Eテレ【木村多江の、いまさらですが…】無言館で出会う戦没画学生の青春と夢｜2025年7月28日放送

学徒出陣と無言館の絵画が伝える青春の記憶

NHK・Eテレで2025年7月28日に放送予定の「木村多江の、いまさらですが…」は、戦時中に学徒出陣した若き画学生たちの思いが残る長野県・上田市の「無言館」を舞台に、その青春と絵に込めた願いをたどる内容です。30分という短い放送時間の中で、静かで深いテーマが描かれる今回の回。俳優・木村多江さんの朗読とともに、戦争によって奪われた未来、そして絵に託された希望が静かに語られます。

無言館とはどんな場所？

番組の舞台「無言館」は、長野県上田市にある戦没画学生の遺作を展示する美術館です。戦争により若くして命を落とした学生たちが、最後まで手放さなかった絵筆。その作品を通して、当時の空気や彼らの夢を今に伝える貴重な場所です。展示されているのは、彼らが残したスケッチや絵画で、その多くに恋人や故郷、日常へのまなざしが込められています。

日高安典さん「裸婦」に込められた恋心

鹿児島県出身の日高安典さんが描いたのは、恋人をモデルにした裸婦画。戦時下においてもなお、人を愛する気持ちを大切にし、その想いを絵に表したことがわかります。絵の中のまなざしからは、戦地に赴くことへの不安と、離れがたい存在への想いがにじみます。

岡田弘文さんの「秋景色」から見える夢

兵庫県出身の岡田弘文さんが残したのは、故郷の風景を描いた「秋景色」という作品。故郷に戻って子どもたちに絵を教えるという夢を抱きながらも、戦争の激化によって叶うことはありませんでした。彼が見た風景は、現在でも変わらず残っているのかもしれませんが、彼の夢は静かに絵の中に閉じ込められています。

大竹武雄さんと「独活（うど）」に宿る生命力

東京出身の大竹武雄さんは、日本画家になるという夢を抱きながら、植物「独活（うど）」を題材に描きました。その絵には、強くまっすぐ育つ植物の生命力が表れていて、彼自身の希望や意志の強さが感じられます。若さゆえのエネルギーが、静かな絵の中にしっかりと宿っていました。

木村多江さんの朗読が伝える無言の声

番組では、木村多江さんが朗読でそれぞれの画学生の物語を伝えます。言葉では語られなかった青春の記憶、戦争に引き裂かれた未来への想いを、声に乗せて届けてくれます。無言館の展示作品とあわせて、朗読を通して彼らの存在がより身近に感じられる時間になるでしょう。

放送後の追記について

本記事は放送前に公開しているため、実際の放送内容に基づく詳細な感想や追加情報は、放送後に改めて追記予定です。番組を視聴後、ぜひ再度ご確認ください。

番組名：木村多江の、いまさらですが…「学徒出陣〜無言館　画学生が描いた青春〜」
放送日：2025年7月28日（月）
時間：19:30〜20:00（NHK Eテレ）
出演者：木村多江、池田鉄洋、加藤小夏

出典・参照リンク
NHK番組公式ページ：NHK 番組表 – 木村多江の、いまさらですが…
無言館公式サイト：http://mugonkan.jp

書籍・画集でさらに深く無言館と戦没画学生を知る

『無言館 戦没画学生たちの青春』とは

この書籍は、長野県上田市にある美術館「無言館」に収蔵されている戦没画学生たちの遺作を紹介する一冊です。著者は、無言館を創設した窪島誠一郎さんで、実際に展示されている絵と、その絵に込められた想いや背景を一人ひとり丁寧に記述しています。文庫サイズで手に取りやすく、表紙には実際の作品の一部が使われ、開いた瞬間からその世界観に引き込まれます。戦争の時代に生きた若者たちの、切実でまっすぐな感情がページの中にしっかりと刻まれており、読者に静かに問いかけてきます。

購入しやすいオンライン書店とリンク紹介

この本は全国の書店でも取り扱いがありますが、手軽に購入したい方にはオンラインがおすすめです。下記のような通販サイトで簡単に購入可能ですそれぞれのページには本の内容紹介やレビューも掲載されており、事前に中身をある程度知ることもできます。資料としても価値があり、教育目的にも活用されている一冊です。

他にもある関連書籍の紹介

『無言館 戦没画学生たちの青春』の他にも、無言館にまつわる出版物はいくつか存在します。以下はその一例です。

どの本も、戦争によって未来を絶たれた若者たちが、どのように夢を抱き、どんな風に絵と向き合っていたのかを知る手がかりとなります。番組で紹介されたエピソードと照らし合わせて読むことで、より立体的に彼らの姿が浮かび上がってきます。