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NHK【探検ファクトリー】こどもの日SP!朝ドラ子役とあんぱん工場探検&復活裏ワザ|2025年5月5日放送

探検ファクトリー

こどもの日スペシャル!朝ドラ子役と東京・あんぱん工場を探検

2025年5月5日(月・祝)に放送された『探検ファクトリー』こどもの日スペシャルでは、連続テレビ小説「あんぱん」に出演中の木村優来さん永瀬ゆずなさんが「こども探検隊」として登場し、東京都江東区にある木村屋總本店の工場を訪れました。案内役は中川家(剛さん・礼二さん)とすっちー。日本のパン文化を代表する“あんぱん”がどのように作られているのかを実際に体験しながら学びました。長い歴史を持つ酒種酵母の秘密や、意外なアレンジ術まで、こどもから大人まで楽しめる内容でした。

あんぱん誕生のルーツは酒まんじゅうだった!

探検の最初に紹介されたのは、あんぱんがどのように生まれたかという歴史についてでした。今回訪れた木村屋總本店の工場は、あんぱんの発祥地とされており、その始まりは明治7年(1874年)にさかのぼります。当時、創業者は「酒まんじゅう」に着目し、その製法をヒントにして、パン生地に応用する方法を模索しました。日本ではまだ西洋のパン文化が十分に浸透していなかった時代、パンはイーストやホップを使って発酵させるのが一般的でしたが、風味が苦く、食感も固いものが多かったといいます。

創業者はこの課題を解決するために、日本独自の発酵技術「酒種酵母」に着目しました。この酒種酵母は、米と麹と水を合わせて作る天然酵母で、通常の酵母に比べて発酵にとても時間がかかります。具体的には、酒種酵母を一から育てるのに10日以上かかるそうです。それでも、しっとりしていてやわらかく、口あたりの良いパンを作るためには、この発酵の時間が必要不可欠でした。

この製法を用いて、何度も試作を重ねた結果、現在私たちがよく知る「ふんわり甘いあんぱん」が誕生しました。木村屋ではこの酒種酵母をとても大切にしており、今でもその製造方法は限られた職人にだけ受け継がれています。職人たちは「種師(たねし)」と呼ばれ、酒種の状態や香り、気温や湿度などを見極めながら、毎日丁寧に管理しています。

  • 酒種酵母の主な原料:米・麹・水のみ

  • 発酵には約10日間かかる長期製法

  • 発酵温度や湿度管理が重要

  • 発酵によって生まれる自然な甘さとふんわり感

  • 製造ノウハウは代々「種師」が守る門外不出の技術

このように、木村屋のあんぱんは、日本の伝統と職人技が詰まった食品です。今ではどこでも買える身近な存在ですが、その背景には、明治時代から続く工夫と試行錯誤の積み重ねがあることが、今回の探検で改めてわかりました。子どもたちがこの歴史を学び、実際にその現場に触れることで、日本の食文化を自然と大切に感じられる貴重な時間となったに違いありません。

毎日2万5000個を製造!本物の工場を体験

あんぱんの美味しさの裏側には、日々コツコツと積み重ねられている工場での努力と技術があります。番組では、子役の木村優来さんと永瀬ゆずなさんが実際に工場の中に入り、あんぱん作りの工程を一つひとつ体験していきました。訪れたのは、東京都江東区にある木村屋總本店の製造工場。ここでは、毎日なんと約2万5000個のあんぱんが作られているというから驚きです。

作業はまず「生地作り」から始まります。大きな業務用ミキサーに、小麦粉・卵・砂糖・バターなどの材料を入れて、丁寧に混ぜていきます。普通のパンではイースト菌を使って生地を膨らませますが、ここでは酒種酵母を使っています。
酒種酵母は扱いがとても難しく、発酵のスピードが遅いため、発酵具合をきちんと見極めることが必要です。

  • 使用される材料は小麦粉、卵、砂糖、バター、そして酒種酵母

  • ミキサーでしっかり混ぜた後、温度と湿度を管理しながら発酵させる

  • 酒種生地はとても繊細で、少しの環境変化で仕上がりに影響が出る

発酵させた生地は、その後「分割・寝かせ」の工程へ進みます。発酵が終わった生地を均等な大きさに分けてから、約25分間「寝かせ」ます。これはパン作りにおいてとても大切な工程で、寝かせることで生地が落ち着き、形を整えやすくなり、焼いたときにふっくらと均一にふくらむのです。職人たちはその日の気温や湿度を見ながら、最適な寝かせ時間を判断します。

