はじめに
寒い冬の夜にぴったりの、体を芯から温めてくれる「豆腐のボリューム冬おかず」が今回のテーマ。胃腸にやさしく、栄養価も高い豆腐をメインに、家庭で作れる簡単ながら本格的な味わいのレシピが紹介されます。この日の講師は、シンプルかつ洗練された料理で知られるウー・ウェンさん。ウーさんならではの視点でアレンジされた「マーボー豆腐」をはじめ、すぐに試したくなる3品が登場します。
麻婆豆腐の魅力はなんでしょう? 麻婆豆腐の魅力は、辛さとしびれが一緒に味わえること! 辛さは豆板醬、一味唐辛子、ラー油で作り、しびれは花椒を細かくした花椒粉から。 そして、辛さとしびれに加えてにんにく、豆鼓などがさらにプラスされるため、独特の香りが生まれ食欲を刺激します。2018/10/17
ウーさん流「マーボー豆腐」の魅力と特徴
ウーさんの「マーボー豆腐」は、一般的なレシピとは一味違います。通常は豚ひき肉を使用するところを、牛もも肉を刻んで使用。これにより、牛肉特有の旨味が加わり、より深みのある味わいに仕上がります。また、豆腐にしっかりと味を染み込ませるため、「マーボー豆腐は煮物」という考え方を採用。じっくりと煮込むことで、豆腐と調味料が一体となり、濃厚で奥行きのある味が楽しめます。
韓国産の粉とうがらしを使う点もポイントです。日本の一味唐辛子よりも辛みが穏やかで、料理全体にマイルドな辛さをもたらします。さらに、豆鼓(トーチ)を加えることで、香り高く、独特の風味がプラスされます。これらの要素が組み合わさることで、家庭で作れるとは思えないほどの完成度を実現します。
材料と調理時間
材料(2人分)
- 木綿豆腐:1丁(300g)
- 牛もも肉(薄切り):50g
- 粉とうがらし(粗びき、韓国産):大さじ1
- 豆鼓(粗く刻む):20g
- 片栗粉:小さじ1
- 水:大さじ1
- 細ねぎ(小口切り):3~4本分
- 花椒粉(ホワジャオフェン):小さじ1/3
- ごま油(白):大さじ1
- 酒:大さじ1
- しょうゆ:大さじ1
- 水:カップ1/2
調理時間は約20分。豆腐の水切り時間を含むと全体で30~40分ほどで完成します。
作り方の詳細解説
1. 豆腐の水切り
豆腐を一口大に切り、ボウルにざるを重ねて豆腐を並べます。そのまま20~30分置いて水を切ります。この工程を丁寧に行うことで、豆腐の水分が抜け、調味料がしっかりと染み込みやすくなります。
2. 牛肉の準備
牛もも肉は粗く刻みます。ミンチのように細かくしすぎると、歯ごたえがなくなるため、適度に粒が残る程度にするのがポイントです。
3. 牛肉の炒め
フライパンにごま油を中火で熱し、牛肉を炒めます。全体が均一に火が通るよう、ヘラや箸を使ってほぐしながら炒めます。色が変わったら酒を加え、アルコールを飛ばすことで風味が増します。
4. 調味料の投入
粉とうがらしを加えて軽く炒め、辛味と香りを引き出します。その後、豆鼓を加えてさらに炒め、香りが立ったところでしょうゆを投入。この順番を守ることで、それぞれの調味料の特性が活かされ、全体の味がバランス良くまとまります。
5. 豆腐を加えて煮込む
水切りした豆腐をフライパンに加え、崩さないように優しく混ぜます。豆腐が調味料を吸収しやすくなるよう、全体に絡ませます。続いて水カップ1/2をフライパンの縁からそっと注ぎ、煮立ったら弱火にしてふたをします。この状態で10分間じっくりと煮込みます。
6. とろみをつける
片栗粉と水を混ぜた【A】を回し入れ、とろみをつけます。この工程で、料理全体が一体感のある仕上がりになります。最後に細ねぎを加えて火を止めます。
7. 仕上げ
器に盛り付け、花椒粉を振りかけて完成です。花椒粉のピリッとした刺激がアクセントとなり、全体を引き締めます。
厚揚げと豚肉のしょうゆ炒めのレシピ
2025年1月6日放送のNHK【きょうの料理】で、ウー・ウェンさんが紹介した「厚揚げと豚肉のしょうゆ炒め」のレシピです。水気が出にくい厚揚げを使って時短調理が叶います。さらに甘みの強い旬のねぎをたっぷり使うのがポイントです。
材料(2人分)
- 厚揚げ:1枚(150g)
- 豚こま切れ肉:100g
- ねぎ:1本(100g)
A(豚肉下味用)
- 酒:大さじ1/2
- かたくり粉:小さじ1/2
- 粗塩:1つまみ
- こしょう:少々
B(調味料)
- しょうゆ:大さじ1+1/2
- 酢:大さじ1/2
- ごま油(白):大さじ1
下ごしらえ
豚こま切れ肉はAの酒(大さじ1/2)、かたくり粉(小さじ1/2)、粗塩(1つまみ)、こしょう(少々)をまぶして下味をつける。 厚揚げは5mm厚さに切る。 ねぎは斜め薄切りにする。
豚肉の炒め
フライパンにごま油を中火で熱し、下味をつけた豚肉を入れて油をなじませるように炒める。 豚肉の色が変わり、火が通るまで炒める。
厚揚げと調味料の投入
火が通った豚肉に厚揚げを加え、Bのしょうゆ(大さじ1+1/2)、酢(大さじ1/2)を加えて炒め合わせる。 厚揚げが調味料を吸って、全体が均一に色づくまで炒める。
ねぎの仕上げ
ねぎを加え、さっと炒め合わせる。 ねぎの香りが立ち、火が通り過ぎない程度で火を止める。
盛り付け
お皿に盛り付けて完成。
※厚揚げの水分が少ないため、短時間でしっかりと味が染み込みます。 ※甘みのある旬のねぎを使うことで、さらにおいしさが増します。
