高知の極上地鶏「土佐ジロー」を味わい尽くす旅
2025年5月11日（日）午前11時30分から放送予定のNHK「うまいッ！」では、高知県安芸市の山あいで大切に育てられている地鶏「土佐ジロー」の魅力に迫ります。食材ハンターの板橋駿谷さんが現地を訪ね、鶏の育て方や生産者の想いにふれながら、さまざまな料理で土佐ジローを味わい尽くす構成です。今回のテーマは、“あふれ出すうまみ”をどこまで感じ取れるか。神楽坂の焼き鳥職人も惚れ込んだという、土佐ジローの特別な魅力を、放送を通じて丁寧にひもときます。
放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。
鶏の原点に近い血統「土佐ジロー」とは？
土佐ジローは、天然記念物「土佐地鶏」とアメリカ原産の「ロードアイランドレッド」を交配した高知生まれの地鶏です。そのため、鶏の原種に近い野性味と、現代の食用鶏にはない深いうまみを併せ持っています。体は小ぶりで、市場に出回る量も少ないですが、その分1羽1羽が丁寧に育てられており、肉、卵、内臓、トサカといった希少部位まで、すべてに価値があると評価されています。
かむほどにうまみがあふれ、噛み応えと香りのある肉質、濃厚でコクのある卵、さっぱりした脂が特長です。地元・高知県では昔から親しまれてきましたが、近年は県外からの注目も高まり、全国の料理人が足を運ぶ存在となっています。
土佐ジローが育つ畑山地区の養鶏場を訪問
板橋さんが最初に訪れたのは、高知県安芸市の山あいにある畑山地区。この地で土佐ジローを育てるのが、小松靖一さんご夫妻です。生産者の小松さんは、もともと卵の生産を手がけていましたが、より高い価値を生むために肉用鶏の育成にも挑戦。10年以上の試行錯誤を経て、ようやく理想の肉質にたどりついたといいます。
・鶏舎には野菜用ハウスを改造して使用
・通気性と採光を考えた設計で、健康的な環境を実現
・止まり木やスペースの広さも細かく調整
・一般的なブロイラーの3倍の飼育期間でじっくり育てる
・ふるさとの過疎化に歯止めをかけたいという強い思いが原動力
小松さんの飼育する土佐ジローは、県内外の焼き鳥店主たちが合宿に訪れるほど注目されており、宿泊施設での炭火焼き提供も人気を集めています。地元で味わえる環境が整っているのも、この鶏の魅力の一つです。
神楽坂の焼き鳥職人も認めた「旨さの本質」
東京・神楽坂にある焼き鳥の名店では、料理人が土佐ジローに魅了されて定期的に高知を訪れていることが紹介されます。市場に出回る一般的な鶏とは全く異なる肉質で、しっかりとした歯ごたえと野趣あふれる風味が、料理の幅をぐっと広げる素材として評価されています。
番組では、塚原アナウンサーがその肉を実際に試食し、土佐ジローならではの豊かな味わいを確かめる予定です。うま味がじわっと口に広がる肉質と、食感の良さに驚くはずです。
地元の名店が作る絶品親子丼
高知市にある和食居酒屋では、23年前から土佐ジローを使った料理を提供している松井幸二さんが登場します。看板メニューは、土佐ジローの卵と肉をふんだんに使った親子丼です。仕入れの工夫、火入れの加減、だしとのバランスなど、地鶏の持ち味を最大限に引き出す調理法が紹介される見込みです。
・卵の濃厚さと肉のコクが合わさる一体感
・丁寧に炊き上げたご飯と香ばしいだしが絶妙
・観光客にも人気で、リピーターが多い定番料理
親子丼は一見シンプルな料理に見えますが、素材の味がダイレクトに伝わるからこそ、土佐ジローの魅力を存分に味わえるメニューとして最適です。
希少部位まで活かす土佐ジロー料理の可能性
もうひとつ注目されるのが、一般にはあまり知られていない部位を活かした新しい料理の数々です。高知市の料理人・山本巧さんは、土佐ジローの内臓やトサカを使ってアヒージョや創作料理を提供しています。こうした取り組みは、「土佐ジローの会」というイベントで発表され、県内の料理人たちが技術と発想を共有する場となっています。
・肝、砂肝、トサカなどの部位を独自に調理
・土佐ジローのアヒージョは香ばしくてお酒にもぴったり
・料理人たちが集まり、互いのレシピを試食・改良する会を開催
・余すことなく命をいただくという理念に基づいた調理方針
こうした取り組みからも、土佐ジローが単なる食材ではなく、地域の文化や誇りを支える存在であることが伝わってきます。
まとめ
今回の「うまいッ！」では、高知県の山あいで育てられる地鶏「土佐ジロー」に込められた生産者の情熱、料理人の技、そして食材としての魅力が深く掘り下げられます。焼き鳥や親子丼といった身近な料理に新たな発見をもたらす土佐ジローは、日本の食文化を次の世代に伝える存在として今後も注目されることでしょう。
放送の内容と異なる場合があります。
放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。
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