“マグノリアの花たち”の花婿ケーキ
アメリカ南部の文化と映画の名場面、そしてケーキの深い物語が重なり合う、今回の『グレーテルのかまど』。2025年6月2日放送回では、映画『マグノリアの花たち』に登場する「花婿ケーキ」に迫りました。しっとり真っ赤なレッドベルベットケーキの魅力と、そこに込められた思いが紹介され、瀬戸康史さん演じる“ヘンゼル”も赤いケーキ作りに挑戦しました。今回はその内容を詳しくご紹介します。放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。
映画『マグノリアの花たち』に登場するユニークなケーキ
アメリカ南部を舞台にした映画『マグノリアの花たち』。その中の結婚式シーンでひときわ目を引くのが、アルマジロの形をした花婿ケーキです。このケーキは、濃厚なレッドベルベットケーキで作られており、外側は灰色のアイシングで覆われています。ナイフを入れると中から鮮やかな赤いスポンジが現れ、まるで血のように見えるというユニークな演出がされています。このユーモラスな演出が観客の印象に残り、映画の名シーンのひとつとして語り継がれています。
このケーキを作ったのは、花婿ジャクソンのおばという設定で、彼の個性や出身地、さらには南部らしい遊び心を感じさせる演出でした。花婿の趣味や人柄を表現する「花婿ケーキ」は、アメリカ南部の結婚式で長く続いている伝統です。
「花婿ケーキ」とはどんなもの?
「花婿ケーキ(Groom’s Cake)」は、花嫁のケーキとは別に、花婿のために特別に用意されるケーキです。アメリカ南部ではよく見られる風習で、19世紀のヴィクトリア朝時代のイギリスを起源とすると言われています。チョコレートやフルーツなど濃厚な味わいのケーキが選ばれることが多く、見た目にも個性的なデザインが特徴です。
映画のようにアルマジロの形にする例は珍しいものの、花婿の趣味を反映して、スポーツのボールや楽器、動物、車などさまざまな形にアレンジされることがあります。日本ではあまり見かけない風習ですが、アメリカ南部では家族やゲストとの距離を縮める“笑い”や“個性”の象徴として、花婿ケーキは大切な役割を果たしています。
レッドベルベットケーキの魅力とは
今回の番組で取り上げられたレッドベルベットケーキは、アメリカ南部では定番のホームメイドケーキ。特徴は何といっても、その鮮やかな赤い生地としっとりした口あたりです。「ベルベット(ビロード)」のようになめらかな舌触りからその名がついたと言われています。生地にはココアパウダーが少量加えられ、ほんのりチョコレート風味。クリームチーズのフロスティングとよく合い、甘さ控えめで食べやすい味わいです。
番組では、瀬戸康史さん演じるヘンゼルがこのレッドベルベットケーキに初挑戦。赤い生地の色を出すタイミングや混ぜ方に苦戦しながらも、ふんわり焼き上げる様子が丁寧に紹介されました。色の濃さは、ベーキングソーダや酢、カカオのバランスで変わるため、初心者にはやや難しいポイントですが、失敗を恐れず挑戦する姿勢が伝わってきました。
ケーキに込められた人と文化の物語
番組後半では、レッドベルベットケーキが南部の文化としてどれだけ根づいているか、また映画の影響で再び注目を集めた背景にも触れられました。元々は家庭で作られていた素朴なケーキですが、映画『マグノリアの花たち』に登場したことで「おしゃれで個性的なケーキ」として世界中に広まったのです。
“花婿ケーキ”は、ただのケーキではなく、愛する人との結びつきや家族の物語を映す鏡でもあります。見た目はおかしくても、そこに込められた気持ちは本物。それが文化として受け継がれていることに、改めて感動させられます。
まとめ
映画『マグノリアの花たち』に登場したことで有名になったレッドベルベットの花婿ケーキ。アメリカ南部の文化や、家族とのつながりを象徴する温かいスイーツでした。今回の『グレーテルのかまど』では、ケーキ作りだけでなく、その背景にある物語や歴史まで丁寧に紹介され、一つのケーキに込められた想いの深さを改めて知ることができました。
レッドベルベットケーキが気になった方は、ぜひおうちで作ってみてください。しっとりやわらかいその食感と、鮮やかな赤い断面に、きっと心を奪われるはずです。
放送の内容と異なる場合があります。
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