「一味違うアレンジで!マーボーなす」中国料理店オーナーシェフ菊池晋作さんの絶品レシピ紹介
2025年6月12日(木)放送のNHK「あさイチ」“みんな!ゴハンだよ”のコーナーでは、料理人の菊池晋作さんが「マーボーなす」のレシピを紹介しました。定番の中華料理を、野沢菜漬けでアレンジした一品で、ジューシーでとろりとしたなすに、シャキシャキとした食感が楽しい、食べ応え満点のメニューです。ピリ辛でコクのある味付けに、乳酸発酵の酸味が加わることで、夏にもぴったりなさっぱり感のある仕上がりになっています。今回はその作り方を、材料や調理のポイントを交えて、くわしく紹介します。
材料(2人分)
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なす…2本(約250g)
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合いびき肉…100g
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サラダ油…大さじ2(使用は2回に分けて)
【A】香りのベースと旨味の土台
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しょうが(みじん切り)…1かけ分
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にんにく(みじん切り)…10g
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ねぎ(みじん切り)…10g
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野沢菜漬け(食べやすい大きさに切る)…60g
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豆板醬(トーバンジャン)…小さじ2
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甜麺醤(テンメンジャン)…大さじ2
【B】味付けの決め手となる調味液
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鶏ガラスープ…150ml(鶏ガラスープのもとを表示通りに溶いたもの)
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しょうゆ…大さじ1
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砂糖…大さじ1
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酒…大さじ2
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酢…小さじ2
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こしょう…少々
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水溶き片栗粉…適量(とろみづけ用)
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ラー油…大さじ1(仕上げ用)
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ごま油…小さじ1(仕上げ用)
作り方
まずなすの下ごしらえから始めます。なすはヘタを切り落とし、ピーラーで縦方向に3か所ほど皮をむいて、しまむきにします。こうすることで、なすに味が染み込みやすくなり、また見た目も美しくなります。次に乱切りにしておきます。
フライパンにサラダ油大さじ1をひき、中火で熱します。なすを入れて炒め、しっかりと焼き色がつくまで加熱します。なすはここで一度取り出しておきます。焼くことで香ばしさが加わり、あとの煮込みでも崩れにくくなるため、この工程はとても重要です。
続いて、同じフライパンに再びサラダ油大さじ1をひき、【A】のしょうが・にんにく・ねぎを入れて弱火でじっくりと炒めます。香りが立ったら合いびき肉を加え、火を強めの中火にして炒めていきます。肉の色が変わって透明感が出てきたら、ここで火が通った合図です。
そこに豆板醤と甜麺醤を加え、しっかり炒めることで、香ばしい風味と辛味、甘味が全体に広がります。この時点で、香ばしい中華の香りが部屋いっぱいに広がります。
さらに、【B】の鶏ガラスープ、しょうゆ、砂糖、酒、酢、こしょうを順に加えます。そして、ここで刻んだ野沢菜漬けを投入。乳酸発酵された野沢菜の自然な酸味が料理全体を引き締めてくれます。炒め合わせながら全体に味をなじませていきます。
とろみをつけるため、水溶き片栗粉を加えて好みのとろみ加減に調整します。しっかりととろみがついたら、焼いておいたなすを戻し入れ、優しく混ぜながら全体をなじませます。
最後にラー油とごま油を加えて、香りと辛味のアクセントをプラスします。さっと混ぜて火を止めれば完成です。
菊池晋作さんならではの工夫
菊池さんのレシピの最大の特徴は、野沢菜漬けを加えるという独創的なアレンジです。通常のマーボーなすには見られない発酵食品を使うことで、風味と食感に新たな要素が加わります。さらに、なすを先に焼くことで煮崩れを防ぎつつ、味がしっかり染みるようになっています。
また、テンメンジャンと豆板醤の使い分けにより、甘味と辛味のバランスが絶妙に整えられ、そこに酢と野沢菜の酸味が加わることで、後味のキレが良く、何度でも食べたくなる味になります。
香味野菜の炒めも弱火でじっくりと行うことで、素材の香りを最大限に引き出す工夫もされています。最後に加えるごま油とラー油の風味が全体をまとめ、家庭でもプロのような仕上がりになります。
まとめ
今回の「あさイチ」で紹介されたマーボーなすは、定番の味に新しい発見を加えた一皿でした。野沢菜漬けを使うというアイデアで、単調になりがちなマーボーなすに食感と酸味のアクセントが加わり、ご飯との相性も抜群です。夏場の食卓にぴったりの味付けで、食欲がないときでもついつい箸が進みます。
炒めて煮るという工程もシンプルで、特別な調理器具も不要。家庭の冷蔵庫にある食材に少しの工夫を加えるだけで、手軽にワンランク上の中華料理が楽しめます。ぜひ試してみてください。
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