坂東龍汰プレミアムトーク|舞台・趣味・ルーツまで深掘り
2025年5月2日放送のNHK総合「あさイチ」では、プレミアムトークのゲストに俳優・坂東龍汰さんを迎え、彼の演技力・多彩な趣味・ルーツをたっぷり掘り下げる特集が放送されました。さらに、ウィーン少年合唱団の特集や「バラのある暮らし」なども紹介され、文化・暮らし・音楽が詰まった盛りだくさんの100分となりました。
プレミアムトーク:坂東龍汰の素顔とルーツに迫る
番組では、坂東龍汰さんのこれまでの歩みや人柄をじっくりと紹介していました。坂東さんは北海道出身で、幼少期から自然とともにある暮らしを送り、畑仕事などにも積極的に関わっていたとのことです。家族で土に触れる生活をしていたことで、自然やものづくりに対する興味も育まれていったようです。中学生の頃には、馬の彫刻やパソコン台を自分で作るなど、手先の器用さと創造力を感じさせるエピソードが紹介されました。
・幼少期から自然の中で育ち、実際の農作業も体験
・中学時代には木材や彫刻などにも取り組み、作品を仕上げる根気強さを見せていた
父親は、若い頃にアメリカで映画監督を志していた経歴があり、映画学校に通っていたものの夢はかなわず、最終的に歯科技工士としての道を選んだそうです。その後、日本に戻って歯科技工士の仕事に就き、母親と出会い、坂東さんが誕生。家族は北海道に移住し、そこで坂東さんは大自然の中で育ちました。このような家庭環境の中で、表現や創作に対する感性が自然と育まれていったことが、本人の現在の演技にも影響を与えていると伝えられました。
高校に進学してからも、坂東さんは自分の世界を広げていきました。学校にはなかった社交ダンス部を自ら立ち上げ、リーダーとして活動を盛り上げました。また、クレイアニメにも本格的に取り組み、1年かけて1人でアニメーション作品を完成させるなど、集中力と芸術への情熱が伝わってきます。
・高校では社交ダンス部を設立し、仲間を集めて活動
・クレイアニメを自作し、撮影・編集・人形制作をすべて1人で行った
演劇との出会いは、姉が通っていた演劇塾の打ち上げの場でした。坂東さんはその場で出会った演出家に「君はいつか主演をやる」と声をかけられ、その言葉と握手がきっかけで、演技の道を志すようになります。その後、高校を卒業すると、俳優になる夢をあきらめず、兵庫県の六甲山にある旅館で住み込みのアルバイトを2年間経験しました。
・演劇のきっかけは、偶然の出会いと、信じてくれた言葉
・旅館での2年間は、生活力と精神力を鍛える貴重な経験に
その後、現在の芸能事務所のオーディションに合格し、本格的に俳優としての道を歩み始めます。現在では、テレビドラマ、映画、舞台と幅広いジャンルで活躍する若手演技派俳優として注目を集めています。このように、坂東龍汰さんのルーツには、ものづくり・自然・家族の影響・そして創作を楽しむ姿勢があり、演技の芯の強さにもつながっていると感じさせる内容でした。
転機となった作品と共演者たちの証言
プレミアムトークでは、坂東龍汰さんの演技に対する姿勢や成長を、過去の共演者や現在の舞台関係者の証言を通じて丁寧に描いていました。中でも注目されたのは、尾野真千子さんと古田新太さんの発言です。
まず尾野真千子さんは、坂東さんと7年前にCMで共演していたことがあるとのことですが、当時のことはご本人の記憶には残っていなかった様子です。しかし坂東さんはその経験をはっきりと覚えており、今回の再会を機に、自身の演技への意識の高さや、一つ一つの経験を大切にしている姿勢が伝わってきました。尾野さんは、坂東さんの演技について「役になりきっていることが素晴らしかった」と率直に評価しており、真摯に取り組む姿勢が多くの人に届いていることがわかります。
また、坂東さんが今まさに奮闘している舞台の演出を務めるケラリーノ・サンドロヴィッチさんは、坂東さんの第一印象について「現代っ子っぽくない感じを受けた」と語りました。ところが、実際に一緒に舞台を作っていく中で、「やってみたらやっぱり現代っ子だった」と印象が変わったことをユーモラスに述べていました。この発言には、坂東さんが時に落ち着いた雰囲気を見せながらも、柔軟に吸収し、自分らしさを保ちながら成長していく現代的な若者像が映し出されています。