次に登場したのが「包餡(ほうあん)」の作業です。これは、生地であんこを包む作業で、見た目以上に難しい作業です。こども探検隊の2人もこの工程に挑戦しました。やわらかくてよく伸びる生地を破れないように包み込むには、バランス感覚と力加減が求められます。

  • 使用されるあんは、なめらかなこしあんが中心

  • 職人たちは毎日、1人あたり約4600個を手作業で包む

  • あんの量を均一にし、見た目も整えるためには高い技術が必要

包み終えたあんぱんは、焼く前にもう一度最終発酵を行うことで、内部の気泡が安定し、中がしっとり、外はふっくらとした理想の焼き上がりになります。全体を通して、ほんの1ミリのズレやタイミングの遅れが味や見た目に大きく影響するため、すべての工程に集中力と経験が必要だということがわかります。

こうした職人の技と工夫によって、1日2万個以上という大規模な生産でありながら、ひとつひとつのあんぱんが変わらぬ品質で保たれているのです。工場見学を通じて、子どもたちもパン作りの奥深さや手作業の大切さを体感し、日頃食べているものがいかに丁寧に作られているかを学ぶ貴重な経験となったことでしょう。

桜入りあんぱん誕生の由来と明治天皇

探検では、桜の花がのったあんぱんがどのように生まれたのかという、ちょっと特別なエピソードも紹介されました。現在ではスーパーやパン屋さんでもよく見かけるこの桜入りあんぱんのはじまりは、明治8年(1875年)にさかのぼります。この年、木村屋は明治天皇が上野で行われたお花見に献上するための特別なあんぱんをつくることになりました。

その際、ただのあんぱんではなく、「桜の花をあしらった特別な一品」にしたいと考えた職人たちは、塩漬けにした桜の花をパンの上に埋め込むという発想にたどりつきます。これは、香りと見た目の両方を引き立てる工夫であり、和の趣を大切にした表現でもありました。

  • 使用する桜は、春に採れた八重桜の花を塩漬けにしたもの

  • 花を一輪だけ生地にのせて中心を少し押し込むようにして埋め込む

  • 焼きあがると桜のほのかな香りと淡い赤色が表面に浮かび上がる

  • 味はほんのり塩気があり、あんの甘さと相性が抜群

この桜入りあんぱんを明治天皇が召し上がったことで話題となり、その後、一気に全国へ広まることになりました。上品な風味と美しい見た目が評判を呼び、春を感じる贈り物としても好まれるようになります。今ではすっかり定番商品となっていますが、当時はまだ目新しく、木村屋の創意工夫が光る先進的なパンでした。

この桜入りあんぱんには、明治の時代から続く職人の誇りと美意識がしっかりと受け継がれており、あんぱんの枠を超えた“文化のかたち”として今も多くの人に愛されています。ひと目で春とわかるあの見た目、そしてやさしい香りは、単なる飾りではなく、歴史ある献上品としての背景があるからこそ、特別な存在感があるのです。番組では、その由来とともに、あんぱんが持つ日本らしい魅力が丁寧に伝えられていました。

トンネルオーブンと熟成のこだわり

焼きの工程は、あんぱん作りの中でも特に重要な仕上げの部分です。成形を終えたあんぱんは、全長約13メートルもあるトンネル型オーブンに入れられ、約7分間かけて丁寧に焼き上げられます。このオーブンはベルトコンベアのような仕組みになっており、パンはゆっくりと移動しながら均一に火を通していきます。焼いている間は、外側の焼き色や表面の乾き具合を確認するために、職人がオーブンの小窓から焼き加減をこまめにチェックします。

  • 焼成温度やスピードは、その日の天候や湿度に応じて微調整される

  • オーブンの火力や移動速度を調整することで、焦げすぎや生焼けを防ぐ

  • 小さな変化が焼き上がりに影響するため、職人の感覚がとても重要

焼き上がったあんぱんは、まだ完成ではありません。すぐに袋詰めせず、一晩寝かせて味をなじませるという工程が続きます。この“熟成”の時間があることで、パンの中の水分や香りが落ち着き、より一体感のある風味が生まれます。焼きたての香ばしさも魅力ですが、木村屋では「落ち着いた状態で最高の味になる」ことを重視しています。

  • 焼き上がり後はすぐに冷まし、一定時間置いてから袋詰め

  • 一晩寝かせることで、あんと生地がよくなじみ、しっとりした食感に

  • パンの内部まで均等に水分が広がり、日持ちや風味も安定する

このように、焼きから包装までの間にも、時間と手間を惜しまない工程がしっかり守られています。ただ大量に焼いて終わりではなく、おいしさを最後まで見届けるための“待つ時間”も、職人の仕事の一部なのです。こうしたこだわりが、シンプルに見えるあんぱんを“本物の味”へと導いていることがよくわかります。番組では、こうした工程の一つひとつが丁寧に映し出されており、あんぱんに込められた想いがしっかりと伝わってきました。

ジャムパンの発明と開発室の挑戦

木村屋總本店が生み出したパンの革新は、あんぱんだけにとどまりません。番組では、ジャムパンの誕生秘話や、現在も続く開発の様子が丁寧に紹介されていました。ジャムパンが生まれたのは明治33年(1900年)。当時、洋菓子として人気を集めていたジャムビスケットにヒントを得て、木村屋の職人たちは「ジャムを中に詰めたパン」を思いついたといいます。これが、日本初のジャムパンの始まりでした。

  • ヒントになったのは、洋菓子の一種「ジャムビスケット」

  • あんの代わりに、果実の甘みがつまったジャムを包んで焼くという発想

  • パンの柔らかさとジャムのとろける甘さが融合し、新しい味として定着

この発想の転換こそが、新しいパン文化を切り開いた第一歩でした。木村屋は、単に伝統を守るだけでなく、「時代の好みに合わせた新しいパン作り」にも積極的です。

現在でも、工場内にある開発室では、職人や研究スタッフが協力して新作パンの試作を繰り返しています。今回の番組でも、バナナパンやコーヒーパンといった試作品が紹介されており、これらは市場に出る前の段階のものでした。素材の組み合わせ、焼き加減、香りの広がり方まで細かく検討されており、どれも**「新しいけれど懐かしい味」を目指して試行錯誤**が続いている様子でした。

  • バナナパンは、生地にバナナの果肉や風味を練り込んだ優しい甘さが特徴

  • コーヒーパンは、コーヒークリームの苦みとパンの甘さのバランスがカギ

  • 季節限定商品や地域限定商品も視野に入れながら開発が進む

こうした挑戦には、長年積み重ねた技術と信頼、そして「おいしさを更新し続けたい」という強い気持ちがあります。あんぱんのように長く愛される商品を作りながらも、未来の定番になるような新しいパンにも力を入れているところが木村屋總本店の魅力です。

試作されたパンを実際に番組内で試食していた様子からも、見た目や香り、味に対する細やかなこだわりが感じられました。「新しさ」と「木村屋らしさ」のバランスを大切にしながら、毎日新しい味への挑戦が続けられているのです。こうした取り組みは、今の世代だけでなく、これからの時代にパンを届けるための未来への準備でもあるといえるでしょう。

固くなったあんぱんを復活!プロの裏技2選

街頭インタビューでは「2~3日経つと水分が抜けて固くなる」という声が。そんな悩みに答えるため、パンマニア・石臥さんが登場し、プロの裏技を紹介しました。

  1. おやき風アレンジ
     あんぱんをつぶして、フライパンで素焼きにするだけ。パンの香ばしさとあんが一体化し、香りと甘みが引き立つ
     きなこをまぶすとさらに風味が変わり、味変を楽しめます。

  2. あんぱんアイス風
     あんぱんを潰して冷凍庫で凍らせるだけ。夏にぴったりの和風スイーツになります。冷たいのに、あんの甘みが感じられて驚きの美味しさです。

このように、買ってから時間が経っても美味しく食べる工夫が紹介されました。

まとめとエンディング

今回の『探検ファクトリー』は、こどもの日ならではの学びと発見が詰まった30分でした。酒種酵母という日本独自の伝統技術、明治天皇との関わり、職人たちのこだわり、そして新しい味への挑戦や家庭でできるアレンジ法まで、見どころが満載でした。パン作りの奥深さを知ることで、日々のあんぱんがもっと特別なものに感じられるようになります。朝ドラ「あんぱん」とのつながりもあり、家族みんなで楽しめる内容でした。

放送を見逃した方も、次回の再放送や見逃し配信をぜひチェックしてみてください。

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