ひとり休日楽しめてますか?図書館・散歩・旅・ホテルでごきげんに過ごす方法
2025年4月23日(水)放送のNHK『あさイチ』では、「ひとり休日楽しめてますか?ごきげん♪ひとり時間の過ごし方!」というテーマで、さまざまな“ひとり時間”の楽しみ方が特集されました。ひとりで過ごす時間に不安を感じる人もいれば、思いきり満喫している人もいます。今回は、全国の視聴者の声と実例をもとに、図書館、散歩、ひとり旅、ホテルステイといった具体的なアイデアが紹介され、ひとり時間の過ごし方がいかに多彩で奥深いかを実感できる内容でした。
「ひとり」と「孤立」はちがう ソロ活サロンの取り組み
山口県周南市で、地域に新しい風を吹き込んでいるのが「ソロ活サロン iki-iki」の活動です。運営しているのは40代から50代の地元の女性たち5人。彼女たちは定期的に「ソロカフェ」というイベントを開き、訪れる人が安心してひとりで過ごせる空間をつくり上げています。
このソロカフェは、全席が一人用の椅子とテーブルで構成され、誰かと一緒にいることを前提にしていない、“ひとりでいることが当たり前”の空気感が漂う特別な場所です。来店する人たちは、静かに読書をしたり、編み物を楽しんだり、ノートに思いつくままの言葉を書き出したりと、それぞれが自分のリズムで思い思いの時間を過ごしています。
・カフェの中では、大声で話す人もおらず、BGMも控えめで、まるで図書館のように落ち着いた雰囲気
・テーブルには「ひとりの時間を邪魔しないでください」という趣旨の案内が置かれ、他人と距離をとりながらも居心地の良さを感じられる配慮がされている
・カフェの開催場所は公共施設の一角やレンタルスペースなどで、誰でも参加しやすいように定期的に告知や案内が発信されている
この場所は、ただ静かなカフェというだけでなく、「ひとりだけど孤独じゃない」という考えが根底にあります。大勢で過ごすことに疲れてしまった人や、自分の時間を大切にしたいと願う人たちにとって、まさにぴったりの場所です。
この活動に深く関わるsachiさんは、元々このカフェの利用者の一人でした。娘が県外に進学したことをきっかけに、それまで子育てに費やしていた時間が空白になり、何をすればいいのか分からずに無気力な日々を過ごしていたといいます。
・そんな中、地域で行われたソロ活イベントに足を運び、初めて「自分のための時間」を実感
・回数を重ねるごとに、ひとりでも楽しいことがあると感じるようになり、前向きな気持ちが芽生えていった
・今ではイベントの運営メンバーの一員として活動し、「自分の経験を同じような人たちの支えにしたい」という思いで日々取り組んでいる
さらに、彼女の得意とするハンドメイドの技術を活かし、ワークショップを開いたり、参加者同士が作った作品を見せ合える交流の場をつくったりと、ひとりでありながらも人とつながれる新しい仕組みも動き出しています。
「ソロ活サロン iki-iki」のような取り組みは、ひとりで過ごすことに不安を感じる人にとっての灯台のような存在です。「ひとり=寂しい」ではなく、「ひとり=自由で心地よい」という価値観が、少しずつ地域に広がっています。この空間があることで、自分の時間を安心して楽しめる人が増えていることは、これからの社会にとっても大切なヒントになるはずです。
借りるだけじゃない図書館の楽しみ方
ひとり時間の過ごし方として特に多かったのが、「図書館」でした。紹介された近藤さんは、3年前に息子の成長で送り迎えがなくなり、空いた時間を読書で満たすようになったといいます。図書館に通い続けて記録した冊数はなんと1300冊以上。
彼女の図書館活用法はとても工夫されています。まず訪れると新着本のコーナーをチェック。ジャンルにとらわれず手に取ることで、普段は出会わない本との偶然の出会いを楽しんでいます。借りた本のタイトルや貸出日を記録したシールをスマホで撮影し、それを印刷してノートに貼り、「読書ノート」としてまとめているのが特徴です。
また、読み終えた本の印象的な部分には付箋を貼り、覚えておきたい言葉や内容を別の“勉強ノート”に書き写すことで、知識として蓄積させています。本そのものをすべて読み返すのは大変ですが、ノートを読み返せば読んだ内容がすぐに思い出せるのです。彼女にとって図書館は、静かに自分を見つめる場所であり、「自分を磨く空間」として欠かせないものになっています。
下町の風景と出会うひとり散歩の魅力
東京・谷中を歩く熊谷理津子さんのエピソードでは、ひとりで散歩することが心を前向きにしてくれることが紹介されました。1年前に宮城から夫の転勤で上京し、それまで常に誰かと一緒だった生活から一転。はじめてのひとり時間に戸惑いながらも、散歩をはじめることで新しい世界が広がったといいます。
熊谷さんはあえて下調べをせず、気の向くままに街を歩き、気になる風景を写真に収めるというスタイルで楽しんでいます。知らないお店に入ったり、気になる人に話しかけてみたり、少しの勇気が心の扉を開いてくれるのです。そんな日々の積み重ねから、地元の商店街でカフェのアルバイトをするようになり、地域とつながりながら新たな居場所を見つけました。
散歩はただ歩くだけでなく、自分の感情と向き合い、気づかなかった感性を呼び覚ます時間にもなります。歩きながら出会う風、音、景色、それらすべてが「いまの自分」を映し出してくれるのかもしれません。
自分を整える“ひとり旅”の始め方
料理家の山脇りこさんが実践しているのが、「自分のペースで動くひとり旅」。彼女が旅を始めたのは、友人たちとの旅行や更年期のタイミング、そして実家への帰省がきっかけでした。台湾旅行後に立ち寄った京都での1泊が、ひとり旅の第一歩になったそうです。
朝に清水寺まで走ったことで、街の静けさや人々の暮らしに触れ、旅の中で自分と向き合う時間が生まれたと言います。旅は自分を客観的に見る手段にもなるのです。初心者にとっては食事のハードルが高いと感じがちですが、山脇さんはカウンター席のあるお店を選ぶ、開店直後に行く、地元スーパーで名物を買って部屋で食べるなど、実践的な工夫を紹介しました。
また、地図アプリで「行きたい場所」をタグで管理するなど、計画の立て方も柔軟。無理なく、自分が本当にやりたいことだけを選ぶのが、ひとり旅のポイントです。ひとりでも楽しめるからこそ、その時間はとても濃密で、深く心に残るのです。
本と映像に囲まれる贅沢な“ひとりホテル時間”
最後に紹介されたのは、まろさんによる「ひとりホテルステイの楽しみ方」。まろさんは年間200日以上ホテルに宿泊しているというソロ活の達人です。
東京・神保町にある「ブックホテル」は、フロアごとにジャンル分けされた本が並び、部屋の中にも本棚と本が用意されている読書好きにはたまらない空間。ひとりだからこそ、気兼ねなく初めての本にも手が伸びるのが魅力です。
また、川崎市のホテルではスマホの映像をスクリーンに投影して映画館のように楽しむことができ、那須塩原の温泉宿では1人でゆっくり温泉に入れる環境も整っています。お得に泊まるコツは、オフシーズンを狙う、直前予約を活用するなど。ホテル滞在を「自分のための時間」として使うことで、日常では味わえない特別なリセット感が生まれます。
いまオシ!LIVE 岡山・倉敷市から中継 ニュースタイル地下足袋
岡山県倉敷市といえば、古くから繊維産業が盛んな地域として知られています。ジーンズや学生服などの製造で全国的にも有名ですが、そのルーツをたどると「足袋」の製造に行き着きます。今回の「いまオシ!LIVE」では、そんな倉敷市から進化を続ける“ニュースタイル地下足袋”の工房の様子が紹介されました。
地下足袋はもともと、職人や祭りの担ぎ手などが履く実用性重視の履き物として長年使われてきました。靴底にはゴムが貼られており、そのまま外を歩ける構造になっているのが大きな特徴です。しかし現在の地下足袋は、従来の機能性に加えて、履きやすさとデザイン性も追求された進化系として注目を集めています。
・近年では、足袋型のスポーツシューズや、ファッション性の高いデザイン足袋、さらには女性向けのヒール付きタイプまで幅広く展開
・脱ぎ履きのしやすさを重視し、マジックテープやサイドファスナーなどを取り入れた仕様も登場
・普段使いにも対応できるよう、カジュアルな素材や色合いが増え、ファッションアイテムとしての地位も確立しつつある
中継では、製造の現場である工房の内部が紹介されました。工房では、ミシンで縫製を終えた足袋に対して、一つ一つ手作業で補強や仕上げ作業が行われていました。なかでも注目されたのが「吊り込み」と呼ばれる工程。これは、縫い終わった生地を木型に沿って引っ張り、足の形に合わせて立体的に整えていく作業です。熟練の職人の手によって、柔らかい布が少しずつ美しい立体へと変わっていく様子は、まさに職人技でした。
さらに今、工房で注力しているのがヒール付きレザーブーツタイプの地下足袋。このタイプは、従来の地下足袋の機能性を活かしつつ、スタイリッシュな見た目を兼ね備えた新感覚の一足です。日常のファッションにも溶け込みやすく、街歩きからライブイベントまで幅広いシーンで活躍できるアイテムとして、若い世代を中心に注目を集めています。
・地下足袋の人気には、ドラマや音楽の影響も
→ NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で足袋の姿が印象的に描かれたこと
→ 歌手のあいみょんさんがライブ衣装に地下足袋を取り入れていたことでも話題に
・福岡・博多の「博多祇園山笠」など、日本の伝統文化とも深く結びついており、古き良き文化を現代に受け継ぐツールとしても地下足袋が再評価されている
地下足袋は今、職人の技と新しい感性の融合によって、現代のライフスタイルにフィットするファッションアイテムへと進化しています。倉敷市の技術と美意識が詰まったニュースタイル地下足袋は、これからの“足元文化”を変える存在としてますます注目されそうです。伝統を受け継ぎながらも、新しい形にアップデートするその姿勢が、今の時代にぴったり寄り添っています。
みんな!ゴハンだよ
料理コーナーでは、スナップえんどうと鶏肉を使った「カレーマヨ炒め」が登場。春野菜をたっぷり使った簡単で美味しいレシピに期待が高まります。
コメント
本が痛むので図書館の本に付箋を貼ってはいけないと思う