紅茶で脂肪吸収をブロック?あさイチが教える夏のティー活用法
暑い夏こそ、紅茶が健康の味方になるってご存じでしたか?2025年8月5日放送のNHK「あさイチ」では、脂肪の吸収を抑える「紅茶ポリフェノール」の最新研究から、簡単にできるアレンジティーの作り方まで、紅茶の魅力をたっぷり紹介。この記事では、放送内容をすべて反映しながら、どんな成分がどう効くのか、読めば今日から紅茶生活を楽しめます!
紅茶ポリフェノールってなに?
紅茶の中には「テアフラビン」や「テアルビジン」といった色や渋み、香りに関係する特別な成分が含まれています。これらをひとまとめにして「紅茶ポリフェノール」と呼びます。緑茶に含まれるカテキンが発酵によって変化し、紅茶だけに現れる特徴的な成分で、体にとっても嬉しい健康効果があると注目されています。
血中脂肪の上昇を抑える働き
研究では、紅茶ポリフェノールを多く摂取したグループと、摂取しなかったグループを比較したところ、紅茶ポリフェノールを摂った人の方が食後の血中脂肪の増え方がゆるやかだったという結果が出ています。つまり、脂っこい食事のときに紅茶を一緒に飲むことで、脂肪の吸収をサポートできる可能性があるということです。
成分の正体と特徴
成分名 | 働き | 由来 |
---|---|---|
テアフラビン | 渋み・香りに関係。抗酸化作用がある | 緑茶のカテキンが酸化してできる |
テアルビジン | 赤褐色の色のもと。健康効果にも注目 | 発酵中に生成される |
これらの成分は、紅茶の中に自然にできるもので、香りや味の深さを生み出すだけでなく、脂肪の吸収を抑える手助けをしてくれる重要な成分でもあるのです。
長年の研究が裏付ける効果
この紅茶ポリフェノールの効果を長年調べてきたのが、食品の機能性を専門に研究する奈良井朝子さんです。奈良井さんは10年以上にわたって紅茶ポリフェノールに注目し、食事との組み合わせで体にどう影響するかを実験的に確かめてきました。その結果、脂肪が体に取り込まれる量を減らす働きがあることが証明されてきています。
このように、紅茶に含まれるポリフェノールは、ただの香り成分ではなく、毎日の健康を助けてくれる「働く成分」として、いま再評価されています。
飲むタイミングが効果のカギ!
紅茶に含まれる紅茶ポリフェノールが脂肪の吸収を抑える力を持っていることは分かってきましたが、実はその効果をしっかり引き出すためには「いつ飲むか」がとても大事です。番組ではクイズ形式で紹介されていましたが、正しいタイミングは「食事の最中」です。
食べながら紅茶を飲むのがベストな理由
紅茶ポリフェノールは、体に吸収されて血液にのって働くタイプの成分ではありません。そうではなく、食べた脂肪と腸の中で直接触れ合うことで働く成分です。脂肪は通常、小腸で「乳化」と呼ばれる過程を経て、細かく分解されて吸収されていきます。
ですが、紅茶ポリフェノールが腸内で脂肪と一緒にあると、この「乳化」の働きを止めてしまうのです。乳化が解除されると、脂肪は細かくならずにそのまま体外に出やすくなり、血中に吸収されにくくなります。だから、紅茶は脂っこい食事と一緒にとるのが最も効果的ということになります。
実験で明らかになった乳化解除の働き
番組内では、脂肪が乳化されている様子をマヨネーズを使った試験管で再現していました。水だけを加えた試験管では、マヨネーズは白く濁ったまま、つまり脂肪と水が混ざった状態が続いていました。
ところが、紅茶を入れた試験管では違いました。時間が経つと、白く乳化されていたマヨネーズが分離し、脂肪の層と水の層がはっきりと上下に分かれました。この状態は、紅茶ポリフェノールが乳化を「なかったことにした」証拠です。
このように、紅茶を飲むタイミングは、ただ飲むだけでなく、食べている「そのとき」が重要。食事中に紅茶を取り入れることで、紅茶ポリフェノールの力を最大限に活かすことができるのです。
「第3次紅茶ブーム」とは?
