“ネオ和菓子”ブームでおはぎが再注目される理由
福岡のダイキョー弥永店で人気を集めているのが、おはぎに生クリームを組み合わせた「はぎトッツォ」です。昔ながらの和菓子に洋菓子の要素を加えた“ネオ和菓子”として話題になり、SNSでも注目を集めています。
最近は、ただ甘いだけのスイーツではなく、「懐かしさ」と「新しさ」を同時に楽しめる商品が人気です。特に若い世代の間では、昔ながらのおはぎを現代風にアレンジしたスイーツへの関心が高まっています。『マツコの知らない世界 旅のついでに立ち寄りたくなる!ご当地スーパー1時間SP(2026年5月12日)』でも取り上げられ注目されています 。
この記事では、はぎトッツォが大ヒットした背景や、スーパー発スイーツが全国区になる時代の変化について詳しく整理していきます。
この記事でわかること
・はぎトッツォが大ヒットした理由
・“ネオ和菓子”人気が広がる背景
・若い世代がおはぎに惹かれる理由
・スーパー発スイーツがSNSで拡散される流れ
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ダイキョー弥永店「はぎトッツォ」はなぜ大ヒットしたのか
ダイキョー弥永店のはぎトッツォが大ヒットした理由は、見た目のかわいさだけではありません。昔ながらのおはぎに、生クリームや抹茶クリームを挟むことで、「知っている味なのに新しい」という強い驚きを生み出したからです。
はぎトッツォは、おはぎに特製クリームを挟んだダイキョーのオリジナルスイーツとして誕生しました。2021年8月に弥永店の惣菜コーナーで販売が始まり、北海道産小豆の粒あんを使ったおはぎに、生クリームや抹茶クリームを合わせた新感覚の商品として人気が広がりました。販売開始後には、1日に200個近く売れるほど話題になったとされています。
面白いのは、はぎトッツォが最初から高級スイーツ店の商品として生まれたわけではなく、ローカルスーパーの惣菜コーナーから生まれたことです。
スーパーの惣菜売り場というと、弁当、揚げ物、サラダなどを思い浮かべる人が多いでしょう。そこに、見た目も名前もインパクトのあるスイーツが登場したことで、「スーパーでこんなものが買えるの?」という驚きが生まれました。
名前もヒットの大きな理由です。
「はぎトッツォ」は、おはぎとマリトッツォを組み合わせたような響きで、一度聞くと忘れにくい名前です。マリトッツォブームの流れをうまく受けつつ、ただ真似するのではなく、日本の和菓子であるおはぎに置き換えたところがポイントです。
つまり、はぎトッツォは単なる流行スイーツではなく、流行をローカルスーパー流に再編集した商品といえます。
『マツコの知らない世界 旅のついでに立ち寄りたくなる!ご当地スーパー1時間SP(2026年5月12日)』でも取り上げられ注目されています 。
おはぎと生クリームを組み合わせる“ネオ和菓子”人気とは
はぎトッツォを理解するうえで欠かせないのが、近年広がっているネオ和菓子の流れです。
ネオ和菓子とは、昔ながらの和菓子に、洋菓子の要素や現代的な見た目を加えたスイーツのことです。たとえば、カラフルなおはぎ、フルーツを使った大福、クリームを合わせたどら焼きなどがその代表です。
おはぎはもともと、もち米とあんこで作られる昔ながらの和菓子です。お彼岸や家庭のおやつとして親しまれてきました。ただ、若い世代にとっては「少し古い」「地味」「祖父母世代のお菓子」という印象を持たれやすい面もありました。
そこに生クリームを合わせると、印象が一気に変わります。
あんこのやさしい甘さ。
もち米のもちっとした食感。
生クリームのふわっとした軽さ。
抹茶クリームの香り。
見た目の丸くてかわいい形。
この組み合わせによって、おはぎが「昔ながらのお菓子」から「写真を撮りたくなるスイーツ」へ変わります。
最近は、見た目が華やかな創作おはぎや、和と洋を合わせたスイーツがSNSでも注目されており、おはぎはネオ和菓子の代表的な存在のひとつとして紹介されることも増えています。
ここで大事なのは、ネオ和菓子が「伝統を壊している」のではなく、伝統を今の人が手に取りやすい形にしていることです。
おはぎの良さは、あんこやもち米の素朴なおいしさにあります。はぎトッツォはそこにクリームを加えることで、和菓子に慣れていない人にも入りやすくしました。
特に、あんことクリームの相性はとてもよいです。あんこの甘さに、クリームのコクとなめらかさが加わることで、まろやかな味になります。さらに、もち米の食感があるため、普通のケーキやシュークリームとは違う満足感があります。
