記事内には、広告が含まれています。

NHK【コンテナ全部開けちゃいました!〜2025・神戸港編〜】神戸港で見つけた!そうめん・釣り針・旗ポール…日本の職人技が世界で愛される理由|2025年10月23日放送

バラエティ
メール購読のご案内

いつも「気になるNHK」をご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、NHKの番組紹介や見どころ、新着情報などをいち早くお届けしています。

スポンサーリンク

神戸港から世界へ、日本の技が運ぶ物語

2025年10月23日に放送された「コンテナ全部開けちゃいました!〜2025・神戸港編〜」。
出演は千葉雄大さんと濱田マリさん。
神戸港の巨大なヤードに並ぶコンテナを、ひとつひとつ開けながら「日本から世界へ、世界から日本へ」流れていくモノの物語を探りました。
私たちの暮らしを支える製品の多くは、こうしたコンテナを通じて世界を旅しています。
今回の放送では、中国・タイ・インド・オランダといった国々と日本のつながりが明らかになりました。
そのどれもが単なる貿易品ではなく、歴史・技術・文化が詰まったストーリーを持っていました。

中国へ渡る「手延べそうめん」 600年の歴史が再び海を越える

最初に開けたコンテナの行き先は、中国・天津新港。中から出てきたのは、たくさんの播州手延べそうめんでした。
兵庫県の播州地方は、そうめんの生産量日本一を誇り、全国の約4割を担っています。
その歴史は室町時代まで遡り、当時の文献にも製法の記録が残っています。
実はそうめんの技術自体は、中国から日本に伝わったもの。長い時を経て、今度は日本で磨かれた製法が再び中国に戻っているのです。
福建省では、播州そうめんを具入りの温かい汁で食べるのが主流。日本の冷たいそうめんとは違う味わい方が楽しまれています。
さらにヨーロッパでも注目され、フランスではキャビアとそうめんをあえた冷製パスタ風の一品が高級レストランで提供されています。
手延べの技が、国境を越えて新しい料理文化を生み出していることに感動を覚えます。

タイに届くのは“旗ポール” 日本のアルミ技術が国を飾る

次に開けたのは、タイのバンコク港へ向かうコンテナ。
中から現れたのは輝く旗ポールでした。作られているのは岐阜県養老町の工場。
日本製の旗ポールが世界で評価されている理由は、その接合跡のない美しい仕上がりにあります。
熱したアルミニウムを型に流し込んで押し出す「押出成形技術」により、つなぎ目のない一本のポールが作られるのです。
耐久性が非常に高く、タイではホテルやオフィスビルで多く採用されています。
さらに同じ技術で作られた車止めも輸出されており、過去10年で輸出量が約30倍に急増。
「壊れにくく長持ちする」ゆえに国内での新規注文は減り、メーカーは海外市場に活路を見いだしました。
この技術は大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の設備にも活用予定。
日本の町工場の誇りが、世界の景色を彩っています。

インドに届くのは“播州釣針” 世界の漁を支える小さな名品

続いて調査したのは、インドのジャワハルラール・ネルー港行きコンテナ。
中には無数の釣り針が並んでいました。
これを製造しているのは兵庫県の播州地方播州釣針協同組合に所属する職人たちが、熟練の技で仕上げています。
釣針づくりの始まりは江戸時代。金属加工が盛んなこの地域では、冬の農閑期に副業として釣針を作る農家が多かったそうです。
明治時代には一大産業となり、現在では国内生産の約9割が播州産。
特に針先の鋭さと強度は世界でも高く評価されています。
インドのリハンドダムでは、播州釣針を使った漁が盛んに行われており、漁師たちから「折れず、逃がさない針」として信頼を集めています。
この20年で海外売上は4倍に拡大し、アメリカではカジキやサメ用の大型針が人気。
小さな一本の針が、世界の海で“日本の職人技”を伝えています。

オランダから届く「ユリの球根」 200年を越えた日蘭の植物交流

最後に開けたコンテナは、オランダ・ロッテルダム港から到着したものでした。
中には冷気が漂い、ぎっしりと詰められたユリの球根が眠っていました。
世界で流通する球根の約9割がオランダ産。しかしそのルーツをたどると、日本にたどり着きます。
19世紀、医師で博物学者のシーボルトが日本原産のユリをオランダに持ち帰り、品種改良が進められました。
その結果、オランダで育ったユリが今度は日本に“逆輸入”されるという歴史的な循環が起きています。
現在、日本で流通しているユリの約7割がオランダ産で、神戸港が全国最大の輸入拠点
港近くの冷蔵倉庫では−1.5℃の環境で球根が休眠状態のまま保管されています。
病害虫の侵入を防ぐため、輸入時には土の持ち込みが禁止
代わりに使われているのが、コケ由来の園芸資材ピートモスです。保水性に優れ、輸送中も球根を守ります。
神戸港が「花の入口」として世界と日本を結び続けていることを改めて感じさせる内容でした。

まとめ:コンテナが語る“技術と文化の架け橋”

今回の神戸港編で明らかになったのは、どのコンテナにも地域の誇りと職人の技が詰まっているということ。
手延べそうめん、旗ポール、釣り針、ユリの球根――そのどれもが単なる“製品”ではなく、日本のものづくり精神と文化の結晶でした。
そして、それらを世界が必要としていることが誇らしくもあります。
神戸港はただの物流拠点ではなく、“日本の物語を世界に届ける港”なのです。
千葉雄大さんが最後に「コンテナを開けるたびに、人と人がつながっている気がする」と語った言葉が印象的でした。
世界の海を行き交う無数のコンテナには、まだまだ知られざる日本の物語が眠っています。

この記事のポイント
・中国へは播州手延べそうめん、タイへは旗ポール、インドへは播州釣針を輸出
・オランダからはユリの球根が輸入され、日本で再び花開く
・すべての製品が地域の伝統と国際的な信頼に支えられている

出典:NHK「コンテナ全部開けちゃいました!〜2025・神戸港編〜」
https://www.nhk.jp/p/ts/D5Z4V97L2P/


気になるNHKをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました