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【グレーテルのかまど】新美南吉のあんまき|知立名物の歴史と南吉が愛した和菓子の魅力とは?|2025年2月17日放送

レシピ

新美南吉のあんまき|2025年2月17日放送

2025年2月17日(月)放送のNHK Eテレ【グレーテルのかまど】では、「新美南吉のあんまき」が特集されました。愛知県知立市の名物であるあんまきは、薄く焼いた小麦粉の生地でたっぷりの餡を巻いた和菓子です。児童文学作家として知られる新美南吉が愛したお菓子としても有名で、彼の作品「牛をつないだ椿の木」にも登場します。

南吉は甘いものが大好きだったといわれ、創作の合間にもお菓子を楽しんでいたといいます。そんな彼が愛したあんまきの歴史や、知立の名物としての魅力、さらに家庭で作れるレシピを詳しく紹介します。

新美南吉とは?

新美南吉(にいみ なんきち)は1913年7月30日、愛知県半田市に生まれました。本名は新美正八(にいみ しょうはち)。彼の作品は、温かく優しい作風の中にも哀愁が漂い、多くの人々の心を打つものばかりです。

・代表作:「ごんぎつね」「手袋を買いに」「おぢいさんのランプ」「花のき村と盗人たち」など
・幼少期に母を亡くし、養子に出される
・1929年、友人と同人誌『オリオン』を発行し創作活動を本格化
・1931年、東京外国語学校英語部文科に入学し、「ごん狐」(後の「ごんぎつね」)を発表
・卒業後は教師や会社員をしながら執筆を続けるも、29歳の若さで病没

南吉の作品には、孤独や寂しさを感じながらも、人の優しさを求める登場人物が多く登場します。それは彼自身の生い立ちとも重なり、多くの読者の共感を呼んでいます。

あんまきとは?

あんまきは、江戸時代から続く愛知県知立市の名物菓子です。薄く焼いた生地であんこを巻いたシンプルな和菓子で、東海道の宿場町「池鯉鮒(ちりゅう)」として栄えた知立で生まれました。旅人が手軽に食べられるお菓子として親しまれ、現代に至るまで知立を代表する銘菓となっています。

・主な材料:小麦粉、卵、牛乳、砂糖、あんこ
・外側はほんのりきつね色に焼かれ、香ばしい風味
・中のあんこはたっぷり詰まっていて、ほどよい甘さ

あんまきは、和菓子としては珍しく焼きたてと冷めたときで異なる食感が楽しめるのも魅力です。焼きたては皮がパリッとし、時間が経つとしっとりした食感になります。

新美南吉とあんまき

新美南吉の作品「牛をつないだ椿の木」に、あんまきを食べる場面が登場します。このことからも、南吉があんまきを特に好んでいたことがうかがえます。彼の故郷である半田市と、あんまきの発祥地である知立市は地理的にも近く、幼い頃から馴染みのあるお菓子だったと考えられます。

また、南吉は生前、甘いものが大好きだったといわれています。創作の合間にお菓子を楽しんでいたことが記録に残っており、彼にとってお菓子は心の安らぎのひとつだったのかもしれません。

あんまきのレシピ

あんまきは、ふんわりとした生地に甘いあんこを包んだ、愛知県発祥の伝統的な和菓子です。今回は、ホットプレートを使って簡単に作れるレシピを詳しく紹介します。生地の作り方や巻き方のコツを押さえて、おいしいあんまきを作りましょう。

材料(10個分)

生地
・全卵:150g(Mサイズ3個分)
・上白糖:100g
・水あめ:40g
・薄力粉:140g
・ベーキングパウダー:5g
・水(調整用):約40ml

中あん(小豆つぶあん)
・小豆:150g
・グラニュー糖:150g
・水あめ:30g
・水:適量

アレンジバージョン
・有塩バター:適量

作り方

① 中あんを作る
・小豆をたっぷりの水でやわらかくなるまでゆでる。途中で水を2~3回交換し、渋みを抜く。
・鍋にゆで小豆、グラニュー糖、水を適量加えて強火にかける。木べらでやさしく混ぜながら、ぜんざい状になるまで加熱。
・水分が少なくなってきたら、水あめを加えてさらに煮詰める。しっかりとした形が保てるくらいのかたさになったら完成。
・バットにあけて冷まし、厚さ2㎝×幅8㎝×長さ20㎝の長方形にする。10等分の目印をつけておくと、後で巻くときに便利。

② 生地を作る
・薄力粉とベーキングパウダーをふるいにかけ、均一に混ぜておく。
・ボウルに全卵を入れてほぐし、上白糖を加えてすり混ぜる。
・水あめを加え、なじむまでしっかりと混ぜる。かたい場合は湯せんで温めると扱いやすくなる。
・ふるった粉類を加え、さっくりと混ぜる。調整用の水を加えながら、生地のかたさを調整する。(すくって落とすと山になるが、すぐに消えるくらいのかたさが目安)

③ 生地を焼く
・ホットプレートを160℃に予熱する。温度が高すぎると焦げやすく、低すぎると焼き色がつかないため、160℃が最適。
・お玉で約40mlの生地を流し、幅11㎝×長さ15㎝のだ円形に広げる。
・20秒間ふたをし、表面に気泡が浮いて乾いたら焼き上がり。

④ あんを巻く
・焼き上がった生地をバットに移し、2㎝角×8㎝のあんをのせる。
・生地の端からあんを包むように巻き、巻きすで形を整える。軽く押さえて表面を平らにすると、見た目がきれいになる。

⑤ アレンジバージョン(バター入りあんまき)
・あんの中央にバターをのせ、包み込む。
・通常のあんまきと同様に生地を焼き、巻き上げる。バター入りは表面を押さえずに筒状に仕上げると、ふんわり感が増す。

食べ方と保存のポイント
・焼きたてが一番おいしい!焼きたては生地がふわふわで、あんとのバランスが絶妙。
・時間が経つとしっとり感が増す。生地とあんがなじみ、しっとりとした味わいになる。
・冷めたらトースターで温め直すとふんわり感復活。固くなった場合はオーブントースターで1~2分温めると、焼きたてのような食感に戻る。

あんまきは、シンプルな材料で作れる和菓子ですが、生地のかたさや焼き方、巻き方のコツを押さえることで、よりおいしく仕上がります。バターを加えたアレンジバージョンも楽しめるので、好みに合わせていろいろなバリエーションを試してみてください。

まとめ

新美南吉の作品にも登場する「あんまき」は、知立市の伝統的な和菓子で、香ばしい生地とあんこの甘さが絶妙にマッチした一品です。南吉が愛したこのお菓子を、ぜひ自宅で作ってみてください

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