北海道苫小牧市のホッキ貝とは?
北海道苫小牧市は、ホッキ貝(正式名称:ウバガイ)の漁獲量で23年連続日本一を誇るホッキ貝の名産地です。2022年の漁獲量は約773トンで、全国シェアの約15%を占めています。ホッキ貝の特徴は、甘みの強さとシャキシャキとした歯ごたえにあります。この美味しさを守り続けるため、苫小牧市では漁業者が徹底した資源管理と鮮度保持を行っています。
1月12日放送の「うまいッ!」では、苫小牧市のホッキ貝漁の現場に密着し、その魅力が余すことなく紹介される予定です。
中でも全国一の水揚げを誇り、「苫小牧市の貝」にも制定されている「ホッキ貝」は年間の漁獲量が約800トンと、市町村別の漁獲量では23年連続日本一(2000年~2022年)を誇り、当市の基幹漁業となっています。
苫小牧市のホッキ貝が特別な理由
苫小牧市のホッキ貝が全国的に高く評価されるのには、いくつかの理由があります。
豊かな漁場環境
苫小牧沖の海域は、冷たく澄んだ海水と豊富な栄養分がホッキ貝の成長に適した環境です。このため、肉厚で甘みの強いホッキ貝が育ちます。特に冷水環境で育つことで、身が引き締まり独特のシャキシャキ感が生まれます。
徹底した資源管理
苫小牧漁業協同組合(漁協)は、ホッキ貝の資源を守るために、独自の厳格なルールを設けています。
- 漁獲サイズの自主規制: 道の規定では殻長7.5cm以上とされていますが、苫小牧漁協はさらに厳しく9cm以上の成貝のみを漁獲。
- 漁期の制限: 産卵期である5月から6月は禁漁期間とし、漁期を**夏季(7~11月)と冬季(12~4月)**の2回に限定しています。
- 移植放流と間引き: 休漁期間中には、漁場の資源回復のため、成長したホッキ貝を別の漁場に移植するほか、老齢貝の間引きを行っています。
これにより、ホッキ貝の資源を保護しつつ、高品質なホッキ貝の安定供給を可能にしています。
鮮度保持への徹底したこだわり
ホッキ貝は鮮度が命と言われるほど、味と食感を左右する重要な要素です。苫小牧市の漁業者は以下のような方法で鮮度保持を徹底しています。
- 丁寧な漁法の採用: 「噴流式けた網漁法」という漁具を使用し、ホッキ貝に傷がつかないよう慎重に漁獲しています。
- 水揚げ後の迅速な処理: 水揚げ後はすぐに風が当たらない保管場所に移動させ、乾燥や凍結を防止しています。
- 砂出しの徹底: 数日かけて砂抜きを行い、ホッキ貝本来の甘みと食感を損なわないよう細心の注意が払われています。
このように徹底した管理のもと、甘みとシャキシャキ食感を最大限に引き出したホッキ貝が出荷されています。
実は簡単!絶品ホッキフライの作り方
ホッキフライは、ホッキ貝の甘みとサクサクの衣の食感が楽しめる絶品料理です。今回は、ホッキ貝の下処理から揚げ方まで、具体的に詳しく解説します。
ホッキ貝の殻むきの手順
- 隙間に刃を差し込む
ホッキ貝の隙間に包丁や貝むき用のヘラを差し込み、上部の貝柱を切り離します。 - 貝ひもをはがす
上部が開いたら、貝ひも(周囲の細い部分)を貝の形に沿って丁寧にそぎ取ります。 - 下の貝柱を外す
貝ひもを取り除いた後、反対側の下の貝柱も刃を入れて切り離します。 - 身を取り出す
完全に貝柱が外れると、ホッキ貝の身をきれいに取り出せます。
下処理のポイント
- 取り出したホッキ貝の身は、黒い部分(ウロ)を包丁で取り除きます。
- 軽く水洗いして、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ります。
衣付けの手順
- ホッキ貝の身を開く
身を半分に開いて、厚みを均一にして火の通りを均等にします。 - 衣の準備
小麦粉→溶き卵→パン粉の順でしっかりと衣を付けます。 - パン粉のポイント
パン粉は細かめのものを使用すると、サクサクと軽い仕上がりになります。
ホッキ貝の揚げ方
- 油の温度調整
油の温度は180℃程度に設定。高温でサッと揚げるのがポイントです。 - 揚げ時間の目安
ホッキ貝は火を通しすぎると固くなってしまうため、片面5~6秒ずつが目安です。 - 揚げすぎ注意
短時間で火を入れることで、ホッキ貝の甘みが引き出され、柔らかく仕上がります。
盛り付けのポイント
- 揚がったホッキフライは油をしっかり切り、熱いうちに盛り付けます。
