冥土喫茶で“飛び出すシニア”の元気を取材
2025年7月29日(火)放送の「午後LIVEニュースーン」では、夕方5時台に放送される特集「飛び出すシニア」に注目が集まっています。今回はそのシリーズ第2回として、群馬県桐生市で話題を呼んでいる“冥土喫茶”を紹介。65歳以上のシニアがメイドならぬ“冥土”に扮し、月1回だけ開く憩いの喫茶イベントが全国からの来訪者を集めています。放送前の現時点では詳細な映像内容は明かされていませんが、事前情報をもとにその魅力を先取りしてご紹介します。放送後には追記予定です。
高齢者が主役になる「冥土喫茶しゃんぐりら」とは
群馬県桐生市で毎月第1土曜日の朝にだけ開かれる「冥土喫茶しゃんぐりら」は、65歳以上のシニアたちが“冥土”の衣装でお客さんを迎える非日常空間です。この喫茶イベントは、地域活動を行うNPO法人キッズバレイが主催しており、会場は地域の市民活動拠点「COCOTOMO」です。
冥土喫茶といっても、いわゆる秋葉原のメイド喫茶とはまったく違います。あくまでも地域の高齢者が活躍できる舞台を作ることが目的で、三途の川を模した橋や「喪え喪えキュン」といったおまじないなど、ブラックユーモアを交えながら明るく温かい雰囲気を作っています。
注文できるのは、おにぎり、味噌汁、副菜がセットになった「冥土弁当」。冥土たちがハートのポーズをしながら「喪え喪えキュン」と唱えるのが定番スタイルです。ドリンクバー付きでも800円と、価格も良心的で、誰でも入りやすい工夫がされています。
わずか月1回・4時間限定の営業でも全国から人が集まる理由
「冥土喫茶しゃんぐりら」が話題を呼んでいるのは、ただ奇抜なコンセプトだからではありません。人を引き寄せるいくつもの要素が組み合わさって、唯一無二の場所として多くの人の心を掴んでいるのです。
高齢者スタッフによる安心感と温かさ
スタッフ全員が65歳以上という環境は、同じ世代のお客様にとってとても心地よく、会話も自然と生まれます。また、若い来訪者にとっても、人生の大先輩たちが楽しそうに働く姿は新鮮で、親しみを感じられる場となっています。
演出のユニークさで笑顔があふれる空間に
入口には「三途の川」の演出があり、来場者は橋を渡って喫茶スペースへ向かいます。そこで冥土たちが迎えてくれ、「いらっしゃいませ、冥土へようこそ」と笑顔で声をかけられると、思わず緊張がほどけて笑いが起こります。ユーモアを交えた非日常体験が、訪れる人に元気を与えているのです。
メディアとSNSでの拡散力
テレビや新聞、WEBメディアなどでたびたび紹介されてきたこともあり、知名度が年々上昇。SNSで訪問体験を投稿する人も多く、それがさらに広がりを見せています。今では東京や関西、北海道など遠方からの来訪者も増え、月に一度の開催をめがけて予定を合わせる人もいるほどです。
食事の安心感とコストパフォーマンス
冥土弁当は、素朴な家庭料理のような味わいでボリュームもあり、しかもリーズナブル。高齢者も若者も楽しめる内容で、空腹を満たしつつ温かい気持ちにしてくれます。ふと立ち寄った人も、ほっとできるような工夫が随所に見られます。
高齢者にとってのやりがいと希望
参加している冥土スタッフたちは、人とふれあう喜びや、社会とつながっている感覚を得られることが生きがいになっているといいます。高齢者が「もう一度自分の力を誰かのために使える場所」があるということ自体が、多くの人に勇気を与えています。
地域と多世代をつなぐ新しい交流のかたち
当初は地元の高齢者向けのイベントとしてスタートしましたが、今では子育て世代や若者、観光客まで巻き込んだ多世代交流の場に成長。訪れる人が年齢も立場も関係なく楽しめる空間となり、地域全体に温かい雰囲気を広げています。
地域の力で支えるNPO活動としての価値
この冥土喫茶は、企業が営利目的で運営しているものではなく、NPO法人が地域福祉の一環として展開している活動です。高齢化が進む中で、「自分の力を活かしたい」「人と関わっていたい」と願う高齢者たちの声に応え、新たな社会参加の場をつくる取り組みとして高く評価されています。
