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松本城はなぜ黒い?白い城との違いと鉄砲戦を意識した実戦構造の秘密【日本最強の城スペシャルで話題】

歴史
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松本城の黒い壁に隠された戦国時代の秘密

長野県にある松本城は、日本に現存する国宝天守の中でも、とくに「黒い城」として強い存在感を放っています。白く美しい城が多い中で、なぜ松本城だけは黒い外観になったのでしょうか。

実はそこには、戦国時代ならではの実戦的な工夫や、武将たちの美意識、敵に威圧感を与えるための戦略が関係していました。黒漆塗りの壁や鉄砲戦を意識した構造には、ただの観光名所では終わらない深い歴史があります。

『日本最強の城スペシャル 武将たちのセンス爆発!美をまとう城(2026年5月7日放送)』でも取り上げられ注目されています 。

この記事では、松本城が黒い理由だけでなく、白い城との違いや、戦うために作られた城ならではの工夫まで詳しく解説します。

この記事でわかること
・松本城が黒い外観になった本当の理由
・白い城との違いと印象の差
・黒漆塗りが持つ実用性と威圧感
・松本城に残る戦国時代の実戦構造
・国宝として評価される理由
・武将たちが城に込めた美意識と戦略

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松本城はなぜ黒い?黒壁に隠された戦国時代の理由

松本城を見ると、まず目に入るのが、白い漆喰の壁と、黒く光るような外壁の組み合わせです。日本の城と聞くと、姫路城のような白く明るい姿を思い浮かべる人も多いですが、松本城はまるで空気を引きしめるような黒い城として知られています。
この黒さの大きな理由は、天守の下部に使われている黒漆塗りの下見板にあります。下見板とは、壁の下の部分に板を張る造りのことです。屋根だけでは防ぎきれない雨から壁を守るために使われ、松本城ではその板に黒い漆が塗られています。上部は白い漆喰、下部は黒漆塗りの板。だから、松本城は白と黒の対比が強く見えるのです。
ここで大事なのは、黒い色が単なる飾りではなかったことです。松本城の大天守や乾小天守、渡櫓は、戦国時代の終わりごろ、まだ戦いの緊張が残っていた時代に築かれました。城はきれいに見せるだけの建物ではなく、敵から領地を守るための軍事拠点でした。
黒い外観は、見る人に重く、強く、近づきにくい印象を与えます。白い城が明るく堂々とした美しさを持つのに対して、松本城の黒さには、戦う城らしい鋭さがあります。
『日本最強の城スペシャル 武将たちのセンス爆発!美をまとう城』でも注目されるように、松本城の魅力は「なぜ黒いのか」を知ることで、ただの見た目の美しさから、時代の空気や武将の考え方まで見えてくるところにあります。
つまり松本城の黒は、かっこよさだけではありません。
雨から壁を守る実用性、戦国時代らしい緊張感、そして見る人に強さを感じさせる演出。そのすべてが重なって、松本城ならではの黒い姿が生まれているのです。

白い城と何が違う?松本城だけが放つ威圧感の正体

白い城と黒い城の違いは、色の好みだけではありません。城が建てられた時代や、何を大切にしたかの違いが表れています。
たとえば白い城は、明るく大きく見え、遠くからでもよく目立ちます。白漆喰は火に強いという利点もあり、城を守る役割もありました。さらに、白く美しい城は「この城の主は力がある」と見せるための象徴にもなりました。
一方で、松本城の黒い下見板は、雨から壁を守る実用的な役割を持っていました。壁全体を白く塗るよりも、下の部分を板で守ることで、風雨にさらされる城を長持ちさせる意味がありました。
見た目の印象も大きく違います。
白い城は、晴れた空の下で明るく華やかに見えます。反対に、松本城は黒い部分が多いため、重厚で落ち着いた雰囲気があります。とくに、堀の水に黒い天守が映る姿は、どこか静かで力強く、見る人に「近づきにくい強さ」を感じさせます。
この威圧感は、戦国時代の城にとって大切な要素でした。敵に「この城は簡単には攻め落とせない」と思わせるだけでも、防御の一部になります。
松本城は平地に建てられた平城です。山の上にある城のように自然の高さで守るのではなく、堀や石垣、天守の構造で守る必要がありました。そのため、城そのものが強く見えることも大切だったと考えられます。
白い城が「権力の明るい見せ場」だとすれば、松本城は「静かににらみをきかせる戦う城」です。
この違いを知ると、松本城の黒さはただ珍しい色ではなく、戦国末期の空気をまとったデザインだとわかります。

