記事内には、広告が含まれています。

【チコちゃんに叱られる!】ヒーローの起源は「半分神様」?カモの親子が列をなして泳ぐ理由&レトロを懐かしく感じる仕組みを解説|2025年2月7日放送

教養

ヒーローの正体とは?カモの親子の並び方の秘密とは?なぜレトロを懐かしく感じる?

2025年2月7日放送のNHK総合「チコちゃんに叱られる!」では、ヒーローの語源、カモの親子が一列になって泳ぐ理由、レトロなものを懐かしく感じる仕組みについて紹介されました。今回のゲストは津田健次郎さんとキムラ緑子さん。歴史や科学、心理学が交わる興味深いテーマが取り上げられ、スタジオも大いに盛り上がりました。本記事では、番組の内容を詳しく振り返ります。

ヒーローってもともとなに?

まず、チコちゃんが津田健次郎さんに「ヒーローってもともとなに?」と質問。津田さんは「緋色」と答えましたが、これは不正解でチコちゃんに叱られました。正解は「半分神様」です。

  • ヒーローの語源はギリシャ神話に由来
    ヒーローの語源は、ギリシャ神話に登場する「へーロース(ἥρως)」または「ヘロス」で、意味は「半分神様」。この言葉が転じて「英雄」を指すようになりました。神と人間の間に生まれ、超人的な力や知恵を持ちながらも、人間らしい苦悩や試練に直面する存在が「ヒーロー」とされる理由は、この語源に由来しています。
  • ギリシャ神話最大の英雄・ヘラクレスが原型
    ヒーローの代表的な存在として語られるのがヘラクレスです。ゼウスと人間の王女アルクメネの間に生まれたヘラクレスは、ゼウスの妻ヘラに憎まれ、試練の連続の人生を送ることになりました。それでも勇敢に戦い抜いたことが、現代の「ヒーロー」の概念へとつながっています。
  • 幼少期から驚異的な力を発揮
    ヘラクレスがまだ赤ん坊だった頃、ヘラは彼を亡き者にしようと2匹の毒蛇を送り込みました。しかし、ヘラクレスは驚異的な怪力で蛇を握りつぶし、危機を乗り越えました。生まれながらにして並外れた力を持つヒーローの誕生を象徴するエピソードです。
  • 結婚し家庭を持つも、ヘラの呪いで悲劇が襲う
    ヘラクレスは成長し、テーバイの王女メガラと結婚。3人の子どもにも恵まれ、平穏な家庭を築きます。しかし、ヘラの呪いによって錯乱状態に陥り、妻と子どもを自らの手で殺めてしまうという悲劇に見舞われました。この罪を償うため、彼は自らミケーネ王のもとに赴き、「12の試練」を受けることになります。
  • 「12の試練」に挑むヒーローの象徴
    罪を償い、自らの強さを証明するため、ヘラクレスはミケーネ王エウリュステウスの命令で「12の試練」に挑みます。

    1. ネメアの獅子退治 … 鋼のように硬い皮膚を持つ怪物を倒し、その皮を自身の鎧として使用。
    2. レルネのヒュドラ討伐 … 切っても増える9つの頭を持つ大蛇との死闘。
    3. ケルベロスの捕獲 … 冥界の番犬である三つ首のケルベロスを生け捕りに。
    4. アウゲイアス王の家畜小屋の掃除 … 一日で何千頭もの家畜の糞を掃除するという奇抜な試練。
    5. ステュムパロスの怪鳥退治 … その羽が鋭い刃物のように飛ぶ恐ろしい怪鳥を討伐。

    これらの試練を次々とクリアしながら、ヘラクレスは英雄としての地位を確立していきます。

  • ヘラクレスの魅力は「完璧でない」こと
    ヒーローと聞くと、完全無欠の存在をイメージしがちですが、ヘラクレスの特徴は、強さだけでなく、どこか抜けた部分があることです。

