広島・大崎上島から世界へ！日本初のかき養殖マシンに密着
2025年4月20日（日）放送予定のNHK「うまいッ！」では、広島県・大崎上島で取り組まれている革新的なかき養殖の現場が紹介されます。テーマは「広島のかきを世界へ！」。番組では、フランス式の養殖マシンや塩田跡地を活用した養殖池など、日本初の技術がどのように極上のかきを育てているのかに迫ります。取材を担当するのは食材ハンターの武藤十夢さん。現地での様子や、未来へとつながるかき養殖の全貌が明かされる予定です。放送後、詳しい内容が分かり次第、さらに情報を更新します。
「広島のかきを世界へ！」を目指すプロジェクトの舞台・大崎上島とは
大崎上島は広島県の瀬戸内海に浮かぶ小さな島で、温暖な気候と穏やかな海流に恵まれています。もともとこの地域は塩田の生産で知られており、その跡地を再利用したのが、今回注目されているファームスズキの養殖池です。この池には海水と地下水を引き込み、清浄な環境を維持した状態でかきの養殖が行われています。
・池の水を定期的にすべて抜くことで、底のヘドロを取り除き、水質をリセット
・水温や塩分濃度の管理がしやすく、かきにとって最適な生育環境を保てる
・池内で同時に車海老も養殖し、エビの排泄物が植物プランクトンの養分となり、かきの餌になるという循環型システム
このように、自然の力を活かしながら持続可能な養殖が行われているのが大きな特徴です。
フランス式「上下に動くかご」がつくる最高品質のかき
番組で特に注目されるのが、ファームスズキが導入したフランス式のバスケット養殖マシンです。この養殖法では、かきを一粒ずつバスケットに入れて育てます。そしてこのバスケットを水中に沈めたり水面に引き上げたりして、干潮と満潮を人工的に再現します。
・海中での上下運動によって、かきの殻がしっかりと硬くなり、中身の身が引き締まる
・海水にあたる時間と空気にふれる時間をコントロールすることで、病気や菌への耐性が高まる
・従来1年かかっていた出荷サイズのかきが、約半年で育つという驚きの成長スピード
この方法はフランスの高級かき養殖に用いられている伝統的な技術であり、それを日本で初めて本格導入したのがこのプロジェクトです。まさに“世界基準の味”を日本で実現している先進事例といえるでしょう。
「クレールオイスター」というブランド名に込められた想い
ファームスズキのかきは「クレールオイスター」というブランド名で販売されています。この名前は、フランス西部の名産地マレンヌ・オレロンで育てられる高級かき「フィーヌ・ド・クレール」に由来しています。
・クレールとは、かきを最後に仕上げる清浄な浅い池のこと
・選別されたかきだけをクレール池で熟成し、味と香りを整える“追い仕上げ”の工程
・この伝統を大崎上島の池養殖に取り入れ、和と洋の技術を融合
ブランドかきとしての価値を高めるため、養殖工程には厳しい基準が設けられており、常に高い品質が保たれています。大きさ、身入り、塩味、甘み、どれを取っても文句なしのクオリティだと評価されています。
番組では現地取材に加えて絶品アイデア料理も登場予定
今回の放送では、武藤十夢さんが現地を訪れ、バスケットの操作体験や池の見学などを通して、この養殖法がどれだけ手間をかけているかを実感していく流れになると予想されます。また、収穫されたばかりのかきを使った簡単でおいしい家庭向けのかきレシピも紹介される予定です。
・焼きかきにチーズをのせて香ばしく仕上げる「かきチーズグリル」
・塩と水だけでシンプルに旨みを引き出す「かきの塩煮」
・ご飯に混ぜて食べる「かきの炊き込みごはん」風アレンジも予想される
放送ではレシピのポイントやコツも紹介される見込みです。視聴後に家庭でも再現できるように、材料や手順をチェックしておくと良いでしょう。
世界に挑む広島のかきが持つ可能性
広島県はもともとかきの生産量日本一を誇る地域ですが、今回紹介される取り組みは、単なる量の多さではなく、質の高さで世界を目指すという点に大きな意義があります。日本初のフランス式バスケット養殖に挑戦し、環境にやさしい持続可能な方法でかきを育てているこのプロジェクトは、今後の養殖業界全体にも大きな影響を与えるかもしれません。
・これまでの常識にとらわれない技術の導入
・自然と共生する循環型の養殖システム
・地域の資源（塩田跡地）を活かした新しい価値創造
これらの要素が合わさり、ただの“うまいかき”ではなく、“未来につながるかき”としての価値が生まれています。
放送後には、番組内で紹介された全レシピや現場での詳しい取材内容をもとに、さらなる詳細記事をお届けする予定です。どうぞお楽しみに。
※放送の内容と異なる場合があります。
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