いま、街中やSNSを中心に紅茶の人気が再び高まっており、「第3次紅茶ブーム」と呼ばれています。このブームの背景には、コーヒー豆の価格が上がったことや、健康志向の高まりによってカフェインを控えたい人が増えていることがあると考えられています。
カスタマイズ紅茶が若者に人気
特に若い世代を中心に広がっているのが、自分好みにトッピングできるカスタマイズ紅茶です。紅茶専門のティーカフェでは、アールグレイやアッサムといった定番の紅茶をベースに、タピオカ・ナタデココ・アロエ・フルーツ・わらび餅など、さまざまな具材を自由に選べるスタイルが大人気です。こうした紅茶は、見た目がかわいく、写真映えもするため、SNSでも話題になっています。
さらに、紅茶に炭酸水を加えた「ティーソーダ」や、冷たいアイスティーにフルーツを加える「フルーツティー」も人気があり、暑い夏でもさっぱりと飲める点が支持されている理由のひとつです。
紅茶は飲みやすくて健康にも良い
番組に出演した研究者の鈴木壯幸さんは、紅茶が人気を集めている理由について、「カフェインが少なめで飲みやすく、しかも脂肪の吸収をブロックする効果もある」と話していました。紅茶に含まれるカフェインの量は、コーヒーに比べておよそ半分程度。1日に4杯くらいまでなら体への負担も少なく、健康的に楽しめるとのことです。
こうした手軽さと効果の両立が、現代のライフスタイルにマッチして、紅茶人気を後押ししているのかもしれません。おしゃれで健康にも良い飲み物として、紅茶は今後さらに注目されていきそうです。
おうちで楽しめるアレンジティー3選
夏の紅茶ライフをもっと楽しくする3つのアレンジティーが紹介されました。材料も作り方もシンプルなので、誰でもすぐに自宅で試せます。冷たい紅茶にちょっとした工夫を加えるだけで、見た目も味もカフェ風に早変わり。親子でも楽しめるドリンクばかりです。
① フローズンフルーツティーソーダ
氷とフルーツ、炭酸の爽やかさが重なった、夏の定番にしたい華やかドリンク。
材料
-
ティーバッグ(茶葉4g分)
-
熱湯160ml(少なめ)
-
砂糖16g
-
氷・冷凍フルーツ(ベリー・マンゴーなど)
-
無糖炭酸水
作り方
-
ティーバッグを熱湯で2分蒸らし、砂糖を溶かします。
-
グラスに氷と冷凍フルーツを交互にたっぷり入れます。
-
紅茶を氷に当てながら静かに注ぎます。
-
炭酸水をそっと上から注げば完成。層がキレイに分かれるのがポイントです。
② 氷ジャムティー
氷にしたジャムで、時間が経つほど味が変わるワクワク感のある紅茶。
材料
-
お好みのジャム(いちご、もも、オレンジなど)
-
アイスティー
作り方
-
ジャムをスプーンですくって製氷皿に入れ、冷凍庫で8時間以上凍らせます。
-
凍ったジャムキューブをグラスに数個入れます。
-
アイスティーを注ぐだけ。最初はさっぱり、だんだん甘くなる味の変化が楽しいです。
③ ティーアフォガード
とっても濃い紅茶をアイスにかけて楽しむ、大人っぽくて簡単な贅沢スイーツ。
材料
-
ティーバッグ2個(濃く出す)
-
熱湯45ml
-
アイスクリーム(バニラ推奨)
作り方
-
ティーバッグを2個使って、熱湯45mlで3分間ふたをして濃く抽出します。
-
好きなアイスに熱々の紅茶をそのままかけます。
-
紅茶の香りとアイスの甘さが絶妙にマッチし、バニラ以外でも合うと紹介されました。
どれも見た目がきれいで手軽なのに、味わいは本格的。その日の気分や冷蔵庫の中身に合わせてアレンジできるのも魅力です。おうち時間のリフレッシュに、ぜひ取り入れてみてください。
アイスティーを美味しく淹れるには?
暑い季節にぴったりなアイスティー。でも、ちょっとしたコツを知らないと、味が薄くなったり、濁ってしまったりすることもあります。東京・品川の紅茶専門店ティーマイスター、野村明日香さんが、家庭でもできる美味しいアイスティーの淹れ方をわかりやすく教えてくれました。
ホットブリューアイスティー(熱湯で淹れる方法)
ティーバッグで手軽に作れる定番のアイスティーです。香りをしっかり閉じ込めるのがポイント。
材料と手順
-
ティーバッグ(茶葉2.5g)
-
熱湯 適量
-
ティーバッグに熱湯を注ぎます。
-
小皿などでふたをして2〜3分蒸らします。
-
蒸らした紅茶はすぐに氷を入れたグラスに注ぎます。
→ ふたをすることで香りが飛ばずに閉じ込められ、風味がしっかりと出るそうです。
水出しアイスティー(まろやかタイプ)
ゆっくり時間をかけて抽出することで、苦味や渋みが少なく、まろやかで飲みやすい味わいになります。
材料と手順
-
ティーバッグ 4つ
-
水 1リットル
-
ピッチャーなどにティーバッグを入れ、水を注ぎます。
-
冷蔵庫で一晩(約8時間)置いておくだけで完成。
→ 夜のうちに準備しておけば、翌朝にはすぐに飲めるお手軽さも魅力です。
クリームダウンを防ぐには?
アイスティーが白く濁る「クリームダウン」は、タンニンとカフェインが冷える過程で結びつくことで起こる現象です。これを防ぐには、次のポイントが大切です。
クリームダウンを防ぐコツ
-
蒸らした紅茶は冷ます前にすぐ氷の入ったグラスに注ぐこと
-
ゆっくり冷ますと、成分が結びついて濁ってしまうため、一気に冷やすのが効果的
ちょっとしたコツを知るだけで、家庭でも専門店のようなクリアで香り高いアイスティーが作れます。毎日の水分補給に、見た目も美しい冷たい紅茶を楽しんでみてください。
あんぱんに合う紅茶は「アッサム」!
番組では朝ドラ「あんぱん」に出演中の戸田恵子さん・山寺宏一さんも紅茶を楽しみました。紅茶とアンパンの組み合わせでは、コクのあるアッサムがぴったり。香りも強く、甘さを引き立ててくれるんです。
戸田さんは「嵩の2倍好き」のシーンが思い出深く、あえてその場面は見ないようにしたと語り、山寺さんは「戸田さんは世界中ののど飴を持ってる」と声の秘密を明かしていました。
紅茶ポリフェノールの抽出は2杯目もOK!