    • せっかくの怪力も、時に誤って人を傷つけてしまうことがある。
    • 短気な性格で、怒りにまかせて行動することも。
    • しかし、それでも立ち上がり、試練に挑む姿が人々を惹きつける。

    東ゆみこ教授によると、「ヘラクレスの少し間の抜けた部分が、人々に親しみを感じさせる」と解説されました。

  • 番組でのユニークな演出
    今回の放送では、出演者たちがヘラクレスの物語に声を当てる形で紹介されました。しかし、収録時には事前に台本を渡されず、シナリオを知らないまま演技するという試みが実施されました。

    • ヘラクレスの勇ましいセリフを演じる津田健次郎さん。
    • 岡村隆史さんも声を当て、ヘラクレスの意外なユーモラスな面を演出。
    • キムラ緑子さんは、神話の登場人物をコミカルに表現。

    これにより、スタジオでは予想外の展開が続き、大きな笑いを生むこととなりました。

  • 岡村隆史さんの「半分でいいもの」発言
    スタジオトークでは、チコちゃんが「半分でいいものは?」と質問。岡村さんは「グレープフルーツ」と回答しました。これにはゲスト陣も納得。確かにグレープフルーツは丸ごと食べるより、半分に切ってスプーンで食べるのが一般的で、ヘラクレスの「半分神様」という概念とも妙にリンクしています。

ヘラクレスの物語は、単なる英雄譚ではなく、試練を乗り越えることで成長していく姿を描いた、人間らしさに満ちた物語です。彼の不完全さや失敗も含めて、現代におけるヒーロー像の原点となっていることが、今回の放送で改めて浮き彫りになりました。

なぜカモの親子は子どもが後ろに並んで泳ぐ?

カルガモ親子の写真素材|写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK

続いて、チコちゃんがキムラ緑子さんに「なんでカモの親子は子どもが後ろに並んで泳ぐの?」と質問。キムラさんは「親のマネをしている」と答えましたが、不正解。正解は「親も楽だから」です。

  • スリップストリームの効果
    スピードスケート選手が列をなして滑るのと同じように、カモの親子も水の流れを利用しています。

    • 先頭の親ガモが水をかき分けて進むことで、後方に圧力が低い領域が生じる
    • その結果、後ろに続く子ガモたちは少ない力でスムーズに進めるようになる。
    • 親ガモ自身も、列を作ることで水の抵抗が減り、単独で泳ぐよりも体力を温存できる
  • スワンボートを使った実験
    望月修名誉教授の解説では、スワンボートを使ってスリップストリームの原理を視覚的に説明。

    • 実験ではスワンボートを1艇ずつ漕ぐよりも、列を作ることで推進力が増し、漕ぐ力が少なくて済むことが確認された。
    • これはカモの親子が利用している原理と同じであり、親ガモも楽をしていることが証明された。
    • つまり、隊列を作ることでエネルギー効率が高まり、親子全体がよりスムーズに移動できる仕組みになっている。
  • カモの行列は生存戦略のひとつ
    親ガモが効率的に移動できるだけでなく、子ガモにとっても生存のための大切な戦略になっています。

    • 捕食者からの防御 … 群れを作ることで外敵から身を守ることができる。
    • 方向を見失わない … 水の流れや障害物に左右されず、親の後をついて行ける。
    • 体力の節約 … 小さな子ガモは長距離を泳ぐのに多くのエネルギーを消費するため、スリップストリームの効果で体力を温存できる。
  • 実は他の動物もスリップストリームを利用している
    この原理はカモだけでなく、さまざまな動物が活用しています。

    • ペリカンやカモメ … 群れで飛ぶ際、先頭を交代しながらエネルギー消費を抑える。
    • イルカ … 群れで泳ぐことで水流を利用し、長距離移動の負担を軽減。
    • 自転車ロードレース … 選手たちが縦に並び、先頭の風圧を減らすことで体力を温存。
  • スタジオでのエピソード
    チコちゃんが「列に並んでまで見たいものは?」と質問。

