若い世代に広がる“目の異変”
「白内障は高齢者の病気」というイメージを持つ人は多いかもしれません。しかし最近は、20代でも白内障になるケースが注目されるようになっています。
『所さん!事件ですよ 選 20代でも白内障に!?大事な“目”の話(2026年5月9日放送)』でも取り上げられ注目されています 。
背景には、強い近視やアトピー、スマホ中心の生活習慣など、現代ならではの問題があります。さらに、子どもの近視急増や“目の老化”の低年齢化も深刻化しています。
この記事では、若い世代の白内障リスクや近視との関係、スマホ時代の目の負担、今からできる視力対策まで詳しく整理していきます。
■この記事でわかること
・20代でも白内障が増えている理由
・強い近視やアトピーが目に与える影響
・スマホ生活で進む“目の老化”の実態
・若いうちからできる白内障と近視対策
20代 白内障と強い近視が急増?まつ毛ダニや最新近視治療までわかる目の異変【所さん!事件ですよで話題】
20代でも白内障が増えている理由とは
白内障というと、「高齢者の病気」というイメージが強いかもしれません。実際、白内障の多くは年齢を重ねることで起こります。目の中には、水晶体という透明なレンズのような部分があり、そこが少しずつ濁っていくことで、ものが見えにくくなります。
ただ、最近注目されているのは、20代や30代でも白内障になるケースです。『所さん!事件ですよ 選 20代でも白内障に!?大事な“目”の話』でも扱われたように、「若いのに白内障?」という意外性が、多くの人の関心を集めています。
若い世代の白内障は、加齢だけでなく、別の原因が関係していることがあります。代表的なのが、強い近視、アトピー性皮膚炎、糖尿病、ステロイド薬の長期使用、目のけが、紫外線などです。若年性白内障では、アトピー性皮膚炎や強度近視が原因として挙げられることがあり、加齢性白内障とは違って進行が早い場合もあります。
ここで大事なのは、「白内障=年を取ったらなるもの」とだけ考えないことです。
若い人の場合、白内障に気づきにくい理由があります。たとえば、少し見えにくくなっても「疲れ目かな」「スマホの見すぎかな」「メガネの度が合わないだけかな」と思ってしまいやすいからです。
白内障で起こりやすい見え方には、次のようなものがあります。
・視界が白っぽくかすむ
・光がまぶしく感じる
・夜のライトがにじんで見える
・メガネを替えても見えにくい
・片目で見たときにぼやける
・以前より文字が読みにくい
これらは疲れ目でも起こることがありますが、何日も続いたり、片目だけ強く出たりする場合は注意が必要です。
特に若い世代の白内障は、本人も周りも「まさか白内障とは思わない」ことがあります。そのため、発見が遅れやすいのです。
白内障は、早く気づけば状態を確認しながら対応できます。手術が必要になる場合もありますが、すぐにすべての人が手術になるわけではありません。だからこそ、まずは「若くても起こりうる」と知っておくことが大切です。
強い近視やアトピーはなぜ危険なのか
白内障の話でよく出てくるのが、強度近視です。
近視は、近くは見えるけれど遠くが見えにくい状態です。軽い近視ならメガネやコンタクトで見え方を整えられますが、強度近視になると、単なる「視力が悪い」だけでは済まないことがあります。
強度近視では、眼球が前後に長く伸びていることが多く、網膜や視神経に負担がかかりやすくなります。その結果、網膜剥離、緑内障、黄斑部の異常など、視力に大きく関わる病気のリスクが上がるとされています。強度近視では網膜が引き伸ばされ、網膜剥離や近視性の黄斑トラブルにつながることがあります。
つまり、強い近視は「メガネをかければ終わり」ではなく、目そのものが病気に弱くなりやすい状態とも言えます。
白内障との関係でも、強度近視は注意したい要素です。若年性白内障の原因として、強度近視が挙げられることがあります。特に、視力の変化が急に出た場合や、メガネを変えても見え方が改善しない場合は、近視だけでなく目の中の状態も確認した方が安心です。
もう1つ重要なのが、アトピー性皮膚炎です。
アトピーの人は、顔やまぶたの周りにかゆみが出ることがあります。かゆいと、どうしても目をこすってしまいます。この「こする」という動作が、目にとっては大きな刺激になります。