黒漆塗りは実戦向きだった?敵を威圧した戦国デザイン

松本城の黒さを語るうえで欠かせないのが、黒漆塗りです。漆は、日本で昔から使われてきた塗料で、木を守り、見た目にも深いつやを出します。松本城では、下見板に黒漆が使われ、白い漆喰との対比によって、独特の美しさが生まれています。
ただし、黒漆塗りそのものが「敵を倒す武器」だったわけではありません。実戦向きだったのは、黒い壁だけではなく、その奥にある城全体の仕組みです。
松本城には、敵を迎え撃つための構造がたくさんあります。
たとえば、壁には鉄砲狭間矢狭間と呼ばれる小さな窓があります。これは、城の中から鉄砲や弓を撃つための穴です。松本城の大天守・乾小天守・渡櫓には、こうした狭間が多く設けられていました。
さらに、石垣を登ってくる敵に対して攻撃するための石落もあります。松本城には石落が11か所あり、石を落とすだけでなく、戦国末期には火縄銃で攻撃する場としても使われたと考えられています。
ここで注目したいのは、松本城がただ高くそびえるだけの城ではないことです。敵が近づいてきたとき、どこから攻撃するか。どの距離で鉄砲を使うか。どこを厚い壁で守るか。そうした計算が、建物の細かい部分に入っています。
松本城の天守の壁は、一部で約29センチの厚さがあり、火縄銃の弾を防ぐことを意識した造りだったとされます。
黒漆塗りの外観は、こうした戦う構造と一体になって、見る人に強い印象を与えます。
つまり、黒漆塗りは「見た目の美しさ」と「城を守る実用性」をつなぐ存在です。黒く重い外観が敵を心理的に圧迫し、内部には実際に戦うための仕組みが備えられている。これが松本城の戦国デザインの面白さです。

松本城の黒と白の対比が意味する武将たちの戦略

松本城の美しさは、黒一色ではありません。むしろ、黒と白の対比があるからこそ、強く印象に残ります。
上部の白漆喰は明るく清らかな印象を与え、下部の黒漆塗りの板は重く力強い印象を与えます。この組み合わせによって、松本城は「美しいのに怖い」「静かなのに強い」という独特の雰囲気を持っています。
この対比は、武将たちの考え方を知る手がかりにもなります。
城は戦うための場所であると同時に、支配者の力を見せる場所でもありました。敵に対しては「攻めにくい」と思わせ、味方や町の人々には「この城があるから安心だ」と感じさせる。城の見た目には、そうした心理的な働きがありました。
松本城が黒と白をまとっているのは、単なるデザインではなく、強さと格式を同時に見せる戦略とも考えられます。
黒は重厚さ、緊張感、守りの強さを感じさせます。
白は清潔感、格式、整った美しさを感じさせます。
この二つが合わさることで、松本城はただの軍事施設ではなく、見る人の心に残る存在になりました。
また、松本城には戦国時代の緊張を感じさせる大天守などと、江戸時代の平和な空気を感じさせる月見櫓が組み合わさっています。月見櫓は、三方が開けた優雅な造りで、戦うためというより、月を眺めるための文化的な空間です。
この違いも、松本城を深く見るうえで大切です。
松本城には、戦国の「守る城」と、江戸の「楽しむ城」が同じ天守群の中にあります。だからこそ、黒と白の対比は、色の違いだけでなく、時代の違いまで表しているように見えるのです。
松本城の黒と白は、武将たちが持っていた「戦う力」と「美しく見せる力」の両方を伝えています。