現在では、他地域の福祉施設や自治体から視察が相次ぎ、「うちでもこういう活動をしたい」と導入の動きも出てきています。地域資源と人を活かしたこの取り組みは、高齢社会における“居場所づくり”のモデルのひとつとして注目されています。
2025年7月29日の放送では、実際の冥土喫茶の様子や、現場で活躍するシニアたちの姿、来訪者の反応などがリアルに紹介される予定です。放送後にはその内容をもとに、この記事にも具体的なエピソードや放送内容を追記いたします。ぜひご覧いただき、冥土喫茶の魅力をより深く知ってください。
出典・参考リンク:
“地域活動に参加したくなる”NPOリンク集

ここからは、私からの提案です。高齢者が地域の中で生き生きと過ごせるように支援する団体は、全国にさまざまあります。ここでは、高齢者向けの地域活動や居場所づくりを行うNPO法人や支援団体の中から、信頼できる活動をしている団体を厳選して紹介します。どの団体も、孤立を防ぎ、社会とつながるきっかけを提供することを目指しており、自宅の近くで参加できる活動を探すヒントにもなります。
シニアと地域を元気にする会(東京都)
東京都内を中心に活動する団体で、認知症予防や介護に頼らない暮らしをテーマにした講座やサロンを多数開催。高齢者自身が主体的に学ぶ場を設け、地域での役割を再確認できる活動を行っています。福祉・健康を軸にした交流会や地域イベントも活発です。
認定NPO法人じゃんけんぽん(群馬県)
桐生市に拠点を置くこの団体は、配食支援や見守り活動、地域サロンの運営など、多方面から高齢者を支えています。冥土喫茶しゃんぐりらのようなユニークな取り組みの背景にも、こうした地域密着型の支援があります。行政や他団体とも連携し、地域福祉の核となっています。
日本シニアデジタルサポート協会(全国対応)
パソコンやスマートフォンの使い方を、高齢者向けにわかりやすく教える講座やサポートを実施。オンラインで地域や家族とつながるきっかけをつくり、コロナ禍以降の孤立防止にもつながっています。在宅でも参加しやすく、全国から受講が可能です。
シニアジョブクラブ(三鷹市)
日常生活の中の困りごとを、地域の高齢者自身が助け合う形で解決する取り組みを続けています。電球の交換、話し相手、買い物の代行など、誰かの役に立つことで自信と喜びを得られる場になっています。市民協働のモデルとしても注目されています。
港区公式「スタみな!」
東京都港区が運営する高齢者向け活動ポータルサイトで、地域サロン、健康教室、介護予防教室などの最新情報を掲載。地域ボランティアの募集もあり、初めての地域参加の一歩にぴったりです。誰でも見やすいデザインで情報が探しやすくなっています。
全国高齢者生活ネット機構(全国)
各地で活動する団体を横断的につなぎ、地域ごとの高齢者支援をネットワーク化している組織です。研修会や事例紹介、支援制度の情報提供など、自治体や団体が活動の参考にするためにも利用されています。
団体名 | 主な地域 | 活動内容 | 特徴 |
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シニアと地域を元気にする会 | 東京 | 健康講座、居場所支援 | 自立支援型のプログラム |
じゃんけんぽん | 群馬 | 見守り、配食、地域活動 | 地域密着、冥土喫茶とも関連 |
日本シニアデジタルサポート協会 | 全国 | デジタル講座 | オンラインでの参加が可能 |
シニアジョブクラブ | 三鷹市 | 助け合い活動 | 高齢者が担い手として活躍 |
港区「スタみな!」 | 東京港区 | 活動検索ポータル | 初心者でも情報探しやすい |
高齢者生活ネット機構 | 全国 | 支援ネットワーク | 団体同士の連携と情報共有 |
それぞれの団体は特色が異なりますが、共通しているのは“人とつながれることの大切さ”を大事にしている点です。どこか一つでも興味を持てる活動があれば、リンク先から問い合わせてみることをおすすめします。近くに同じような活動がないか、広がりを感じながら見つけてみてください。
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