豆腐のトロトロ炒めのレシピ
2025年1月6日放送のNHK【きょうの料理】で、ウー・ウェンさんが紹介した「豆腐のトロトロ炒め」のレシピです。シンプルな見た目からは想像できないほど、豆腐のうまみが凝縮された一品です。しょうがとねぎの効果で体がポカポカに温まります。
材料(2人分)
- 絹ごし豆腐:1丁(300g)
- しょうが(みじん切り):1かけ分
- ねぎ(みじん切り):10cm分
- 粗塩:小さじ1/2
A(とろみ用)
- かたくり粉:大さじ1/2
- 水:大さじ2
- こしょう(白):小さじ1/3
- パクチーの茎(みじん切り/あれば):適量
- ごま油(白):大さじ1/2
- ごま油:小さじ1
下ごしらえ
豆腐は軽く水切りしておく。 Aのかたくり粉(大さじ1/2)・水(大さじ2)・こしょう(白 小さじ1/3)を混ぜ合わせる。
しょうがとねぎの香り出し
フライパンにごま油(白 大さじ1/2)、ごま油(小さじ1)、しょうが、ねぎを入れ、弱火で香りが立つまで炒める。
豆腐の投入
豆腐を加え、木べらで軽く崩しながら炒める。
蒸し煮
水カップ1/2を加え、ふたをして強めの中火で5〜6分間煮る。
水分の蒸発
ふたを取り、豆腐と水分が分離してきたら、火を強めて水分を飛ばす。
仕上げ
粗塩を加え、混ぜる。 Aのとろみ用材料を回し入れ、とろみをつける。 器に盛り付け、パクチーの茎を散らして完成。
ウー・ウェンさんの魅力
ウーさんは中国料理の知識と日本の家庭料理への深い理解を融合させた、独自のレシピで多くのファンを魅了しています。素材の良さを最大限に活かす調理法や、無駄のないシンプルな味付けが特徴です。また、初心者でも取り組みやすい手順や家庭で手に入りやすい材料を使うことから、幅広い世代に支持されています。
ウー・ウェンさんの最新刊『豆乳 からだを整える基本の食材』
(画像元:主婦と生活社)
豆乳を活用した日常のレシピ
ウー・ウェンさんの最新刊『豆乳 からだを整える基本の食材』では、豆乳を日常的に取り入れるためのさまざまなレシピが紹介されています。豆乳は、スープや煮込み料理だけでなく、和洋中の幅広いジャンルの料理に活用可能で、初心者でも取り入れやすい調理法が丁寧に解説されています。忙しい日常でも短時間で作れるレシピが多く、家族みんなで楽しめるアイディアが詰まっています。
栄養価と健康効果を最大限に引き出す調理法
豆乳はタンパク質やイソフラボンを豊富に含む健康的な食材ですが、本書ではその魅力を最大限に引き出す調理法が提案されています。例えば、豆乳をスープのベースとして使用することで、まろやかな味わいとともに栄養をしっかり摂取できます。また、火を通すタイミングや温度管理のコツも解説されており、豆乳を分離させず美味しく調理するための知識が身につきます。
シンプルで作りやすいレシピ
本書の特徴のひとつが、シンプルでわかりやすいレシピ構成です。材料は手に入りやすいものが中心で、調理工程も少なく、誰でも簡単に挑戦できる内容となっています。例えば、朝食にぴったりの豆乳を使ったスムージーや、夕食にさっと作れるクリーム煮のレシピなど、忙しい日常でも無理なく取り入れられる工夫がされています。
豆乳の選び方と保存方法
豆乳を最大限活用するためには、その選び方と保存方法が重要です。本書では、市販されている豆乳の種類や、それぞれの特性について詳しく説明されています。また、保存に関する基本的なポイントや、余った豆乳を使い切るためのアイディアも紹介されており、食品ロスを防ぐ実践的な内容が満載です。
デザートや飲み物への応用
豆乳の活用は料理だけにとどまりません。本書では、豆乳を使ったデザートや飲み物のレシピも充実しています。例えば、豆乳プリンや豆乳ラテといったスイーツや飲み物が紹介されており、手軽に作れるのに驚くほど美味しい仕上がりになります。特に、甘さ控えめのレシピが多く、健康を意識しながら楽しむことができます。
健康志向の方におすすめの一冊
本書は、健康維持や美容効果を求める方、あるいは食生活を見直したいと考えている方にとって、非常に参考になる一冊です。豆乳を中心にしたレシピが多彩に展開されており、栄養バランスを整えながら、日々の食事を充実させることができます。また、ウー・ウェンさんの丁寧な解説により、初心者から経験者まで幅広い読者が満足できる内容となっています。
豆乳の可能性を広げる料理書
本書を通じて、豆乳の可能性をさらに広げることができます。家庭料理の新しい選択肢として、また健康的な食生活の一環として、豆乳を取り入れるヒントが満載です。豆乳の新たな魅力を発見し、日常の食卓に彩りを加えるきっかけとなるでしょう。
まとめ
今回の「きょうの料理」では、寒い冬にぴったりな「豆腐のボリューム冬おかず」が紹介されました。特に「ウーさん流マーボー豆腐」は、煮込みという新しい調理法を取り入れることで、家庭でも簡単に本格的な味わいを楽しむことができます。他の2品も、栄養バランスが良く、忙しい平日の献立に最適です。ぜひご家庭でお試しください。
「放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。」
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