アトピー性白内障は若年性白内障の代表的なものとされ、進行が早い場合があります。アトピー性皮膚炎では、慢性的な炎症、目をこする刺激、治療に使われる薬の影響などが重なって、白内障や目のトラブルにつながることがあります。
ここで誤解しないでほしいのは、「アトピーの薬がすべて危険」という意味ではないことです。
ステロイド薬は、炎症を抑えるために大切な薬です。ただし、長期間使う場合や目の周りに使う場合には、医師の指示を守り、必要に応じて眼科でもチェックしておくと安心です。ステロイド薬の副作用として白内障や眼圧上昇が問題になることがあり、定期的な目の検査がすすめられています。
強い近視とアトピーに共通しているのは、どちらも「見えにくさが出てから気づく」ことが多い点です。
強度近視の人は、普段からメガネやコンタクトを使っているため、視力の変化を「度数の問題」と思いがちです。アトピーの人は、目のかゆみやまぶたの不調に慣れてしまい、「いつものこと」と考えてしまうことがあります。
でも、次のような変化がある場合は、早めに眼科で相談した方がよいです。
・急に視力が落ちた
・片目だけかすむ
・光がまぶしくてつらい
・黒い点や糸くずのようなものが増えた
・目をこすらないと落ち着かない
・まぶたの炎症が長く続く
特に強度近視では、自覚症状が少ないうちに網膜の異常が進むこともあります。自分では大丈夫と思っていても、目の奥では変化が起きていることがあるのです。
スマホ時代で変わる“目の老化”リスク
若い世代の目の問題を考えるとき、避けて通れないのがスマホです。
スマホそのものが直接白内障を起こすと単純に言い切ることはできません。ただし、スマホやタブレットを長時間使う生活は、近視の進行、目の疲れ、ドライアイ、睡眠の乱れなどに関係しやすくなります。
特に問題になりやすいのは、画面との距離です。
スマートフォンは、顔にかなり近づけて見ることが多い機器です。携帯型の画面では視距離が20cm未満になることがあり、こうした近い距離で見る作業は近視の発症リスクを高める可能性があるとされています。
昔の読書や勉強も目を使う作業でしたが、スマホには違う特徴があります。
まず、画面が小さいため、近づけて見やすいこと。次に、動画、ゲーム、SNSなどで長時間続けやすいこと。そして、夜遅くまで使いやすいことです。
目は、近くを見るときにピントを合わせ続けます。長時間近くばかり見ていると、目の筋肉が休みにくくなります。さらに、スマホを見ているとまばたきが減りやすく、涙が乾きやすくなります。
その結果、次のような不調が出やすくなります。
・目がしょぼしょぼする
・ピントが合いにくい
・目が乾く
・頭が重く感じる
・肩や首がこる
・寝つきが悪くなる
これらは白内障そのものではありませんが、目に負担をかける生活習慣のサインです。
さらに大きな問題は、子どもの頃から近視が進むと、大人になってから強度近視になりやすいことです。強度近視は、白内障だけでなく、網膜や視神経の病気にも関係するため、子どもの視力低下は将来の目の健康にもつながります。
近視予防では、屋外活動の重要性も注目されています。画面を見るときは「30cm以上離す」「30分見たら遠くを見る」「屋外で活動する時間を作る」といった習慣が紹介されています。屋外活動は近視の進行予防に関わるとされ、子どもの目を守る基本として重視されています。
ここで大切なのは、「スマホを使うな」ではありません。
今の生活でスマホを完全にやめるのは現実的ではありません。仕事、勉強、連絡、買い物、調べものなど、スマホは生活に欠かせないものです。
だからこそ、使い方を変えることが重要です。
たとえば、スマホを見るときは次のような工夫ができます。
・画面を顔に近づけすぎない
・暗い部屋で長時間見ない
・寝る直前の使用を減らす
・30分に1回は遠くを見る
・意識してまばたきをする
・休日は外に出る時間を作る
・子どもは屋外活動を増やす
特に「遠くを見る時間」は、意外と忘れがちです。スマホ、パソコン、テレビ、教科書、ゲームなど、現代の生活は近いものを見る時間がとても長くなっています。遠くを見る時間が減ることは、目にとって不自然な生活とも言えます。
“目の老化”という言葉を聞くと年齢の話に感じますが、実際には生活習慣も大きく関係します。若い人でも、目を休ませない生活が続けば、見え方の不調は起こりやすくなります。
つまり、目の健康は「年齢」だけで決まるものではなく、毎日の使い方で大きく変わるのです。
若いうちからできる白内障と近視対策とは
白内障や近視の話を聞くと、不安になる人もいるかもしれません。でも、怖がりすぎる必要はありません。大事なのは、原因を知って、できることから始めることです。
まず、白内障については、完全に防げるものばかりではありません。加齢による白内障は、誰にでも起こりうる変化です。ただし、若い世代で注意したいリスクを減らすことはできます。
若いうちから意識したいのは、次のような点です。
・強い近視がある人は定期的に眼科で検査する
・アトピーで目をこする癖がある人は早めに相談する
・ステロイド薬を長く使う場合は医師の指示を守る
・紫外線が強い日はサングラスや帽子を使う
・糖尿病など全身の病気を放置しない
・見え方の変化を「疲れ目だけ」と決めつけない
特に強度近視の人は、視力検査だけでなく、網膜や視神経の状態を確認することが大切です。強度近視では、自覚症状が少ないうちに目の奥のトラブルが進むことがあります。
アトピーがある人は、目をこする習慣に注意したいところです。
かゆいときにこすってしまうのは自然な反応ですが、目には強い刺激になります。目の周りの炎症が続く場合は、皮膚科だけでなく眼科にも相談すると安心です。アトピー性白内障は若い世代でも起こることがあり、進行が早い場合があるためです。
近視対策では、子どもの頃からの習慣がとても大切です。
近視は一度進むと、元に戻すのが難しいことがあります。そのため、「見えにくくなってからメガネを作る」だけでなく、近視を進めない生活が重要になります。
近視対策として意識したいのは、次の4つです。
・近くを見る時間を区切る
・画面との距離を保つ
・屋外で過ごす時間を増やす
・早めに視力変化に気づく
画面を見るときは、30cm以上離すことがすすめられています。また、30分見たら20秒以上遠くを見るといった習慣も、目を休ませる目安になります。
屋外活動については、直射日光を長時間浴びる必要はありません。外で過ごす時間そのものが大切とされ、日陰でも意味があると説明されています。子どもにとっては、外遊びや休み時間の外活動が、目の健康を守る習慣になる可能性があります。
大人の場合も、ずっと室内で画面を見続ける生活は目に負担がかかります。仕事の合間に窓の外を見る、昼休みに少し外を歩く、休日に屋外で過ごす時間を作るだけでも、目の使い方は変わります。
また、最近は近視の進行を抑えるための方法も増えています。たとえば、低濃度アトロピン点眼、オルソケラトロジー、近視抑制レンズなどがあります。ただし、これらは自己判断で選ぶものではなく、年齢、近視の程度、生活スタイル、目の状態に合わせて眼科で相談するものです。
ここで比較しておきたいのは、「見え方をよくする対策」と「近視の進行を抑える対策」は別だということです。
メガネやコンタクトは、今の見え方を助けるものです。一方で、近視進行抑制の治療や生活習慣の改善は、将来の目のリスクを減らす考え方に近いものです。
つまり、目的が違います。
若い世代にとって大切なのは、「今よく見えるか」だけではなく、「将来も見え方を守れるか」です。
白内障も近視も、早い段階では気づきにくいことがあります。だからこそ、次のような変化を見逃さないことが大切です。
・急に見え方が変わった
・片目だけ違和感がある
・まぶしさが強くなった
・黒い点が増えた
・メガネを変えても見えにくい
・目をこする回数が増えた
・スマホ後の目の疲れが強い
目は、毎日使う大切な器官です。でも、痛みが出にくいことも多く、不調に気づいたときには進んでいる場合があります。
だからこそ、若いうちから目を守る習慣を持つことが大切です。
「まだ20代だから大丈夫」ではなく、「20代だからこそ今から守る」。この考え方が、これからの目の健康にはとても重要です。
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