- 千切りキャベツやレモンを添えると、彩りと味のバランスが良くなります。
- タルタルソースやウスターソースも相性抜群です。
ホッキフライは、シンプルながらもホッキ貝の甘みを存分に味わえる贅沢な一品です。下処理と揚げ時間のコツを押さえれば、ご家庭でも絶品の味に仕上がります。ぜひ試してみてください。
苫小牧市のすし店で大人気!ホッキ貝のフルコースの魅力
苫小牧市内にある寿司店が考案した「ホッキ貝のフルコース」が、地元客を中心に大人気となっています。ホッキ貝の旨味を最大限に引き出したメニューの数々が味わえる特別なコースです。
ホッキ貝のフルコースの特徴
このフルコースは、苫小牧市の特産品であるホッキ貝をふんだんに使用し、ホッキ貝の美味しさを余すことなく楽しめる内容になっています。寿司店のこだわりが詰まった一品一品が提供され、素材の良さを最大限に引き出しています。
コース内容の一例
- ホッキ貝の笹寿司:ホッキ貝の甘みとコクを引き出すため、薄切りにしたホッキ貝を笹の葉で包み、ほんのり酢飯と合わせた上品な一品。
- ホッキ貝の土瓶蒸し:ホッキ貝の出汁を活かし、きのこや三つ葉などとともに土瓶蒸しに仕立てた料理。出汁の風味が口いっぱいに広がります。
- もずく酢(ホッキ魚醤入り):酢の酸味にホッキ貝で作られた特製魚醤を加えることで、深い旨味とコクが感じられる特別な前菜。
ホッキ魚醤の特徴と役割
ホッキ貝の旨味を凝縮した「ホッキ魚醤」が、このフルコースの全料理に使用されています。ホッキ貝を熟成・発酵させて作られた魚醤は、独特のコクと甘みがあり、料理の味わいをより一層引き立てます。特に、魚醤の塩味とホッキ貝の風味が絶妙にマッチし、素材の美味しさを引き出しています。
地元のこだわりと開発背景
このホッキ貝のフルコースは、苫小牧市の寿司店が「地元の特産品をより多くの人に味わってほしい」という想いから考案しました。ホッキ貝の新たな活用法を模索し、地元の生産者と連携してホッキ魚醤の開発にも成功。これにより、伝統的な寿司から創作料理まで幅広いメニューが完成しました。
ホッキ貝のフルコースの人気の理由
- 地元産ホッキ貝の使用:苫小牧市産の新鮮なホッキ貝を厳選。
- ホッキ魚醤の深いコク:すべての料理に使用され、統一感のある味わいに。
- 素材の旨味を活かした調理法:シンプルながらもホッキ貝の風味を最大限に引き出す調理法。
苫小牧市の寿司店が提供するホッキ貝のフルコースは、ホッキ貝の魅力を存分に味わえる贅沢な内容です。ホッキ魚醤を活用した創作料理の数々は、地元ならではの特別な味わいを堪能できるため、苫小牧市を訪れた際にはぜひ体験してみてください。
番組で紹介されるホッキ貝フルコース
「うまいッ!」では、苫小牧産ホッキ貝の美味しさを堪能できるホッキ貝のフルコースが紹介される予定です。ホッキ貝の甘みと食感を活かした、複数の料理が提供されると予想されます。ホッキ貝の持つ甘さとシャキシャキ感を最大限に引き出す工夫が施された料理の数々が登場するでしょう。放送をお楽しみに。
地域ブランドとしての取り組み
苫小牧市のホッキ貝は、全国的に知名度の高いブランドとしても確立されています。
- 地域団体商標の取得: 「苫小牧産ほっき貝」として地域団体商標を取得し、苫小牧産ホッキ貝のブランド力を強化しています。
- マリン・エコ・ラベル(MEL)の取得: 環境に優しい持続可能な漁業を証明する国際的な認証であるMELを取得し、国内外での販路拡大を目指しています。
- 地元イベントでのPR活動: 「ホッキ祭り」など、ホッキ貝をテーマにしたイベントを開催し、地元の魅力を発信しています。
これらの取り組みにより、苫小牧産ホッキ貝は「安全」「高品質」「持続可能」の三拍子揃った海産物として高く評価されています。
まとめ
苫小牧市のホッキ貝は、豊かな漁場環境、徹底した資源管理、そして鮮度保持へのこだわりによって、全国トップレベルの品質を誇っています。1月12日放送の「うまいッ!」では、苫小牧産ホッキ貝の漁の様子や、鮮度へのこだわりを徹底取材し、ホッキ貝のフルコース料理が紹介される予定です。
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