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NHK【列島ニュース】津山ロール2025秋の限定版登場!地元小麦×かぼちゃのふんわりロールが人気急上昇中|2025年10月9日

秋のごほうび、津山ロールの魅力に迫る!

岡山県の北部、津山市を中心に広がる山あいの町で生まれたご当地スイーツ津山ロール。ふんわりとしたスポンジの中に、地元の恵みと職人の想いがぎゅっと詰まったこのロールケーキは、地域の魅力をそのまま味わえる“食べるお土産”として人気を集めています。いまや津山を訪れる旅人の多くが、その味を目当てに立ち寄るほど。この記事では、津山ロールがどのように誕生し、どんな素材とこだわりが込められているのかを、スイーツ好きにも地元ファンにも分かりやすく紹介していきます。

地元愛から生まれた「津山ロール」誕生の物語

岡山県津山市、鏡野町、美咲町。この三つのエリアにある和洋菓子店が連携し、「地域の顔となるスイーツを作ろう」と立ち上がったのが津山ロールの始まりでした。きっかけは、地域産の食材が持つ魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいという職人たちの想い。特に注目したのが、津山で生まれた小麦『ふくほのか』。この小麦は風味豊かでふんわりと焼き上がるのが特徴で、職人たちはこれを100%使用してスポンジを作り上げました。その口当たりは軽やかで、噛むほどにやさしい甘みが広がります。2010年ごろからブランド化が進み、今では約8店舗の菓子店が参加。各店が自分の個性を生かしたオリジナルのロールケーキを作りながらも、「津山ロール」という統一ブランドの名のもとに協力し合っています。
このプロジェクトの背景には、地域経済を元気にしたいという強い思いがあります。津山は、古くから城下町として栄えた歴史ある街。今でも観光資源は豊富ですが、少子化や都市集中で人の流れが減少しつつありました。そこで地元の若手菓子職人たちが「観光と地産地消を結ぶシンボルを作ろう」と考え、津山ロールという形に結実したのです。まさに“地域再生スイーツ”ともいえる存在です。

お店ごとに違う!個性が光る津山ロール

津山ロールの面白さは、ひとつのブランドでありながら、どの店もまったく違う味や見た目を楽しめることです。例えばWAKANAでは、春の花見シーズンに合わせて桜をテーマにした津山ロールを販売。生地にはほんのりピンク色をつけ、桜葉を練り込んだ餡を包み込み、上には塩漬けの八重桜を添えています。一口食べると、春の香りがふわっと広がり、上品な甘じょっぱさが印象的です。
一方、SweetFactory Angeの津山ロールは、チョコレート生地をベースにした洋風タイプ。トッピングには津山産の米ポン菓子や美作産の黒豆を使用し、しっとりとしたチョコと香ばしい豆の風味が絶妙なバランスを生み出しています。かわいらしい見た目で若い女性や観光客にも人気の一品です。
老舗の大文字本舗では、昔ながらの製法にこだわり、自然薯やきな粉を生地に練り込んでいます。生地の香ばしさとふわりとした粘りが特徴で、噛むたびに素朴な甘みが広がります。控えめな甘さと素材のうまみが引き立つ、まさに“大人のロールケーキ”です。
このほかにも、旬菓匠くらやパティスリーフランセ松月堂昭和堂ナポレオンなど、各店がそれぞれの得意分野を活かした津山ロールを展開しています。中には、地域のホテルThe Shiroyama Terrace 津山別邸で提供される限定スイーツもあり、観光客が滞在中に味わえる“ご当地デザート”として話題になっています。

四季折々の素材で変わる、季節限定ロール

津山ロールのもう一つの特徴は、季節ごとに変化する素材と味わいです。春は津山産のいちごをふんだんに使い、クリームの中にも果実のつぶつぶ感を残す贅沢な仕上がり。見た目も鮮やかで、春限定スイーツとしてSNSで話題になります。夏になると、津山市の姉妹都市である沖縄・宮古島から届くマンゴーを使ったロールが登場。濃厚な果肉とクリームの相性が抜群で、冷やして食べると爽やかな味わいが広がります。
そして秋は、津山産のかぼちゃを使った「秋バージョン」が登場。2024年には津山産小麦『ふくほのか』と地元のかぼちゃを掛け合わせたレシピで、新しい津山ロールが発表されました。しっとりとした生地にかぼちゃの優しい甘みが広がり、秋の香りを存分に楽しめます。冬には栗や黒豆を使った和風テイストのロールも登場し、一年を通して飽きることがありません。
見た目の華やかさも津山ロールの魅力の一つです。どの店も「断面の美しさ」や「飾りつけ」に工夫を凝らし、贈答用にもぴったりな仕上がり。賞味期限はおよそ1週間と日持ちするため、お土産としても人気です。遠方の家族や友人に“津山の味”を届けることができるのも、このスイーツならではの魅力です。

地域が誇るスイーツ、津山ロールの価値

津山ロールは、単なるロールケーキではありません。それは、津山という土地が持つ歴史と文化、そして人々の想いを包み込んだ“地域の物語”。農家が丹精込めて育てた小麦や果物、菓子職人の技、観光業者の協力——そのすべてが一つのスイーツに凝縮されています。
地元では、津山ロールを通して子どもたちに「地域の素材を大切にする心」を伝える取り組みも行われています。学校の家庭科授業や地域イベントでも、津山ロール作り体験が開かれ、親子で地元食材の魅力を再発見する機会になっています。観光面でも、ロールケーキをきっかけに菓子店巡りを楽しむ「津山スイーツラリー」が開催されるなど、地域全体が一体となって盛り上がりを見せています。
津山ロールの存在は、単においしいスイーツという枠を超え、地域ブランディングの成功例としても注目されています。今では岡山県外からも多くのファンが訪れ、季節ごとに変わる味を楽しみにしている人も増えています。

まとめ

この記事のポイントは次の3つです。
・津山ロールは、津山・鏡野・美咲の菓子店が協力して生み出したご当地ブランドスイーツ。
・津山産小麦『ふくほのか』を使い、四季の地元素材(いちご・マンゴー・かぼちゃなど)で季節限定バージョンを展開。
・各店舗の個性と地域の想いが詰まった“食べ比べが楽しいロールケーキ”。
岡山県北を訪れたら、ぜひ一度津山ロールを味わってください。口に入れた瞬間に広がるやさしい甘みと、地域の温もりを感じるその味わいは、まさに津山が誇る“食の芸術品”。一口ごとに、職人たちの努力と地域の風景が心に浮かぶはずです。
出典:
津山観光ナビ tsuyamakan.jp
岡山県観光公式サイト okayama-kanko.jp
津山朝日新聞社
KSB瀬戸内海放送
大文字本舗
WAKANA公式サイト
SweetFactory Ange Webshop


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