さらに紹介されたのが、舞台の稽古に臨む坂東さんの姿勢です。本番の2週間前の時点で、開演の1時間半前に現場入りして台本を読み込む様子が明かされ、作品への向き合い方に対する誠実さがうかがえました。このような積み重ねが、彼の演技の深みにつながっていると感じさせます。
一方、俳優の古田新太さんは、坂東さんについて「楽しそうにやっているけど、苦しんでいるのは苦しんでいる」と冷静に語っていました。外からは明るく見えても、内面では常に課題と向き合い、自分と戦っている姿があるということでしょう。演じることの楽しさと、それに伴う苦しさの両面を持ち合わせている点が、坂東さんの演技の奥行きに繋がっているのだと思われます。
また、番組では「愛されキャラ」「甘えん坊」といった、坂東さんのパーソナルな一面も紹介されました。現場では周囲との関係も良好で、自然と輪の中心になるような雰囲気を持っているといいます。一見おとなしい印象でありながら、人との距離を柔らかく縮めていく人柄が、舞台やドラマの現場でも信頼を集める理由のひとつになっているのでしょう。
このコーナーでは、坂東さんの演技への努力と情熱だけでなく、人としての魅力や成長過程が多角的に紹介されており、視聴者にとって彼の今後の活動がますます楽しみになる内容でした。
クレイアニメ制作とプライベートの一面
番組では、俳優としての坂東龍汰さんだけでなく、高校時代から続けている創作活動「クレイアニメ制作」にもスポットが当てられました。クレイアニメとは、粘土で作った人形を少しずつ動かして1コマずつ撮影し、動いているように見せるアニメーション技法です。坂東さんはこの手法を独学で学び、すべての作業を一人でこなしながら、約1年かけて1本の作品を完成させたと紹介されました。
この作品では、人形作りから背景制作、撮影、編集まで全工程を自分の力で行い、ひたむきに表現と向き合う姿勢が映し出されました。細かい調整が必要なこの手法は、短気な人には向かないとも言われるほど根気が求められますが、坂東さんは地道にコツコツと制作に取り組み、自分の世界観を形にする努力を惜しまない性格であることが伝わってきました。
このほかにも、坂東さんはスノーボードや社交ダンスなど、体を使った表現にも積極的に取り組んでいます。スノーボードでは躍動感、社交ダンスではリズム感と人との呼吸が求められ、どちらも俳優としての表現力に直接結びつくような活動です。こうした趣味は単なる娯楽ではなく、役に立つ経験として演技にも活かされていることがうかがえます。
・クレイアニメはすべて手作業で、制作に1年
・粘土細工・撮影・編集まで完全に一人で完結
・スノボやダンスなど、身体的・表現的活動にも意欲的
また、番組ではこれらの活動を楽しむ坂東さんの自然体な映像も流れ、創作を楽しむ心、挑戦を恐れない姿勢、そして自分らしく生きる姿が印象づけられました。演技だけでなく、多様な表現手段に向き合う坂東さんの姿は、若手俳優としての可能性をさらに広げているように感じられました。
こうした紹介により、視聴者には坂東さんが単なる俳優という枠を超えた「つくり手」としての一面も持つ多才な人物であることが伝わる構成となっていました。今後どのような形でその表現が広がっていくのか、注目が高まります。
特選エンタ:ウィーン少年合唱団の魅力
音楽コーナー「特選エンタ」では、世界的に有名なウィーン少年合唱団が登場しました。この合唱団は1498年に創設され、500年以上の歴史を誇ります。今回の放送では、日本初来日からちょうど70年という節目の年にあたることが紹介され、歴史の重みと現在の活躍が強調されました。長年にわたり、クラシック音楽の名曲を歌い継いできたこの合唱団は、「天使の歌声」と称されるほどの透明感のあるハーモニーで知られています。
この日の放送では、あさイチ特別編成のスペシャルメドレーとして、以下の楽曲が披露されました。
・「ほたるこい」
・「アンネン・ポルカ」
・「ヘンゼルとグレーテル」
・「ラデツキー行進曲」