    • 「金太郎飴を作っているところ」と出演者が回答。金太郎飴は長い筒状の飴を伸ばして作るため、作業工程がまさに「行列」のようになっている。
    • 「スワンボートを見た人が番組の影響で一列になって漕ぎ始めるかもしれない」という話題も出て、今回の放送が実際の行動に影響を与える可能性についても触れられた。

カモの親子の行列は、単なる習性ではなく、効率的な移動と生存戦略が組み合わさった行動であることが、科学的に解明されました。

なんで体験したこともないのにレトロなものを見ると懐かしいと感じるの?

岡村隆史さんは、チコちゃんの質問に正解。「親が懐かしがっているから」です。これは単なる感情ではなく、心理学的な仕組みによるものであることが明らかになりました。

  • レトロの意味と影響
    「レトロ」という言葉は「レトロスペクティブ(retropective)」が由来で、過去の良いものを振り返り、懐かしむ行為を指します。子どもたちは、親や祖父母が「懐かしい」と言いながら古い物や映像を楽しんでいる姿を見て、それを無意識に刷り込まれるのです。

    • 親が懐かしむものを自然と「良いもの」として認識する。
    • 「社会的共通体験」の一種で、文化や時代背景を超えて伝わる。
    • 音楽やファッション、建築、映画などが次世代に継承される理由のひとつ。
  • レトロなものに懐かしさを感じるメカニズム
    例えば、昭和の音楽を聴いたことがなくても、親が口ずさんでいた歌をどこかで聞くと「懐かしい」と感じることがあります。同じように、昔の映画のワンシーンや白黒テレビを見たときに、「どこか知っている気がする」と思うことがあるのです。

    • 映画『ALWAYS 三丁目の夕日』の大ヒット
      → 昭和30年代を知らない若い世代でも、「どこか懐かしい」と感じた。
    • バブル時代のファッションや音楽が2010年代にリバイバル
      → 1980年代の文化を知らない世代が、親世代の影響で「懐かしい」と思う。
  • おすすめのレトロスポット
    こうしたレトロブームを象徴するスポットも、日本各地に点在しています。

    • 都電荒川線「三ノ輪橋停留場」 …東京に唯一残る路面電車で、昭和の風情が漂う。
    • ジョイフル三の輪商店街 …レトロな看板や個人商店が並ぶ、昭和の香りが残る商店街。
    • 門司港レトロ …1980年代のレトロ観光地ブームで人気となり、現在も多くの観光客が訪れる。

    こうした場所には、「昔ながらの風景」を求める人々が集まり、実際には体験していないはずの時代に郷愁を感じることができます。

  • スタジオでのエピソード
    チコちゃんが「懐かしいと思うものは?」と質問し、「4歳のころの私」と回答しました。これは、「子ども時代を振り返ること」もまた、レトロを懐かしむ心理と通じるものがあることを示唆しています。

    • 4歳のころの思い出は、今の自分にとっては「過去のもの」。
    • だからこそ、その頃の自分を思い出すことで、「懐かしさ」を感じる。
    • これは、レトロなものを見たときに「昔に戻ったような気持ちになる」現象と似ている。

    レトロブームは時代ごとに形を変えながら繰り返され、人々の心に「懐かしさ」を呼び起こし続けています。

まとめ

今回の【チコちゃんに叱られる!】では、ヒーローのモデルとなった英雄、カモの親子の並び方の秘密、体験していないレトロを懐かしく感じる理由が明らかになりました。どれも科学的・歴史的な背景がある興味深いテーマばかりです。現代のヒーロー像が過去の英雄の物語に影響を受けていることや、カモの親子が水の流れをうまく利用していること、レトロなものが人々の心に響く理由など、知るとより一層身近なものに感じられます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました