NHK【探検ファクトリー】グッドデザイン賞受賞！アクア甲賀工場の最新コインランドリー洗濯乾燥機とは｜2025年5月3日

増加中！コインランドリー用洗濯機工場キレイ＆シワにならない

2025年5月3日放送の「探検ファクトリー」では、滋賀県甲賀市にあるアクア株式会社 甲賀工場が舞台になりました。ここは、コインランドリー向けの業務用洗濯乾燥機「Superior（スーペリア）シリーズ」を生産している場所で、2022年度グッドデザイン賞を受賞した実績もあります。急成長するコインランドリー市場に対応するために、機能性とデザイン性を両立させた製品づくりが行われています。今回は中川家とすっちーが工場を訪れ、その製造現場の工夫や魅力を探っていきました。この記事では、番組で紹介された内容をもとに、より詳しくご紹介します。

コインランドリー業界の進化とニーズ拡大

コインランドリー業界は、ここ20年で店舗数が倍増しました。近年ではカフェが併設されたおしゃれなランドリーも登場し、洗濯だけでなくくつろぎの空間としても利用されています。昔は洗濯機を持たない単身者が主なターゲットでしたが、最近はファミリー層にも広がり、布団や毛布など大物洗濯のニーズが高まっています。こうした背景を受け、アクア株式会社では、より高機能でスタイリッシュな業務用洗濯乾燥機の開発を進めています。

アクア株式会社は、2012年に三洋電機の一部事業を引き継ぎ設立された会社で、Haierグループの一員です。特に甲賀工場では、コインランドリー向け洗濯乾燥機の生産に力を入れ、国内市場を支えています。

工場探検でわかった洗濯乾燥機の製造の工夫

今回探検したアクア株式会社 甲賀工場は、東京ドームの半分ほどの大きさがあります。ここでは、業務用洗濯乾燥機が効率よく、かつ高品質に生産されています。製造工程は、次のように進んでいました。

・最初に「外槽」と呼ばれる、洗濯時に水が入る大きな容器を作ります。外槽は、ロールベンダー機を使って鉄板を円柱状に曲げて成形し、つなぎ目は機械でしっかりと溶接します。

・溶接後、外槽に必要な部品をさらに取り付けていきます。その後、穴が空いていないか確認するため、外槽に石鹸水を塗り、空気を当てる検査が行われます。

・次に「主軸」の製造に進みます。主軸は、洗濯物を入れるドラムを支え、回転させる重要な役割を持っています。

・ドラム部分の製造では、つなぎ目に強い負荷がかかるため、溶接だけでなくリベットを打ち込んで強化します。

・ドラムと外槽を土台と組み合わせる連結作業では、Gセンサーの取り付けも行われます。Gセンサーは洗濯物の偏りを検知し、偏った場合には逆回転させたり、脱水時の回転数を自動で調整したりします。

さらに乾燥工程では、ドラムを右回転150秒、左回転5秒というパターンで回す工夫がされていました。これは、熱風を逃さずに効率よく乾かすためだそうです。

コインランドリー利用時のポイントをさらに詳しく紹介

番組では、コインランドリーをもっと上手に使うためのコツが具体的に紹介されました。洗濯乾燥機を使うときに意識するだけで、仕上がりに大きな差が出るということがわかりました。

まずひとつ目のポイントは、洗濯乾燥機に入れる洗濯物の量です。洗濯機の最大容量に対して、約半分くらいの量にすると良いと紹介されました。たとえば、容量が10kgの機械であれば、5kg程度の洗濯物に抑えるイメージです。これにより、洗濯物同士がギュウギュウに押し合うことがなくなり、熱風が均等に行き渡るため、シワができにくくなり、乾きムラも防ぐことができるのです。乾燥中に洗濯物がドラム内でしっかり動くスペースがあることが重要だと説明されました。

次に紹介されたのが、機械の選び方です。洗濯乾燥をできるだけ早く終わらせたい場合は、すでに誰かが使ったばかりの、温かい機械を選ぶと良いというアドバイスがありました。洗濯乾燥機は使用直後、内部が温まっているため、最初から温風の効果が高まり、加熱のための時間とエネルギーを節約できるのです。そのため、結果的に乾燥時間が短くなり、洗濯物の仕上がりもふっくらしやすくなります。

まとめると、コインランドリーを賢く使うコツは以下の通りです。

・洗濯乾燥機の容量の半分くらいの洗濯物量を目安にする
・前に使われて温かい洗濯乾燥機を選ぶと時短になる

こうした細かい工夫を意識するだけで、仕上がりに大きな違いが生まれることが番組内でしっかり説明されていました。洗濯乾燥機の性能だけでなく、使う側のちょっとした気配りが、より良い仕上がりを生むポイントだということが伝わってきました。これからコインランドリーを使うときは、ぜひ思い出して活用したい内容です。

フレーム製造と徹底した最終検査

続いて、洗濯乾燥機の「フレーム」づくりの工程も紹介されました。フレームは、鉄板を曲げて立体的に形づくり、それを組み立てて本体を支える重要なパーツです。ここでも職人技が光っており、ズレなく精密に組み立てられていきます。

組み立て後には、機能検査が行われ、すべての洗濯乾燥機が正常に動作するかを厳しくチェックします。さらに、完成品の中から1台を抜き取り、5時間かけて66項目の出荷検査を実施します。もし異常が発見された場合、そのロット全体を再検査するという徹底した品質管理体制が敷かれていました。

この細かいチェックの積み重ねが、アクア株式会社の製品の信頼性を支えています。

まとめ

今回の「探検ファクトリー」では、滋賀県甲賀市にあるアクア株式会社 甲賀工場が紹介され、業務用洗濯乾燥機の最新技術や製造の工夫が詳しく紹介されました。コインランドリー市場の拡大に合わせて、高機能・高耐久・スタイリッシュな製品づくりが進められており、製品ひとつひとつにたくさんの工夫と努力が込められていることがわかりました。

洗濯乾燥機を使うときも、工場での技術者たちの工夫を思い出しながら、ちょっとしたコツを意識して使うと、もっと快適に利用できそうです。