食べて乗り切る夏 スイカの秘めたるパワー!|2025年7月7日(月)
今年も暑い夏がやってきました。そんな中、NHK「午後LIVE ニュースーン」では、夏の健康と元気をサポートする特集「食べて乗り切る夏」が放送されます。一日目はスイカがテーマです。番組では、スイカの進化や驚きの栄養パワー、おいしいレシピ、そして皮まで使い切るアイデアが紹介される予定です。放送は7月7日(月)午後5時から、NHK総合(東京)で60分間です。まだ放送前なので、番組の詳しい内容は分かりませんが、ここでは事前情報とスイカにまつわる豆知識をたっぷりお届けします。番組放送後にさらに詳しく追記しますので、ぜひまたチェックしてください。
スイカの歴史と進化
スイカのふるさとはアフリカ南部や西部の乾燥地帯です。今からおよそ5,000年前、カラハリ砂漠に住む人たちが、野生のスイカを水分補給のために食べていたことがわかっています。このころのスイカは、今のように甘くてみずみずしいものではありませんでした。果肉は赤くなく、苦味があり、皮もとても硬かったそうです。水分をとるための“飲み物代わり”として重宝されていたのです。
それから時代が進み、約4,000年前の古代エジプトでは、スイカの栽培が始まりました。ピラミッドの壁画にはスイカが描かれ、古代の墓からはスイカの種が見つかっています。スイカはすでに当時から、人々の生活や文化に深く関わっていた大切な果物だったのです。
さらに、地中海沿岸を中心にスイカは広まり、ヨーロッパやアジアにも伝わっていきました。日本にもこの時期にスイカの文化が入ってきたと考えられています。
-
約16〜17世紀になると、ヨーロッパの植物学者たちが、さまざまなスイカの品種を記録に残しています。
-
このころには果肉が赤い品種や、甘みのあるスイカも生まれ、世界中でスイカの人気が高まりました。
時代が進むにつれ、スイカの品種改良がどんどん進められました。19世紀以降は、甘さ・大きさ・病気への強さを求めて新しいスイカが次々と誕生しています。
そして、1939年には日本の木原均博士が画期的なスイカを開発しました。それが、今や定番となっている「種なしスイカ」です。木原博士は、植物の倍数体という技術を使って、種のないスイカを作ることに成功しました。この「種なしスイカ」は食べやすさが魅力で、特に子どもや高齢者にも人気があります。
現在、アメリカでは市場に流通しているスイカの約85%が種なしスイカです。スイカは昔と比べて、より甘く、食べやすく、見た目もきれいになりました。こうして長い歴史の中で、スイカは世界中の人々に愛される果物へと進化を遂げてきたのです。
スイカ博士が語るスイカの秘めたるパワー
スイカは甘くてみずみずしい果物ですが、実はそれだけではなく、体にうれしい栄養素がぎゅっと詰まっています。スイカ博士の目線で見ると、夏にぴったりの“天然サプリメント”とも言えるのです。
まず注目したいのは、水分がたっぷり含まれていることです。スイカはおよそ90〜92%が水分でできています。暑い夏にスイカを食べれば、手軽に水分補給ができ、汗をかいた体の水分バランスを整えるのにとても効果的です。特に、熱中症対策として、こまめにスイカを食べるのはおすすめです。
さらに、スイカには「シトルリン」という成分が含まれています。このシトルリンは、血管を広げて血流を良くする働きがあり、疲れた体をすばやく回復させるサポートをしてくれます。
-
スポーツや外での作業の後に食べると、体の疲れが軽くなる
-
むくみの改善にも役立つ
このように、スイカは夏の体調管理にぴったりです。
また、赤い果肉の部分には「リコピン」が豊富に含まれています。リコピンはトマトにも入っていることで有名ですが、実はスイカの方が多く含まれている場合もあります。リコピンはとても強い抗酸化作用があり、紫外線から肌を守ったり、シミやシワの予防、美肌効果も期待できます。夏の日差しが気になる方には、ぜひ積極的に食べてほしい果物です。
さらに、スイカには次のような栄養素もたっぷり含まれています。
-
ビタミンA…目や皮膚の健康を保つ
-
ビタミンC…免疫力アップ、疲労回復、肌のハリをサポート
-
カリウム…体の水分バランスを整え、血圧を下げる効果
これらの栄養素のおかげで、スイカは単なるおやつやデザート以上の存在です。夏を元気に、キレイに過ごすためのスーパー果物なのです。スイカ博士が自信を持っておすすめする理由が、こうして見ていくとよく分かります。
スイカの皮まで使ったレシピ
スイカは果肉だけではなく、皮の白い部分にも栄養がたっぷりあります。食物繊維が豊富で、体にうれしい成分も含まれているので、捨てるのはとてももったいないです。工夫次第で、おかずやおつまみ、デザートにもおいしく生まれ変わります。
スイカの皮を使った簡単でおいしいレシピをいくつか紹介します。どれも家庭で手軽にできるので、ぜひ試してみてください。
【スイカの皮の漬物】
シャキシャキ食感がクセになる、さっぱりした漬物です。夏のおかずや箸休めにぴったりです。
材料と作り方
・スイカの白い皮…200g
・酢…大さじ1
・醤油…大さじ2
・砂糖…小さじ2
・ごま油…小さじ1
皮を薄切りにしてボウルに入れます。調味料を全て加え、よく混ぜたら冷蔵庫で1時間以上寝かせます。しっかり味がしみ込んだら完成です。シャキッとした食感とごま油の風味が食欲をそそります。
【スイカの皮の中華炒め】
皮を使ったボリューム満点のおかずです。ご飯が進む味付けで、お弁当のおかずにもおすすめです。
材料と作り方
・スイカの白い皮…200g
・ウインナー…2本
・卵…1個
・オイスターソース…大さじ1
・ごま油…適量
皮は短冊切り、ウインナーは輪切りにします。フライパンにごま油を熱し、ウインナーと皮を炒めます。火が通ったら溶き卵を加えて炒め、オイスターソースで味を整えて完成です。皮のシャキシャキと卵のふわふわ感が絶妙にマッチします。
【スイカの皮のジャム】
スイカの皮がデザートに大変身。トーストやヨーグルトにのせてもおいしい、さっぱり甘いジャムです。
材料と作り方
・スイカの白い皮…200g
・砂糖…100g
・レモン汁…大さじ1
・しょうが(すりおろし)…少々
皮を細かく刻み、鍋にすべての材料を入れて中火で煮ます。焦げないようにかき混ぜながら、トロッとするまで煮詰めたら完成です。さっぱりした甘さに、しょうがの香りがアクセントになり、夏の朝食にもおすすめです。
スイカの皮を無駄なく使うことで、食材のロスを減らし、体にも優しい一品が作れます。食感もよく、いろいろな料理に使えるので、ぜひ皮まで丸ごと楽しんでみてください。
スイカのアレンジレシピも人気
スイカはそのまま食べてももちろんおいしいですが、最近は一工夫加えたアレンジレシピが人気です。簡単なのに見た目も味も新鮮で、パーティーやおもてなしにも喜ばれます。ここでは話題のアレンジレシピを紹介します。
【スイカ寿司】
スイカを軽く焼いてマリネすることで、見た目はまるでマグロのような赤身の寿司ネタに変身します。ヘルシーで、ヴィーガンや魚を食べない方にも大人気です。
材料と作り方
・スイカの果肉(赤い部分)…200g
・醤油…大さじ2
・ごま油…小さじ1
・酢飯…適量
スイカを薄くスライスし、軽く表面を焼きます。その後、醤油とごま油に10分ほど漬け込み、酢飯の上にのせれば完成です。見た目のインパクトも抜群で、味もさっぱりして夏にぴったりです。
【スイカサラダ】
スイカの甘さと塩気、爽やかな香りが絶妙にマッチするサラダです。BBQやアウトドアにもおすすめです。
材料と作り方
・スイカ…200g
・キュウリ…1本
・フェタチーズ…50g
・ミントの葉…適量
・ユズBBQソース…適量
スイカとキュウリは一口大に切ります。フェタチーズは手でちぎり、ミントの葉と一緒にすべてを混ぜます。最後にユズBBQソースをかけて完成です。爽やかな風味とチーズのコクが楽しめます。
【グリルスイカ】
焼いたスイカは甘さが引き立ち、チリパウダーのピリ辛と砂糖や塩が合わさって、甘じょっぱくてクセになる味わいです。
材料と作り方
・スイカ(厚めにスライス)…4枚
・砂糖…少々
・塩…少々
・チリパウダー…少々
スイカを厚めにスライスし、両面をグリルまたはフライパンで焼きます。焼き色がついたら砂糖、塩、チリパウダーをふりかけて完成です。外は香ばしく、中はジューシーな食感が楽しめます。
【スイカもち&スイカゼリー】
スイカの果汁を活用した、夏にぴったりのひんやりスイーツです。見た目も可愛く、子どもにも人気です。
材料と作り方(スイカもち)
・スイカ果汁…150ml
・白玉粉…100g
・砂糖…大さじ2
白玉粉と砂糖をボウルに入れ、スイカ果汁を少しずつ加えながらこねます。丸めて茹で、冷水にとって完成です。ほのかな甘みとフルーティーな香りが特徴です。
材料と作り方(スイカゼリー「ジェロ・ディ・メローネ」)
・スイカ果汁…300ml
・砂糖…50g
・コーンスターチ…大さじ2
鍋にスイカ果汁と砂糖を入れて火にかけ、コーンスターチを加えてとろみがつくまで混ぜます。器に流して冷やせば完成です。イタリアで親しまれている伝統的な夏のデザートです。
スイカの新しい楽しみ方をぜひ試して、夏の食卓をもっと楽しく彩ってください。
スイカをもっと楽しむ便利なハック
スイカは切り方やちょっとした工夫で、もっとおいしく、もっと楽しく食べられます。暑い夏を元気に過ごすために、ぜひ試してほしい便利なハックを紹介します。
【スティック状に切ると食べやすい】
丸ごとのスイカを三角に切るのも良いですが、スティック状に切ると持ちやすくて食べやすいです。小さな子どもや、お外で食べるときも手が汚れにくいのでおすすめです。
【余ったスイカは冷凍してスムージーに】
スイカが余ったら、そのまま冷凍しておくと便利です。凍ったスイカをミキサーにかければ、簡単にスムージーが作れます。氷なしでもシャリシャリで冷たく、暑い日にぴったりの飲み物になります。
【塩やライム、チリライム(タヒン)をかけて味変】
そのまま食べてもおいしいスイカですが、塩をひとつまみかけると甘みが引き立ちます。また、ライムを絞ったり、メキシコで人気のチリライム(タヒン)をふりかければ、ピリ辛で大人向けの味わいになります。
スイカのパワーをしっかり活用して、夏をもっと快適に、おいしく楽しみましょう。番組放送後には、具体的なエピソードや新しい情報を追記しますので、またチェックしてください。
【ソース】
National Geographic
ipm.missouri.edu
Wikipedia
btiscience.org
PMC論文
EDVOTEK Blog
Just One Cookbook
Allrecipes
Southern Living
Macaro-ni
The Guardian
n-kagayaki.sanchoku-prime.com
furunavi.jp
コメント