なぜ松本城は国宝になった?美しさと実用性を両立した名城

松本城が高く評価されている理由は、見た目が美しいからだけではありません。現存する天守としての価値、戦国時代の構造、江戸時代の増築部分、そして黒と白の美しい外観がそろっていることが大きな魅力です。
現在、江戸時代以前から残る天守は全国に12しかありません。その中でも、五重の天守を実際に見られる城は限られています。松本城は、こうした貴重な現存天守の一つであり、さらに国宝として大切に守られています。
松本城のすごさは、建物がただ古いだけではないところです。
大天守、乾小天守、渡櫓などは、戦いを想定した構造を残しています。鉄砲狭間、矢狭間、石落、厚い壁、堀との距離感など、戦国末期の城づくりの知恵が詰まっています。
一方で、月見櫓のように、平和な時代の文化を感じさせる建物もあります。戦うための厳しい構造と、月を楽しむための優雅な空間。この両方が残っていることが、松本城の大きな特徴です。
つまり松本城は、次のような価値を同時に持っています。
・戦国時代の実戦的な城づくりがわかる
・江戸時代の文化的な城の使い方も見える
・黒と白の対比による見た目の美しさがある
・北アルプスや堀と一体になった景観の魅力がある
・現存天守として歴史的価値が高い
このように、松本城は「強い城」「美しい城」「時代の変化を語る城」という複数の顔を持っています。
国宝として評価されるのは、ただ立派だからではありません。建物そのものが、日本の城づくりの歴史を今に伝えているからです。
松本城を訪れたとき、黒い外観だけを見て「かっこいい」と感じるのも楽しい見方です。ただ、その奥にある実戦の工夫や時代の変化まで知ると、同じ景色がもっと深く見えてきます。

戦うための城だった?松本城に残る実戦要塞の工夫

松本城は、見た目の美しさで語られることが多い城ですが、本来は戦うための城でした。とくに大天守、乾小天守、渡櫓には、敵を迎え撃つための工夫がたくさん残されています。
まず注目したいのが、鉄砲狭間矢狭間です。これは、外から見ると小さな穴や窓のように見えますが、城の中から敵に向かって鉄砲や弓を使うための場所です。松本城には、こうした狭間が115か所設けられていたとされます。
次に重要なのが、石落です。石落は、石垣を登ってくる敵を上から攻撃するための仕組みです。松本城には11か所あり、石を落とすだけでなく、火縄銃を撃つ場所としても使われたと考えられています。
さらに、天守の壁の厚さにも注目です。下の階の壁は厚く造られており、火縄銃の弾を防ぐことを考えた構造でした。城の外から見ると美しい壁ですが、その内側には防御のための考えが詰まっています。
堀も大事な防御の一つです。松本城は平城なので、山の高さを利用して守ることはできません。そのかわり、堀や石垣、天守の構造を組み合わせて守りを固めていました。内堀の幅も、鉄砲戦を意識した距離感と関係していたとされています。
ここで面白いのは、松本城が「美しいから弱い城」ではないことです。
黒と白の美しい姿の中に、戦うための仕組みがきちんと入っています。むしろ、美しさと強さが重なっているからこそ、松本城は多くの人を引きつけているのです。
松本城を深く見るポイントは、外観だけで判断しないことです。
黒い壁は重厚な印象を与え、白い漆喰は美しさを引き立てます。その一方で、狭間や石落、厚い壁、堀の配置は、戦う城としての現実を伝えています。
つまり、松本城は「眺めて美しい城」でありながら、「攻める側から見ると怖い城」でもあります。
この二面性こそが、松本城の最大の魅力です。観光で訪れるときも、ただ写真を撮るだけでなく、「どこから敵を防いだのか」「なぜこの壁は黒いのか」「なぜ白と黒が組み合わされているのか」と考えながら見ると、松本城はぐっと立体的に見えてきます。


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