ティーバッグで紅茶を淹れると、2杯目にもポリフェノールは含まれていることが分かりました。ただし、2杯目はお湯の量を半分にするのがコツ。また、カフェインレス紅茶でもポリフェノールは摂れるので、夜にもおすすめです。
ただし、腎臓が弱い人や尿管結石の経験がある人は飲み過ぎ注意とのこと。
ソース
-
NHK「あさイチ」2025年8月5日放送
あさイチ公式サイト
おすすめブランド別に水出ししやすい紅茶

ここからは、私からの提案です。水出し紅茶は、紅茶本来の香りや味をやさしく引き出しながらも、渋みが少なくすっきりと飲めるのが魅力です。特に夏は、ティーバッグを使って手軽に楽しむ人も増えていて、各ブランドから水出しに向いた商品が多く登場しています。ここでは、ダージリン・アールグレイ・国産紅茶の3タイプに分けて、水出しでおいしさが際立つブランドや特徴をご紹介します。
ダージリン|香り華やかで後味すっきり
「三井農林 ホワイトノーブル ダージリン(ティーバッグ)」は、香りが高く渋みが少ないため、冷水でじっくり抽出しても風味が失われにくい紅茶です。ティーバッグ1つで500mlほど抽出可能で、マスカットのような甘い香りが口の中に広がります。パッケージも個包装で保存しやすく、香りが逃げにくいのも人気の理由です。フランスの老舗「フォション」のダージリンティーも水出し向きで、しっかりした紅茶の味を感じたい人におすすめ。ピラミッド型のティーバッグは茶葉が開きやすく、氷水でも短時間で色と香りが立ちのぼります。
アールグレイ|ベルガモットの香りで気分爽快に
「日東紅茶 水出しアイスティー アールグレイ」は、ベルガモットの爽やかな香りが特徴で、脂っこい食事とも相性がよく、すっきりとした後味が夏にぴったりです。冷蔵庫で2時間ほどで抽出できるので、朝準備すれば昼には飲めます。
「リプトン」のアールグレイはピラミッド型ティーバッグで、短時間でもしっかり抽出可能。味は軽めでごくごく飲みたい人向けです。「FAUCHON(フォション)」のアールグレイは香りが上品で、甘いおやつと合わせたいときにも合う風味です。
国産和紅茶|やさしい甘みとまろやかさ
静岡の「みずたま農園製茶場」の「ゴクゴクすっきり和紅茶」は、渋みが控えめでほんのり甘さを感じるのが特徴。ティーバッグに工夫があり、茶葉がよく広がって抽出しやすくなっています。
鹿児島の「たていし園 水出し和紅茶」は、苦みが少なく紅茶が苦手な方やお子さんにも飲みやすい味わいです。国産和紅茶は、一般的な海外産紅茶よりもタンニンが少なめなため、長時間抽出しても渋くなりにくく、夜でも安心して飲めるのもポイントです。
基本の水出し方法と時間の目安
茶葉タイプ | 推奨分量 | 抽出時間 | 備考 |
---|---|---|---|
ティーバッグ | 1袋/500ml | 冷蔵庫で4〜6時間 | すっきり味に仕上がる |
リーフティー | 3g/500ml | 冷蔵庫で6〜8時間 | 茶こしなど必要 |
ピラミッド型バッグ | 1袋/500ml | 冷蔵庫で1.5〜2時間 | 抽出が早く時短に便利 |
水出しする際は、冷たい水を使い、常温ではなく冷蔵庫で抽出することが安全面でも大切です。抽出後はなるべく早めに飲み切りましょう。好みに応じてレモンや冷凍ベリーを加えると、見た目も味も華やかになり、紅茶の楽しみ方がさらに広がります。
この番組を見て思ったこと
番組を見ながら、正直「紅茶ってこんなに健康的だったんだ」と驚きの連続でした。特に、紅茶ポリフェノールが脂肪の吸収を抑える仕組みを“マヨネーズ実験”で見せてくれた場面は、目で見て納得。白く乳化していた脂肪が、紅茶を加えることでスッと分離する様子は、科学の授業を思い出すようで分かりやすかったです。「食事中に飲むのがベスト」という理由も理屈がはっきりしていて、すぐに実践してみたくなりました。
健康面だけでなく、アレンジティーやアイスティーの美味しい淹れ方など、暮らしにすぐ役立つ情報も満載。氷ジャムティーやティーアフォガードは見た目も楽しく、家でのリフレッシュタイムにぴったりだと感じました。しかも作り方が簡単で、道具も特別なものは不要。紅茶が一気に「毎日飲みたい飲み物」にランクアップした気がします。
さらに印象的だったのは、戸田恵子さんと山寺宏一さんの紅茶トーク。アッサムとあんぱんの組み合わせの話は意外性があって、試してみたい気持ちがむくむくと湧きました。
今回の放送は、紅茶を“おしゃれな飲み物”から“健康と暮らしを支える相棒”へとイメージを変えてくれる内容でした。明日からは、脂っこいランチのときに必ず紅茶を添えてみようと思います。
気になるNHKをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
コメント