記事内には、広告が含まれています。

NHK 【時をかけるテレビ】江夏の21球がよみがえる夜。池上彰×塙宣之が語る“昭和の静かなドラマ”|2025年10月17日★

時をかけるテレビ

あの“21球”が再びよみがえる 昭和の伝説が今の心に響く理由

10月17日(金)夜10時30分から放送される『時をかけるテレビ〜今こそ見たい!この1本〜 江夏の21球』(NHK総合)。この番組は、1979年の日本シリーズで起きた伝説の名場面――広島東洋カープの投手・江夏豊が投げた“21球”を再び映し出す特集です。
「聞いたことはあるけれど、実際には見たことがない」という人も多いのではないでしょうか。
あの21球は、単なるスポーツの記録ではなく、“人間の意志と誇り”を描いたノンフィクション。昭和の映像文化を代表する名作『江夏の21球』(1983年放送のNHK特集)を、現代の目線で見つめ直す試みです。
この記事では、番組の見どころや再放送の意義、そして放送後に追加される解説ポイントについて分かりやすく紹介します。

江夏の21球とは?昭和の野球史を変えた9回裏

1979年の日本シリーズ第7戦。場所は広島市民球場。相手は当時のパ・リーグ王者・近鉄バファローズ。シリーズは3勝3敗で迎えた最終決戦でした。広島は1点リードで迎えた9回裏、観客の誰もが固唾をのんで見守る中、無死満塁という絶体絶命の場面になります。マウンドに立つのはエースの江夏豊。ここから野球史に残る21球が始まりました。

打者との駆け引きは、言葉よりも静かな圧で伝わるものでした。1球、1球が息を詰めるような緊張感に包まれ、観客席のざわめきすら遠のくような空気が漂っていました。江夏の視線の先には、捕手の水沼四郎が座り、その背後では古葉竹識監督が信じて見守ります。誰も口を開かず、ただ信頼だけで繋がれたチームの絆がそこにありました。

江夏は直球と変化球を織り交ぜながら、打者の心理を完全に読み切っていきます。押し出しの恐怖がちらつく中で、彼は逃げることなく、むしろ勝負に挑む姿勢を貫きました。汗が頬を伝い、ユニフォームが土で汚れても、彼の目は一度も揺らぎません。まるで“投げる”という行為そのものが、自分の人生を懸けた“生きる証”であるかのようでした。

21球目、打者を打ち取った瞬間、マウンド上の江夏は小さく右手を挙げました。派手なガッツポーズではなく、静かな喜びの表現でした。観客席からは大歓声が上がり、チームメイトが駆け寄る姿が映し出されます。広島カープは悲願の球団初の日本一を達成。スタンドには涙するファンの姿もありました。

この試合は、後にNHK特集『江夏の21球』として放送され、スポーツドキュメンタリーの原点とも呼ばれる作品になりました。実況や解説の派手な演出はなく、映像の静けさと呼吸音、そして観客の息づかいがリアルに伝わる構成でした。昭和のテレビが持っていた「人のドラマを映す力」を象徴する一作として、今も多くのファンの記憶に残り続けています。

池上彰×塙宣之が語る“テレビでしか伝えられないドラマ”

今回の再放送では、池上彰が司会を務め、副音声で**塙宣之(ナイツ)**がゲストとして出演します。
池上はかつてNHK記者としてスポーツ報道にも携わっており、映像を“時代の記録”として解説する立場から語ります。一方の塙は、“野球ファンの代表”として素直な視点で当時の空気を語る役割を担います。
副音声では、映像の緊張感を壊さないように、静かなトーンで解説される予定です。ドキュメンタリーと副音声の融合は、今のテレビが忘れかけていた「語りと映像の調和」を思い出させてくれるでしょう。

“時をかけるテレビ”が描く、昭和映像の再発見

『時をかけるテレビ〜今こそ見たい!この1本〜』は、NHKが過去の名作ドキュメンタリーを再編集・再放送し、現代の視点から再評価するシリーズです。
“古い番組の再放送”ではなく、“今こそ必要な記録を未来に伝える”というテーマで制作されています。
『江夏の21球』が選ばれた理由は、ただのスポーツの名場面ではなく、カメラが「人間の覚悟」を映していたから。実況も派手な演出もなく、静かな緊張だけが流れる映像は、現代のハイライト文化とはまったく違う“時間の重さ”を感じさせます。

放送後に追記予定:番組で描かれる“あの時の真実”

放送では、当時の映像に加えて、制作に関わったスタッフや選手関係者の証言も紹介される予定です。
また、池上彰による“昭和のテレビが持っていた報道の魂”についてのコメントも注目ポイント。
放送後には、ここに新たな内容を追記し、現代の視聴者にどう響いたのか、SNSや視聴者の声もあわせてまとめます。

『江夏の21球』が今なお心を動かす理由

江夏が見せたのは「勝ちたい」という気持ちだけではありませんでした。彼が投げたのは、プロとしての誇り、そしてチームを背負う覚悟。
どんな時代でも、人が本気で何かに向き合う姿は、美しく、時を超えて語り継がれます。
テレビというメディアが、その“人間の瞬間”をどう切り取って伝えてきたのか――それを改めて思い出させてくれるのが、この番組なのです。

この記事のポイントは3つです

・『江夏の21球』は、昭和のスポーツ映像史に残る“人間ドラマ”である
・『時をかけるテレビ』シリーズは、過去の名作を今の時代に再解釈するNHKの新たな挑戦
・池上彰×塙宣之の副音声によって、“語るテレビ”の魅力が再びよみがえる

まとめ

伝説の“21球”は、ただの懐古映像ではありません。
それは、テレビが「人間の覚悟」を真正面から伝えようとした時代の証です。
現代の私たちがこの番組を見ることで、“勝負”や“信念”の本当の意味をもう一度考えさせられるでしょう。
10月17日(金)の夜――あの緊張と感動を、テレビの前で再び体験してみてください。


出典・ソース:
NHK公式番組情報:https://www.nhk.jp/p/ts/PX1Y3R3Z8M/
番組表データ:https://bangumi.org/tv_events/seasons?season_id=854995
amass.jp 番組紹介:https://amass.jp/185558/


気になるNHKをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました