NHK【きょうの料理】水野仁輔のスパイスでつくる家族カレー｜煮てから炒める新メソッド【2025年4月29日】」

水野仁輔さん直伝！スパイスでつくる家族カレー3種｜煮てから炒める革命的レシピ

水野仁輔さん直伝！スパイスでつくる家族カレー3種｜煮てから炒める革命的レシピ

2025年4月29日（火）放送のNHK『きょうの料理』では、ゴールデンウィーク特別企画として、水野仁輔さんによる「スパイスでつくる家族カレー」シリーズが紹介されました。今回は、これまでのカレー作りの常識をくつがえす「煮てから炒める」という新しい調理法を用いた、まさにスパイスカレーの進化形ともいえる3品が登場します。

番組で紹介されたのは、「スパイスでつくる家族カレー」「バターチキン家族カレー」「えびと夏野菜のスパイスカレー」の3つ。それぞれに共通するのは、煮る工程で食材のうまみを引き出し、炒めてスパイスの香ばしさをプラスするというシンプルながら効果的な調理メソッドです。

市販のルウに頼らず、でも難しすぎず、家族で楽しめるちょうどいい本格感。この記事では、放送前に公開されたすべてのレシピ内容をもとに、材料や手順のポイントを丁寧に解説します。家で作ってみたくなるコツが満載です。

スパイスでつくる家族カレー（チキンカレー）

(※イメージ)

基本のカレーとして紹介されたのが、鶏もも肉を使ったスパイスカレー。煮汁と具を分けて調理するのが最大のポイントで、スパイスの香りと素材のうまみを最大限に引き出します。

【材料（3～4人分）】
・鶏もも肉：2枚（500g）
・たまねぎ：1個（200～250g）
・トマト（大）：1個（180～200g）
・にんにく・しょうが：各1かけ
・A（水：カップ1、塩・しょうゆ：各小さじ1）
・B（サラダ油：大さじ2、カレー粉：大さじ2、ガラムマサラ：小さじ1）
・温かいご飯：適量

【作り方】

たまねぎは8等分のくし形に、トマトは乱切りに。鶏肉は大きめの一口大に切り、にんにくとしょうがはすりおろす。
鍋にすべての具材とAを入れ、強火にかける。沸騰したら中火にして、ふたをして10〜15分煮込む。
火を止め、へらで押さえながら煮汁をボウルに取り分ける。
鍋を再び中火にかけ、汁気を飛ばす。Bを加え、具材にスパイスをなじませるように2〜3分炒める。
香りが立ったら取り分けた煮汁を戻し入れ、全体を混ぜながらとろみをつけて完成。ご飯にかけて盛りつける。

短時間で作れるのに本格的な味。シンプルでありながら、新しい発見のある家庭カレーです。

バターチキン家族カレー

(※イメージ)

こちらは水を一切使わず、トマトの水分だけで煮込む濃厚タイプ。生クリームとバターでコクを出し、まろやかでやさしい味に仕上がります。

【材料（3～4人分）】
・鶏もも肉：2枚（500g）
・トマト：3個（450g）
・にんにく・しょうが：各1かけ
・A（塩・砂糖：各小さじ1）
・B（バター：20g、カレー粉：大さじ1強、ガラムマサラ：小さじ1、生クリーム：カップ1/2～1）
・温かいご飯：適量

【作り方】

トマトは乱切りにし、鶏肉は一口大に切る。にんにく・しょうがはすりおろす。
材料を鍋に入れ、Aの塩・砂糖も加えて強火にかける。
沸騰後、中火にしてふたをして10〜15分間煮込む。
火を止め、煮汁を分けてボウルに取り出す。
鍋を再加熱し、Bのバター・カレー粉・ガラムマサラを加えて具材を炒める。
香りが出てきたら、生クリームと煮汁を戻してひと煮立ちさせ、仕上げにご飯へかける。

トマトの酸味とクリームのコクが絶妙に合う、ごちそう感のあるカレーです。甘さと香りが絶妙で、子どもにもおすすめです。

えびと夏野菜のスパイスカレー

(※イメージ)

最後は、えびと夏野菜を使ったスパイスカレー。ミックススパイスに頼らず、単体スパイスを組み合わせることで香りの変化を楽しめる、大人向けのアレンジです。

【材料（3～4人分）】
・えび（無頭・殻付き）：300g
・たまねぎ：1個（200g）
・トマト（大）：1個（180～200g）
・なす（小）：2本（140g）
・ズッキーニ（小）：1本（130g）
・にんにく・しょうが：各1かけ
・A（水：カップ1/2、塩：小さじ1強）
・B（サラダ油：大さじ2、コリアンダー：大さじ1強、ターメリック・パプリカ：各小さじ1）
・温かいご飯：適量

【作り方】

たまねぎは縦に薄切り、トマト・なす・ズッキーニは乱切りにする。えびは殻をむいて背ワタを取り除く。
鍋に材料をすべて入れてAを加え、強火で加熱。沸騰したら中火で10〜12分煮る。
火を止めて煮汁を分ける。鍋を再加熱し、Bを加えて具材をスパイスと共に炒める。
香りが立ったらえびと煮汁を戻し入れ、さっと煮て火を通す。ご飯と一緒に盛りつける。

スパイスの複雑な香りとえびの甘み、夏野菜の食感が合わさった一品で、暑い季節にもぴったりです。

水野仁輔さんの調理法の魅力

水野さんのレシピの魅力は、「誰でも失敗せずにスパイスカレーが作れる」ことにあります。煮込んでから炒めるという逆転の発想は、シンプルながら、素材のうまみとスパイスの香りを両立できる方法です。

さらに、共通する手順でバリエーションが広がるので、初心者にも応用しやすく、作るたびに違った味わいが楽しめるのも嬉しいポイント。今回の3品はどれも家族みんなが笑顔になれる、まさに「家族カレー」と呼ぶにふさわしい内容です。

それぞれのカレーに合う！おすすめトッピングと食べ方アレンジ

しげゆき

ここからは、私からの提案です。今回紹介された3つのカレーは、そのままでももちろん絶品ですが、ちょっとしたトッピングや食べ方の工夫で、さらに楽しみ方が広がります。家族みんなでアレンジしながら食べるのもワクワクします。

【スパイスでつくる家族カレー】
煮込んだチキンカレーには、半熟のゆで卵をトッピングするのがおすすめです。まろやかな黄身がスパイスの香りとよく合い、子どもも食べやすくなります。また、仕上げにパセリのみじん切りをパラリとかけると、見た目も華やかになります。
【バターチキン家族カレー】
リッチな味わいのバターチキンには、ローストしたアーモンドスライスやカシューナッツを散らすと、食感に楽しいアクセントが加わります。さらに、仕上げに**パクチー（香菜）**をたっぷりのせると、いっきに本格インド風に。ナンやチャパティと一緒に食べるのもおすすめです。
【えびと夏野菜のスパイスカレー】
さっぱり仕上げた夏野菜のカレーには、レモンの輪切りを添えると、スパイスの香りが引き立ち、さわやかな後味になります。ご飯のかわりに、クスクスや雑穀ごはんを合わせると、ヘルシーで食べ応えのあるワンプレートになります。