この選曲は、日本の童謡からオーストリアの伝統的なポルカ、クラシック音楽の名作まで幅広くカバーしており、番組の視聴者層にも楽しめる構成となっていました。それぞれの曲で、少年たちの丁寧で感情豊かな歌声と表情豊かなパフォーマンスが印象的で、画面越しにもその魅力がしっかりと伝わる内容でした。
さらに、今回の来日公演に参加している団員の中には、日本人学生が2人所属していることも紹介され、視聴者にとってより親しみを感じる場面となりました。海外で活躍する同世代の姿は、子どもたちにも希望を与える存在になり得ます。
坂東龍汰さんもこのパフォーマンスを観て「みんな表情がすてき」と感想を語っていました。これは単に歌がうまいだけでなく、歌うことを楽しんでいる純粋な気持ちや、ステージに立つ喜びがしっかりと伝わってきたからこその言葉です。坂東さん自身も表現者として活動しているだけに、音楽や表情から伝わる“心の表現”に共感するものがあったのだと感じさせる場面でした。
このウィーン少年合唱団の特集は、長い歴史と現在の活動をバランスよく紹介するとともに、“音楽を通じて世界とつながる”ことの大切さを伝える内容となっており、朝の時間にふさわしい穏やかで豊かな時間を視聴者に届けていました。今後の日本公演も注目される中、今回の出演は新たなファンを生むきっかけにもなったことでしょう。
みんな!グリーンだよ:バラのある暮らし
暮らしを彩る植物の魅力を伝える「みんな!グリーンだよ」では、5月に見頃を迎えるバラの育て方とアレンジの楽しみ方が紹介されました。5月はバラが最も美しく咲く季節。番組では、初心者にもわかりやすいように、育てる際のポイントを丁寧に解説していました。
まず育てる環境については、日当たりと風通しの良い場所を選ぶことが大切と紹介されました。バラは湿気や風通しの悪さに弱いため、風が抜ける明るい場所が理想です。水やりについては、「土が乾いてからたっぷり与える」というのが基本。常に湿らせておくのではなく、メリハリのある管理が健康な株を育てる秘訣です。
さらに、咲いた花の扱いについても詳しい説明がありました。花が咲いた後はそのままにせず、ガクが下がってきて花が開ききる前に切ることで、株の負担を減らし、次の花を咲かせやすくなります。切る位置の目安としては、その年に伸びた枝のちょうど半分くらいの長さを目安に剪定するのが効果的とのことです。
・日当たりと風通しの良い場所に置く
・水は土が乾いたらたっぷり与える
・花はガクが下がったタイミングで早めに切る
・剪定は今年伸びた枝の半分程度を目安に
・切った花は涼しい場所に飾り、水は毎日替える
また、切ったバラの活用法としてフラワーアレンジメントにも挑戦。番組では博多華丸・大吉さんが実際にチャレンジし、花の組み合わせやバランスの取り方に工夫を凝らしていました。ここでのコツとしては、バラだけでまとめず、異なる色や形の花材を組み合わせることで、メリハリが生まれて印象的な作品に仕上がるとのことです。
・バラの色に合わせて、あえて対照的な色を加える
・葉物を効果的に配置し、動きを出す
・茎の長さを調整して高低差をつける
さらに、切り花は涼しい場所に置き、毎日水を替えることが長持ちのポイントとされていました。水が汚れるとバクテリアが繁殖しやすくなるため、清潔な状態を保つことが花の寿命に直結します。
このコーナーを通じて、バラを育てる楽しさや、暮らしに花を取り入れる豊かさが伝えられており、視聴者が日々の中でちょっとした癒しを得られるようなヒントが詰まっていました。バラの美しさを保ちながら、自分だけの花のある暮らしを始めるきっかけとなるような、実用的かつ心温まる内容でした。
おわりに
今回のあさイチは、坂東龍汰さんという俳優の原点から現在までを丁寧に掘り下げた特集でした。演技力・多彩な表現・愛される人柄、すべてが伝わる構成で、ファンならずとも彼の魅力を再発見できる放送内容でした。
加えて、ウィーン少年合唱団の天使の歌声と、バラの美しさを楽しむ暮らしのヒントも詰まっており、知的で心温まる朝のひとときとなりました。
放送の内容と異なる場合があります。
コメント