洋菓子ほど軽すぎず、和菓子ほど渋すぎない。
そのちょうどよさが、はぎトッツォの強みです。
昔ながらのおはぎが若い世代に支持される理由
昔ながらのおはぎが若い世代に支持されるようになった背景には、レトロを新しく楽しむ感覚があります。
今の若い世代は、昔のものを「古い」とだけ見ているわけではありません。純喫茶、昭和レトロ、古民家カフェ、昔ながらのプリンなど、少し懐かしいものを新鮮に感じる流れがあります。
おはぎも同じです。
親世代や祖父母世代にはなじみのある和菓子ですが、若い世代にとっては、逆に新しく見えることがあります。そこにクリームやかわいい名前、写真映えする形が加わると、「昔っぽいのに今っぽい」スイーツになります。
はぎトッツォが支持された理由は、まさにこのバランスにあります。
完全に新しいスイーツではなく、土台にはおはぎがあります。だから安心感があります。一方で、生クリームを挟むことで、見た目も味も今っぽくなります。
この「安心感」と「新しさ」の両方がある商品は、世代を超えて広がりやすいです。
年配の人には、おはぎとして親しみやすい。
若い人には、クリーム入りの新しいスイーツとして楽しい。
家族で買っても話題になりやすい。
手土産にしても珍しさがある。
さらに、はぎトッツォは“食べる前に話したくなる商品”でもあります。
「おはぎにクリームが入っているらしい」
「マリトッツォみたいな名前だけど和菓子らしい」
「スーパーで売っているのに専門店みたい」
こうした会話が生まれやすい商品は、自然と人にすすめられやすくなります。
そして、実際にはぎトッツォは専門店展開にもつながりました。2021年12月には専門店がオープンし、ローカルスーパー発の商品が独立したスイーツブランドのように広がっていった流れもあります。
これは、若い世代だけでなく、幅広い世代に「一度食べてみたい」と思わせたからこそ起きた広がりです。
スーパー発スイーツがSNSで全国区になる時代背景とは
はぎトッツォのヒットは、今の時代らしいスーパー発スイーツの成功例です。
昔は、全国的に話題になるスイーツといえば、有名パティスリー、百貨店、専門店、カフェなどから生まれることが多くありました。しかし今は、地方のスーパーや小さな店の商品でも、SNSをきっかけに一気に広がることがあります。
はぎトッツォも、販売開始後にSNS上で画像が注目され、話題が広がったことが知られています。最初に用意された生クリーム味と八女抹茶味は完売し、その後SNSでの投稿をきっかけに大きな反響につながったとされています。
ここで重要なのは、SNSで広がる商品にはいくつかの共通点があることです。
・見た目で何の商品かわかりやすい
・名前にインパクトがある
・身近な食べ物なのに意外性がある
・写真を見た人が「どこで買えるの?」と気になる
・地域限定感がある
・手土産や話題作りに向いている
はぎトッツォは、この条件をかなり満たしています。
おはぎとクリームという組み合わせは、見ただけで珍しさが伝わります。名前も覚えやすく、福岡のローカルスーパー発という地域性もあります。さらに、スーパーの商品なので、専門店スイーツよりも少し身近に感じられます。
ここが大きなポイントです。
高級すぎるスイーツは、憧れにはなりますが、日常的には買いにくいことがあります。一方で、スーパー発の商品は「自分でも買えそう」「近くにあったら食べたい」と思いやすいです。
その身近さが、SNSでの広がりと相性がいいのです。
また、スーパー側にとっても、オリジナルスイーツは大きな差別化になります。
大型チェーンやネット通販と競争する中で、地域スーパーが生き残るには、「ここでしか買えない商品」がとても大事です。はぎトッツォのような商品があると、買い物客はその店に行く理由を持ちます。
ただ牛乳や野菜を買うだけでなく、
「あのスイーツを買いに行きたい」
「あの店なら面白い商品がある」
「旅行のついでに寄ってみたい」
という目的が生まれます。
これが、今のご当地スーパー人気とも重なります。
はぎトッツォが大ヒットした背景には、ネオ和菓子の流行、SNSでの拡散、ローカルスーパーの個性化、そして昔ながらの食べ物を今の感覚で楽しむ流れがあります。
単に「おはぎにクリームを挟んだ商品」ではありません。
昔ながらのおはぎを、今の時代にもう一度ワクワクできる形に変えた商品だからこそ、はぎトッツォは福岡から全国へ知られる存在になったのです。
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