ばしく焼き上げる、夏にぴったりの一皿です。
鶏肉のべん焼き|いしるの風味が香る夏のごちそう
川嶋さんが考案した「鶏肉のべん焼き」は、能登の郷土料理「べん漬け」にヒントを得たアレンジレシピです。鶏もも肉と夏野菜を、いしるをベースにしたたれで漬け込み、揚げ焼きして仕上げる、香ばしくもやさしい味わいが魅力です。
【材料(4人分)】
食材 | 分量 |
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鶏もも肉 | 2枚(500g) |
赤パプリカ | 1/2個 |
かぼちゃ | 1/8個(約120g) |
ししとうがらし | 8本 |
いしる(またはしょっつる・ナムプラー) | カップ1/3 |
みりん・酒・水 | 各大さじ3 |
にんにく(すりおろし) | 小さじ1 |
赤とうがらし(小口切り) | 少々 |
片栗粉・揚げ油 | 適量 |
【作り方】
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パプリカとかぼちゃは食べやすい大きさに切り、ししとうは1本切り目を入れておきます。
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鶏もも肉は皮を下にして軽く筋を切り、1枚を3〜6等分に切ります。
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ポリ袋にいしる・みりん・酒・水・にんにく・赤とうがらしを合わせ、1と2の具材を加えてもみ込みます。空気を抜いて袋を閉じ、冷蔵庫で2〜3時間おきます。
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漬け込みが終わったら具材を取り出し、汁けをしっかりふき取ります。
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鶏肉に片栗粉をまぶし、フライパンに揚げ油大さじ3〜4を熱して野菜を揚げ焼きにし、取り出します。
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鶏肉に再度片栗粉をまぶして同じフライパンで両面を1分ずつ焼き、取り出して耐熱皿に移し、ラップをふんわりとかけて電子レンジ(600W)で1分半〜2分加熱します。
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最後にフライパンへ戻して再度焼き色をつけたら、切って野菜と盛りつけて完成です。
焼いてから一度レンジで火を通し、最後にもう一度焼き色をつける工程がポイント。中はジューシー、外はカリッと香ばしく、いしるのうま味がしっかり感じられる味わいに仕上がります。
太きゅうりのそぼろあんかけ|優しい味わいの夏のおかず
能登で親しまれる「太きゅうり」を使ったそぼろあんかけも紹介されました。あっさりしたきゅうりに、甘じょっぱいそぼろあんがとろりとかかり、冷やしてもおいしい一品です。家庭にある材料でさっと作れる手軽さも魅力で、夏の常備菜としても活躍しそうです。
きゅうりの水分を活かすことで、口当たりがよく、さっぱりと食べられます。川嶋さんらしい、素材の持ち味を生かすやさしい料理です。
とうもろこしのすり流し|口当たりなめらか、夏にぴったりの一杯
とうもろこしを蒸してすり流した「とうもろこしのすり流し」は、川嶋さんのお店でも人気という涼感たっぷりの料理です。とうもろこしの自然な甘さに出汁のうま味が加わり、暑い日でもすっと飲み干せる軽やかさ。なめらかな食感とやさしい風味で、おもてなしや前菜にもぴったりです。
食材の組み合わせはシンプルながら、味の奥行きと風味の重なりがあり、夏の一皿として記憶に残る味になっています。
川嶋亨さんの能登への思いと再建への一歩
番組の終盤では、川嶋さんが現在、能登で自身の店舗を再建している様子も紹介されました。地震の被害を受けながらも、地元の味を守り、届けるために奮闘する姿が映し出され、料理と地域への深い愛情が感じられました。
「まんでうまい」能登の味は、単なる料理ではなく、そこに込められた思いや記憶も一緒に味わうもの。家庭でも手軽に作れるレシピを通して、能登の文化や自然の恵みに触れることができる放送内容でした。今後も川嶋さんの料理が、多くの人の食卓にやさしく届くことを願っています。
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