神話と俳句が出会う感動の高千穂編|2025年7月11日放送
2025年7月11日(金)に放送される「夏井いつきのよみ旅!in宮崎 後編」では、俳人・夏井いつきさんとROLANDさんが、自然と神話に包まれた宮崎県・高千穂を旅します。前編に続き、地元の人々とのふれあいを通じて、それぞれの人生に寄り添う俳句が生まれる旅の様子が紹介されます。高千穂は、神話の舞台としても有名で、豊かな自然や伝統文化が今も大切に守られている地域です。この番組では、そのような土地に暮らす人々の思いに光を当て、言葉に託された心の風景を俳句で表現していきます。
放送内容は事前情報に基づいて構成しています。
神話が息づく地・高千穂で感じる自然と祈り
高千穂町は、古代から「天孫降臨」の神話が伝わる地で、日本の神々が関わったとされる出来事が語り継がれてきました。今回の旅で訪れる高千穂峡は、切り立った断崖と清らかな水がつくる壮大な自然美にあふれ、歩くだけで心が洗われるような場所です。さらに、天岩戸神社では、太陽の女神・天照大神が隠れたとされる岩戸が祀られており、信仰の場としても静かな重みがあります。
番組では、このような神聖な空気に包まれた場所を背景に、自然と神々の存在を意識しながら生まれた一句が紹介される予定です。風や光、水音、鳥の声といった、目に見えない存在への感覚が、どのように俳句に表現されるのかに注目です。
神楽面を継ぐ親子職人と、面に宿る言葉
神楽は、神々に捧げる舞として、古くから高千穂の人々に受け継がれてきた伝統です。番組には、その神楽で使われる面(おもて)を作り続けてきた職人親子が登場します。面はただの仮面ではなく、神と人をつなぐ神聖な道具。1つひとつの制作には、素材の選び方から色の塗り方まで、細やかな手仕事が求められます。
親から子へと受け継がれた技と心。それを支える日常の風景や思い出が、俳句という形で語られる予定です。面を彫る音、乾く絵の具の匂い、手を添える温かさが、五・七・五にどう詠まれるのかが楽しみです。
若い野球監督が込めた、夢と責任の一句
町の高校野球部を率いる若き監督も登場予定です。生徒と向き合いながら、甲子園を目指す日々は、ただの勝ち負けを超えて、多くの悩みや喜びを内包しています。プレッシャー、挑戦、仲間との信頼——そんな日々の中で生まれた思いが、ひとつの俳句となって紹介されるのです。
「勝ちたい」だけでなく「育てたい」「繋ぎたい」という願いが、どのように五・七・五に込められているか、青春と努力のかけらが感じられるシーンとなりそうです。
冷や汁の味に込められた、家族の歴史と記憶
高千穂の郷土料理といえば「冷や汁」。暑い夏に食欲をそそるこの料理は、昔から家庭で作られてきました。今回登場するのは、祖母の代から三代にわたって受け継がれている家庭の冷や汁。作り方は同じでも、作る人や食べる人が変わるたびに、味の記憶が変わっていく——そんな日常の中にある、家族のあたたかなつながりが俳句に表される場面が描かれます。
冷や汁を囲んだ食卓、笑い声、手を動かす時間。食という暮らしの中心にある風景が、言葉になって残されることの意味が伝わってきます。
高千穂牛と人との命のつながり
地域のブランド牛として知られる高千穂牛。生産者たちは、牛の命と真剣に向き合いながら、品質と地域の誇りを守り続けています。番組では、高千穂牛の繁殖と地域おこしに取り組む人々の姿に焦点が当てられます。
牛を育てる厳しさと温かさ、そして「うまく育つように」と願う気持ち。それらが詠まれた一句には、動物と人の共存、食を支える日々の重みが感じられます。
若年性アルツハイマーの夫とともに過ごす優しい時間
最後に紹介されるのは、若年性アルツハイマーを患う夫と暮らす女性のエピソードです。少しずつ記憶が薄れていく中でも、日々の中には笑顔や感謝があり、「忘れる」こともまた人生の一部であることを教えてくれます。
日々の何気ない風景、名前を呼び合う声、ふとした瞬間のふれあい——そうした一つひとつが、俳句になることで永遠に残るような温かさを持ちます。
番組名 | 夏井いつきのよみ旅!in宮崎 後編 |
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放送日 | 2025年7月11日(金) |
放送時間 | 21:30~22:00(30分) |
放送局 | NHK Eテレ(教育テレビ) |
出演者 | 夏井いつき、ROLAND |
舞台 | 宮崎県・高千穂町 |
内容 | 自然・信仰・地域文化を背景に、人々の俳句から人生の物語を読み解く旅 |
この記事は放送前の情報に基づいて書かれています。俳句とともに旅する時間を、心で味わってみてください。
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