小江戸・川越で心に響く歌と出会い
2025年3月19日に放送された「せいやのたびカラ」は、霜降り明星せいやが“カラオケカー”に乗って旅をしながら、人々と歌を通じて心を通わせる人気シリーズです。毎回の放送で注目されるのは、せいやとゲストが偶然の出会いを通じて「人生の1曲」を一緒に歌い上げる瞬間。今回はゲストに元AKB48の柏木由紀を迎え、舞台は埼玉県の観光地として知られる小江戸・川越。江戸情緒が残る町並みと、人々の心に刻まれた歌が交錯する回となりました。
菓子屋横丁から始まる旅
旅の出発は、観光客に人気の菓子屋横丁。対象3年創業という歴史あるあめ屋さんでは、昔ながらの製法で作られたできたてののどあめを試食。温かい人柄の職人との会話も、まるで歌のように心に残ります。さらに、2023年11月にオープンしたほうじ茶専門店にも立ち寄り、香ばしい香りの試飲を楽しみました。ここでは店員さんがカラオケカーで歌声を披露。観光スポットと音楽が自然につながり、川越の街に独特の彩りを添えました。
柏木由紀と大学生が織りなす「フライングゲット」
川越出身の大学生、鎌倉香夏さんが登場。憧れの柏木由紀と一緒にAKB48「フライングゲット」を歌い上げました。2011年に大ヒットしたこの楽曲が、学生と柏木本人によるデュエットで響くのは、まさに夢のような瞬間。地域と芸能の垣根を越え、川越の街角で生まれた特別なステージでした。
人力車夫・富岡勇樹さんの「少年時代」
続いて出会ったのは、川越の街を走る人力車夫の富岡勇樹さん。各地で修業を積み、9年前から川越で活動を続けている人物です。人生を人力車にかけた富岡さんが選んだのは、井上陽水「少年時代」。夏の情景や幼少期の思い出を歌うこの名曲は、観光客を乗せて街を駆ける日々と重なります。せいやとのハーモニーには、汗と夢に彩られた人生そのものが映し出されていました。
音楽の夢が集まる東邦音楽大学
旅はさらに、東邦音楽大学へ。ここでは未来の音楽教師や音楽家を目指す学生たちと出会いました。声楽専攻の伊藤先生に案内され、せいやと柏木が学び舎をめぐります。
学生の武笠にこさんは、小学校・中学校の音楽教師を目指す若者。まずは「シャボン玉」を歌い、透き通るような歌声で会場を和ませました。その後、夢を込めて選んだのがディズニー映画『リトル・マーメイド』の名曲、「パート・オブ・ユア・ワールド」。伸びやかな高音に、未来への希望が重なり、観ている人の心を大きく揺さぶりました。
教壇に立つ先生も挑戦
さらに、伊藤和広先生が登場。約30年ぶりにマイクを握り、尾崎紀世彦「また逢う日まで」を熱唱しました。往年の名曲を堂々と歌い上げる姿は、音楽の原点に立ち返るようで、学生や視聴者にも深い感銘を与えました。教師という立場を超えて、一人の音楽好きとして歌を楽しむ姿が強く印象に残ります。
宝塚を夢見た少女の「心はいつも」
次に登場したのは、かつて宝塚音楽学校を目指していた伏木結海さん。中学3年生のときに出会い、支えとなった曲がやしきたかじん「心はいつも」です。挑戦と挫折を経てもなお心に残り続ける曲を歌う姿は、夢を追いかけることの大切さを視聴者に伝えてくれました。
せいやが旅を締めくくる「卒業写真」
ラストは、せいや自身が旅を振り返りながら歌うシーン。選んだ曲は荒井由実「卒業写真」。川越で出会った人々の思い出、夢、そして人生の歌を重ね合わせるように、静かに歌声を響かせました。感動と余韻に満ちたエンディングとなり、視聴者も心に温かなものを抱いて番組を終えることができました。
今回のまとめ
今回の「せいやのたびカラ」川越編は、音楽と人の物語が重なり合う見どころ満載の放送でした。
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柏木由紀と学生の「フライングゲット」が世代を超えた共演を生む
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人力車夫・富岡さんの「少年時代」が街の風景と人生を重ね合わせる
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東邦音楽大学での学生や先生の歌声が未来と過去をつなぐ
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伏木さんの「心はいつも」が夢を追う勇気を伝える
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せいやの「卒業写真」がすべてを優しく締めくくる
音楽は人の心を解きほぐし、出会いを特別な思い出へと変える力を持っています。この記事を読んだあなたも、川越を訪れながら、自分の人生を支えてきた「一曲」を思い返してみてはいかがでしょうか。
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