はじめに
2025年1月13日(月)放送のNHK系【グレーテルのかまど】では、俳優の瀬戸康史さんが「女夫まんじゅう」の作り方を紹介しました。紅白二つのまんじゅうが重なり合い、まるで夫婦のように寄り添う美しい見た目が特徴の和菓子で、祝い事や特別な席にもぴったりの一品です。この記事では、「女夫まんじゅう」の材料から作り方、仕上げのポイントまで詳しく解説します。
女夫まんじゅうの材料(約10個分)
白みそあん(つくりやすい分量)
白こしあん:300g
水:50ml
水あめ:50g
白みそ:50g
酒まんじゅう生地(赤まんじゅう部分)
酒粕:40g
山の芋:15g
上白糖:60g
薄力粉:60g
ベーキングパウダー:3g
食用色素(赤):適量
薄力粉(打ち粉用):適量
薯蕷まんじゅう生地(白まんじゅう部分)
山の芋:60g
上白糖:120g
上用粉:70g
ゆず表皮・果汁:1/2個分
上用粉(打ち粉用):適量
小豆こしあん:300g
金箔(仕上げ用):適量
女夫まんじゅうの作り方
準備
・上白糖はざるでふるっておく。
・薄力粉は粉ふるいでふるっておく。
白みそあんの作り方
- 鍋に白こしあんと水を入れ、中火で混ぜながら炊き上げます。焦がさないよう注意しながら、なめらかな状態になるまで加熱します。
- なめらかになったら水あめを加え、全体がツヤツヤとして、しっかりまとまりが出るまでさらに加熱します。
- 火を止め、白みそを加えて均一に混ぜ合わせます。
- 出来上がった白みそあんをバットに移し、ぬらして固く絞ったさらしで表面を覆い、冷まします。
酒まんじゅうの作り方(赤まんじゅう部分)
- 山の芋を15gすりおろし、空気を含ませるように円を描くようにすりおろします。
- すりおろした山の芋に酒粕を加え、さらに上白糖を加えます。ゴムベラで粘り気が出るまでしっかりと混ぜ合わせます。
- 食用色素(赤)を少量加え、均一に混ぜ合わせて淡い紅色に着色します。
- 別のボウルで薄力粉とベーキングパウダーを合わせ、ふるったものを3の生地に加えます。
- 粉類を加えたら、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。生地をこねすぎると硬くなるので、注意しながら軽くまとめる程度にします。
- 打ち粉をした台の上に生地を取り出し、10gずつに分割し、丸くのばします。
- こしあんを15gずつに分け、丸めて準備します。
- 丸めたこしあんを赤まんじゅうの生地で包み、包み終わりをしっかり閉じ、少し平らに整えます。
- 蒸し器を準備し、布巾を敷いた上に間隔をあけて並べます。
- 霧吹きで表面に水を吹きかけ、強火で約10分間蒸します。底を割ってみて生地が固まっていれば完成です。
薯蕷まんじゅうの作り方(白まんじゅう部分)
- 山の芋を60gすりおろし、こちらも円を描くようにふんわりとすりおろします。
- 上白糖を加え、ゴムベラでムラなく混ぜ合わせます。
- ゆずの表皮をすりおろして加え、さらに果汁も絞り加えます。
- 上用粉を少しずつ加えながら、生地を折りたたむように混ぜ込んでいきます。
- 耳たぶ程度のやわらかさになれば完成です。
- 打ち粉をした台の上で10gずつ分割し、丸くのばします。
- 15gずつ丸めたこしあんを包み、包み終わりを下にして少し平らに整えます。
- 蒸し器で赤まんじゅう同様に約10分蒸します。
仕上げと組み立て
- 蒸し上がった赤まんじゅう(酒まんじゅう)の底面に、冷ましておいた白みそあんを10g程度均一に塗ります。
- その上に蒸し上がった白まんじゅう(薯蕷まんじゅう)の底面を合わせます。白みそあんが接着剤のように働き、二つのまんじゅうをしっかりと固定します。
- 仕上げに金箔を表面に飾り、美しく仕上げます。
食べごろと保存方法
女夫まんじゅうは、蒸したてが最もおいしくいただけます。常温で保存する場合は、乾燥を防ぐためにラップでしっかり包み、できるだけ早めにお召し上がりください。翌日以降に召し上がる場合は、軽く蒸し直すとふんわりとした食感が戻ります。
女夫まんじゅうの由来と縁起の良さの解説
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女夫まんじゅう(めおとまんじゅう)は、紅白二つのまんじゅうが重なり合う美しい見た目が特徴の和菓子です。その形と色には、古くから日本で受け継がれてきた深い意味が込められています。
「紅白」の色が縁起物である理由
紅白は、日本の伝統的な慶事の象徴として広く知られています。紅は「魔除け」や「生命力の象徴」とされ、白は「清浄」「純潔」を意味する色です。これらが対になって使われることで、「災厄を払い、幸せを呼び込む」という縁起の良さが強調されるのです。
特に、紅白まんじゅうは結婚式や長寿祝い、出産祝いなどの特別な場で振る舞われることが多く、幸福を象徴するお菓子として古くから親しまれてきました。
二つのまんじゅうが重なる形の象徴的な意味
女夫まんじゅうの最大の特徴は、紅白二つのまんじゅうが重なり合って一対になっていることです。これには「夫婦が寄り添い、共に歩む姿」が重ねられており、夫婦円満や家庭の安泰を象徴しています。
紅白それぞれのまんじゅうが独立しつつも一つに結ばれる姿は、夫婦が互いに独立した個性を持ちながらも、支え合って生きる理想的な関係を表しているとされています。そのため、結婚式の引き出物や、夫婦の記念日などで特別に用意されることが多いのです。
女夫まんじゅうが祝いの席にふさわしい理由
このように「紅白の色」「重なる形」に縁起の良さが込められているため、女夫まんじゅうは祝いの席にぴったりの和菓子とされています。特に以下のような場面で用意されることが多いです。
- 結婚式:夫婦の円満と幸せを願って
- 長寿祝い:健康と家庭の安泰を願って
- 新年の挨拶:新たな年の幸福と繁栄を祈願して
- 出産祝い:新しい命の誕生を祝って
このように、女夫まんじゅうは単なる和菓子ではなく、日本の文化と伝統に深く根付いた「幸福を願う象徴」として愛され続けているのです。
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