記事内には、広告が含まれています。

NHK【Dearにっぽん】“サバニ”に恋して〜沖縄・西表島〜 女性だけの移住チーム「羽」の挑戦と第25回帆漕レース 2025年9月7日★

Dearにっぽん

沖縄・西表島で女性たちが挑む“サバニ”物語

沖縄の伝統的な木造船「サバニ」に興味を持った方は多いのではないでしょうか。昔から漁や移動のために使われてきた船ですが、今では競技用としても注目されています。2025年9月7日放送のNHK「Dearにっぽん 選『“サバニ”に恋して ~沖縄・西表島~』」では、女性だけで結成されたサバニチーム「羽(パニ)」の活動と挑戦が描かれました。この記事では番組の内容をもとに、サバニの歴史、チームの魅力、レースの様子まで詳しくご紹介します。

西表島とサバニの深いつながり

西表島は沖縄本島からおよそ430キロ離れた島で、手つかずの自然が色濃く残り、世界自然遺産にも登録されています。島の暮らしに欠かせない存在だったのがサバニです。一本の木を削り出して作る小型の船で、長い間、漁業や生活の移動手段として人々を支えてきました。
特に太平洋戦争の末期、西表島は空襲とマラリアの脅威にさらされました。その中でサバニは人々の命を運ぶ船でもあり、島の人々にとっては「命の船」として記憶されています。この歴史があるからこそ、現代に生きる人々にとってもサバニは単なる舟ではなく、特別な意味を持ち続けているのです。

女性だけのサバニチーム「羽(パニ)」

そんな伝統的なサバニに惹かれ、9年前に誕生したのが女性だけのチーム「羽(パニ)」です。メンバーは40代から50代を中心に構成され、全員が県外からの移住者という共通点を持っています。移住先で新たな生き方を模索する彼女たちにとって、サバニは人生を支える存在になりました。
例えば、徳岡春美さんは夫と息子と暮らしながら、サバニを漕ぐときだけは「母」や「妻」という肩書きから解放され、一人の女性としての自分を取り戻せると語ります。また、錦ごり尚子さんは千葉県からの移住者で、ダイビングをきっかけにサバニと出会いました。自宅の軒先には5年育て続けてきた「マイサバニ」があり、娘のように大切にしているそうです。さらに観光客をサバニで案内したり、消防団に参加したりと、島に根付いた暮らしを実践しています。
彼女たちにとってサバニはスポーツであると同時に、自分の生き方を映す鏡でもあります。

サバニレースという過酷な挑戦

サバニの魅力を象徴するのが、毎年6月下旬に開催される「サバニ帆漕(ほこぎ)レース」です。沖縄県座間味島から那覇までの約35キロを漕ぎ続けるという過酷な長距離レースで、国内外から多くのチームが参加します。2025年で第25回を迎え、全国から31チームが出場しました。
女性チーム「羽」もこの大会に挑戦。レース直前には座間味島で最終調整を行い、仲間との息を合わせて本番に臨みます。当日は波が高く、スタート直後には12位まで順位を落としました。次々とリタイアするチームが出る中、諦めずに漕ぎ続けた彼女たちはチームワークを発揮し、最終的に6位入賞を果たしました。およそ3時間にわたる航海の末にゴールしたとき、彼女たちは「サバニが海を飛ぶように走る感覚」を全身で味わったと語っています。

サバニを通じて見つける自分らしさ

「羽」のメンバーに共通しているのは、サバニを通じて自分自身の人生を見つめ直していることです。家庭や仕事の役割から離れ、一人の女性として漕ぎ出す時間は、誰にとってもかけがえのないものです。
また、サバニを漕ぐことは単なる体力勝負ではなく、島の自然や歴史を感じ、仲間と力を合わせる精神的な挑戦でもあります。海と向き合い、仲間と息を合わせることで、彼女たちは「生きる意味」や「地域とのつながり」を改めて実感しています。

西表島とサバニ文化の未来

サバニ文化は今も進化を続けています。移住者が加わり、女性チームが誕生したことで、伝統が新しい形で受け継がれるようになりました。観光体験や地域イベントを通じて、サバニは島外の人々にも開かれています。
今回の番組が伝えたのは、単なる競技としての魅力だけではなく、サバニを通じて人生や地域との結びつきを再発見する人々の姿でした。女性たちの挑戦は、伝統文化の継承に新たな可能性を示しているといえます。

まとめ

「Dearにっぽん」で紹介された西表島のサバニチーム「羽」の物語は、伝統を守りながら新しい生き方を切り開く女性たちの姿を鮮やかに映し出しました。サバニは島の歴史を背負うだけでなく、現代を生きる人々に「自分らしく生きる力」を与えています。
過酷なレースに挑む姿や地域に根付く活動からは、人生のヒントを得られるでしょう。沖縄や西表島を訪れる機会があれば、ぜひサバニに触れてみてください。海を駆ける伝統船の魅力を体感できるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました