NHK【首都圏情報ネタドリ！】東京で生きる“おひとりさま”急増中！終活・安否確認・自由な暮らしの最前線2025年7月11日放送

東京ひとり 〜単身世帯増加 これからの生き方とは？〜

2025年7月11日に放送されたNHK総合「首都圏情報ネタドリ！」では、増加し続ける“単身世帯”に焦点を当て、東京でひとり暮らしをする人たちの「今」と「これからの生き方」について紹介されました。ドラマ『ひとりでしにたい』のテーマとも重なり、現役世代がどのように“ひとり”と向き合っているのかが見えてきます。

東京の単身世帯、すでに半数以上

東京都では、ひとり暮らしをしている人が全体の半数以上を占めるようになっています。これはつまり、家族と一緒ではなく、自分ひとりで生活している人がとても多いということです。そして、その単身世帯のうちの約7割が現役世代であるという事実も明らかになりました。高齢者だけではなく、20代から50代くらいまでの、まだ働いている人たちが中心なのです。

「ひとり」を選ぶ理由は多様に

なぜひとり暮らしを選ぶ人がこんなに増えているのでしょうか。その背景には、結婚をしないと決めた人、離婚して一人に戻った人、誰かと一緒に暮らすよりも、自分のペースを大切にしたいという考えなど、さまざまな理由があります。中には、自分だけの時間や空間を持ちたいという前向きな気持ちから、あえてひとり暮らしを選んだ人もいます。

今の時代、誰かと一緒にいることだけが正解ではなく、自分らしく生きる方法の一つとして「ひとり」を選ぶ人が増えているのです。こうした傾向は東京という大都市ならではの特徴でもあり、ライフスタイルの多様化が進んでいることをよく表しています。

“ひとり”を選ぶ理由と安心を得る工夫

番組では、都内でひとり暮らしをしている羽中田真弓さんの生活が紹介されました。彼女はアルバイトで生活費をまかないながら、自分のリズムを大切にした毎日を送っています。朝の時間の使い方や、夜の過ごし方もすべて自分で決められる暮らしに、今は満足しているといいます。ですがその一方で、もしものときに誰にも気づかれないまま亡くなってしまう「孤独死」の不安も抱えていました。

その対策として羽中田さんが取り入れているのが、安否確認サービスです。これはこれまで主に高齢者向けとされていたサービスですが、現在では現役世代にも対応しており、無料で利用できる仕組みです。毎日の行動に変化があった場合に通知が届くようになっていて、周囲に異変を知らせることができます。

“気楽なひとり暮らし”という選択

番組にはもう一人、“あおいさん”という女性も登場しました。彼女は現在、夫と離れて別々に暮らすという新しいスタイルを実践中です。気をつかわず、自分の好きなように部屋を使い、食事や時間を楽しめる暮らしに満足している様子が紹介されていました。

このように、「ひとり＝さびしい」というイメージは少しずつ変わってきています。自分らしさを大事にする生き方のひとつとして、ひとり暮らしを前向きに選ぶ人が増えているのです。それと同時に、不安を減らすための工夫やサービスを活用することで、より安心してひとりの時間を楽しめるようになってきています。

終活はいつから？現役世代が考えるタイミング

番組では、近ごろ現役世代のあいだでも終活に目を向ける人が増えているという話題が取り上げられました。終活という言葉を聞くと、一般的には高齢者が行うイメージがありますが、実は今、40代を中心に少し早めの準備を始める動きが広がっています。専門家によると、終活は40歳くらいから始めるのがちょうどよいとされています。

住まい選びが人生後半のカギに

終活でとくに重要なのが、住まいをどうするかということです。誰と暮らすのか、どこで最期を迎えたいのかを考えておくことは、今後の生活に大きな影響を与えます。体が動くうちに引っ越しを考える人もいれば、サービス付き高齢者向け住宅などの情報を調べておく人もいます。

また、身の回りのものを整理したり、緊急連絡先や意思表示を書面にまとめておくことも、終活の一部です。これをしておくことで、家族やまわりの人が困らずにすむだけでなく、自分自身も安心して今の暮らしに集中できるようになります。

終活は「最後の準備」ではなく、「これからの時間をどう過ごすか」を考えるための行動です。だからこそ、まだ元気なうちに始めておくことが、自分らしい人生を送るための第一歩になるのです。

ドラマ『ひとりでしにたい』とのリンク

今回の放送では、番組と同じテーマを描いたドラマ『ひとりでしにたい』も取り上げられました。主人公が伯母の孤独死をきっかけに、「よりよく生きるとは何か？」を探していくストーリーは、多くの人にとって身近でリアルな問いを投げかけます。

ひとりをどう生きるか、どんなふうに最期を迎えたいか。ドラマと現実の両方から、「東京ひとり」という生き方に向き合う内容となっていました。

放送内容まとめ

番組を通して、“ひとり”を不安や孤独のイメージだけで語らず、自分らしく暮らすための新しい生き方としてとらえる視点が示されていました。今後ますます増える単身世帯にとって、参考になる考え方やサービスが紹介された放送回でした。