金色に輝く警察の紋章工場の秘密
2025年6月21日放送の「探検ファクトリー」では、福井市にあるセラミックス造形の専門企業「廣部硬器」が紹介されます。全国の警察署や消防署に設置される、金色に輝く“紋章”をつくっている工場で、普段あまり見ることのできない特別なモノづくりの世界に注目が集まります。番組では、お笑いコンビの中川家とすっちーが実際に工場を訪れ、その製造現場を見学します。焼き物でありながら、まるで金属のような輝きを放つ紋章は、どのように作られているのでしょうか。
焼き物でありながら金属のように光る“特別な紋章”
廣部硬器が作る紋章は、見た目が金属のように輝いていますが、実はセラミック(陶磁器)でできた焼き物です。このセラミックは、1300度以上の高温で焼かれることで非常に硬く、紫外線や雨風にも強い耐久性を持っています。しかも、その表面には純金を使って焼き付ける特別な技術が施されており、長期間にわたって色あせず、美しい輝きを保ちます。
・セラミック素材なのでサビない・割れにくい・色あせにくい
・見た目は金属のような重厚感と高級感
・屋外に取り付けても長く美しさを保てる仕様
・全国の警察・消防・学校・公共施設などに採用されている実績
この紋章は、金属やプラスチックにはない温かみと、陶磁器ならではのしっとりとした質感を持ち、建物の“顔”として多くの人の目に触れています。
職人の手仕事が光る7つの製造工程
廣部硬器の紋章づくりは、すべてが手作業です。数十年かけて受け継がれてきた技術は、機械だけでは実現できない繊細な仕上がりと耐久性を生み出します。紋章は以下のような工程で作られます。
・原型制作:まずは土の型をつくり、製品の形となるベースを整えます
・鋳込み:液状の粘土「泥しょう」を型に流し込み、形を整えます
・乾燥と研磨:乾燥させた後、サンドペーパーなどで表面の凹凸を職人が感覚で削ります
・釉薬の調合と吹き付け:光沢や色合いを出すための釉薬(うわぐすり)を調合し、表面に吹き付けます
・本焼き(1300℃):高温で数日間かけて焼き、硬く仕上げます
・金液塗布:黒い特殊な金液を表面に塗りつけます
・金焼付け(800℃):再び高温で焼くことで、黒い塗料が金色に変化します
この金液は企業秘密の調合で作られ、焼き上がりまでどのような金色になるかは、火の当たり方や気温によって微妙に変わります。そのため、職人の目と手の感覚で微調整を加えながら製造されます。
警察・消防だけでなく幅広い分野に広がる需要
廣部硬器のセラミック紋章は、警察や消防以外にもさまざまな建物に使われています。その用途は年々広がっており、伝統と現代のデザインが融合した空間づくりに貢献しています。
・学校の校章や校名板:正門や玄関上部などに取り付けられ、学校のシンボルとして活用
・公共建築の館名やサイン:市役所や公民館などの建物に文字装飾として設置
・寺紋・家紋:お寺や個人宅の家紋をセラミックで再現
・壁面レリーフや陶壁:美術館や記念館などの装飾用アートとして活用
・個人向けインテリア製品:セラミック製のオブジェや恐竜フィギュア、子どもが絵付けできる商品も開発中
このように、廣部硬器の技術は建築物の外観を飾る“顔”として全国に広がっており、文化的景観の保存や演出にも貢献しています。
番組で注目したい見どころと放送後の追加情報予定
今回の『探検ファクトリー』では、中川家とすっちーが実際に製造現場を訪問し、製品が生まれる瞬間に立ち会います。放送では、以下のような見どころが期待されます。
・純金焼付けの瞬間:黒い液体が金色に変化する焼成工程
・職人の研磨作業:わずかな凹凸を削る、熟練の手の動き
・焼き上がった紋章の仕上がりと重量感ある美しさ
・廣部硬器の社長や職人が語るものづくりへの思い
・施設に設置された実物の紋章の映像紹介
番組放送後には、さらに細かな内容や工場内の描写、実際に紹介された製品、職人たちのインタビューの要点などを追記予定です。町の風景の中に隠れていた技術の結晶に気づくことができる放送になりそうです。
次回の更新では、放送で明かされ“金色の秘密”と“工場の現場感”を詳しく紹介していきます。お楽しみに。
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