弁護士にだまされる?追跡!“着手金トラブル”
2025年5月14日(水)にNHK総合で放送予定の『クローズアップ現代』では、「弁護士にだまされる?」というショッキングなテーマが取り上げられます。番組は19時30分から19時57分までの27分間で放送され、被害者がさらに傷つけられる“着手金トラブル”の実態を掘り下げていきます。詐欺被害に遭った人が救済を求めて弁護士に相談した結果、逆に高額な着手金だけを請求され、なんの対応もされないまま終わってしまうという深刻な問題です。放送では、被害の背景や構造、そして私たちがどのように身を守るべきかが詳しく伝えられる予定です。
放送後、詳しい内容が分かり次第、最新情報を追記します。
弁護士に相談したはずが、また被害にあう現実
本来、困っている人を助けるはずの弁護士。しかし、今回の特集では、弁護士に相談したことがきっかけで、さらに被害を受けてしまうという事例が数多く紹介される見込みです。たとえば、詐欺にあった人が「お金を取り戻したい」と願い、法律の専門家である弁護士に相談します。ところが、最初に提示されたのは高額な着手金。対応してもらえると思って支払ったにもかかわらず、その後は連絡もなく、被害回復の動きもないまま時間だけが過ぎていきます。
こうした二次被害の報告は全国で増えており、すでに8000人以上が巻き込まれ、被害総額は50億円にものぼるといわれています。中には生活費や退職金を切り崩して支払った人もいて、精神的なダメージも深刻です。
背後に潜む“非弁屋”の存在と違法な手口
今回の番組では、単に弁護士とのトラブルだけではなく、その背後で暗躍している「非弁屋(ひべんや)」という存在についても詳しく取り上げられる予定です。非弁屋とは、弁護士資格を持っていないにもかかわらず、有償で法律事務を行う人たちのことを指します。本来、法律相談や訴訟の手続きなどは、資格を持った弁護士しか行えません。しかし、非弁屋はそれを無視して、あたかも専門家のような口ぶりで契約を取り付け、報酬を得ているのです。
さらに最近では、こうした非弁屋たちがグループ化・ネットワーク化されて活動している実態が明らかになってきました。SNSやインターネット広告を使い、被害者を呼び込む仕組みを作り上げています。表向きは「被害者支援団体」や「無料相談センター」と名乗っていて、一見すると信頼できそうな印象を与えますが、実際は法律の素人が契約を誘導し、報酬だけを得て逃げるという悪質な構造です。
非弁行為は、弁護士法で明確に禁止されています。繰り返し行えば、刑事罰の対象になる重大な違法行為です。にもかかわらず、被害者の弱みに付け込んで非弁活動を行う業者が後を絶ちません。
被害の実態と弁護士会の取り組み
放送では、東京弁護士会の非弁提携弁護士対策本部の小早川真行弁護士が出演し、現在の被害状況や弁護士会としての取り組みが紹介される予定です。非弁活動を行っている業者に対する注意喚起、そして正しい情報提供によって、被害の拡大を防ぐことを目的とした活動が続けられています。
特に問題とされているのは、契約内容の不明確さや、本人確認が不十分なまま契約を結ばされている点です。弁護士が依頼者と直接会わずに、第三者を通して契約を結ぶケースもあり、こうした構造が被害の温床になっているとされています。
弁護士会では、以下のような対応を推奨しています。
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弁護士本人と対面で説明を受ける
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契約内容は書面で残す
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弁護士会に登録されているかを事前に確認
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着手金・報酬・費用の内訳を明確にする
こうした基本的な確認を怠らなければ、防げる被害もあります。焦って契約せず、複数の意見を聞いたうえで判断することが大切です。
私たちが気をつけるべきポイントとは?
今回の特集は、ただの情報提供ではありません。視聴者が明日からでも実践できるような、“自分を守るための方法”についても伝える内容になると予想されます。以下は、番組内で取り上げられる可能性の高いチェックポイントです。
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「成功報酬制」と書かれていても、事前に費用がかかるかを確認する
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「無料相談」とあっても、その後の契約が有料かどうかを見極める
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ネット広告やSNSで見つけた情報は、必ず出所を確認する
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少しでも不審に思ったら、消費生活センターや弁護士会に相談する
だれもが被害者になる可能性がある時代だからこそ、正しい知識と慎重な判断が欠かせません。
今回の『クローズアップ現代』は、法律の盲点を突いた“着手金トラブル”に切り込み、被害者をさらに傷つける非弁行為の実態に迫る注目の放送です。自分や身近な人がトラブルに巻き込まれないために、ぜひ見ておきたい内容です。
放送後には、内容をふまえた最新情報をこの記事に追記いたします。
被害を防ぐために役立つ情報や、実際に相談できる窓口の情報も今後ご紹介していきますので、ぜひチェックしてください。
※放送の内容と異なる場合があります。
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