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NHK【3か月でマスターするアインシュタイン】宇宙に果てはあるの?アインシュタインとハッブルの謎を解説 2025年8月26日

3か月でマスターするアインシュタイン

宇宙に果てはあるの?

私たちが日常で感じる「宇宙はどこまで広がっているの?」という疑問に答えてくれるのが、2025年8月26日放送のNHK「3か月でマスターするアインシュタイン」第8回「宇宙に果てはあるの?」です。番組では福田麻貴(3時のヒロイン)と小林晋平が登場し、昔の人の宇宙観から最新の科学的理解までをわかりやすく紹介しました。この記事では放送内容をすべて整理し、宇宙の「果て」の正体について学んだことをまとめます。

昔の人が思い描いた宇宙

まず小林さんが取り上げたのは「昔の人が宇宙をどう理解していたか」というテーマです。古代や中世の人々にとって、夜空に輝く星々は謎そのものでした。観測技術も限られていたため、宇宙は「有限で外側に境界がある」と考えるのが自然だったのです。
特に仏教の倶舎論では、宇宙をいくつかの層に分けて説明し、外側には壁があるようにイメージされていました。当時の人にとって「無限に広がる」という発想は理解しにくく、むしろ安心できる枠組みの中で世界をとらえていたことがわかります。

月までの距離を体感する実験

次に紹介されたのは「月までの距離を体感する実験」です。普段は大きく見える月も、実際には38万4400kmも離れています。この距離を身近に感じてもらうため、番組では5円玉とボールを使ったユニークな方法を紹介しました。
5円玉の穴からボールをのぞき、月と同じ大きさに見える位置を調整することで、簡単に距離感を体験できます。これにより、月が実際には想像以上に遠い存在であることが視覚的に理解できます。身近な月ですらこれほどの距離があるのですから、宇宙全体のスケールを考えると圧倒されます。

太陽系のスケールと天文学者ハーシェルの功績

さらにスケールを拡大し、太陽系の大きさについて解説がありました。基準となるのは地球と太陽の距離である1AU(天文単位)。この1AUをもとに、他の惑星の距離や太陽系全体の広がりを示しました。こうした基準があるからこそ、天文学者たちは宇宙のスケールを数字で表現できるようになったのです。
また、18世紀の天文学者ウィリアム・ハーシェルの功績にも触れられました。彼は天の川銀河の形を初めて模式的に描いた人物で、私たちが宇宙を立体的に理解するきっかけをつくったのです。番組では模型を使い、銀河の大きさや構造について視覚的に紹介していました。

宇宙は膨張している

宇宙の「果て」を考える上で欠かせないのが、宇宙膨張の発見です。わずか100年前までは「宇宙は永遠不変」と信じられていました。しかし、状況を大きく変えたのがアインシュタインの一般相対性理論、エドウィン・ハッブルの観測、そしてジョルジュ・ルメートルの理論です。
小林さんは風船を使った実験で膨張の様子を再現しました。風船に点を描き、膨らませると点と点の距離が自然に広がっていきます。これが銀河同士が離れていく宇宙膨張のイメージです。この視覚的な実験で「宇宙に果てがあるのか?」という問いは「広がり続けているのではないか」という方向に進んでいきます。

ちょっと一息「アイン豆」:ベルンの旧市街

番組の中盤では小休止のコーナー「アイン豆」として、アインシュタインゆかりの地が紹介されました。それがスイスのベルン旧市街にあるアパートです。ここでアインシュタインは1903年から1905年まで暮らし、後に世界を変える特殊相対性理論を生み出しました。現在は記念館として公開され、彼の研究生活を知ることができます。宇宙の根本的な謎に挑む理論が、小さな部屋から生まれたという事実に感慨を覚えます。

宇宙の形と“果て”の正体

再びメインテーマに戻り、小林さんは「宇宙の形」を3つのモデルで説明しました。

  1. 平たんな宇宙:果てがなく、無限に広がる

  2. 曲率が正の宇宙:球のように閉じていて、進むと元の場所に戻る

  3. 曲率が負の宇宙:鞍のように曲がり、果てもなく広がる

この3つの形を比較したうえで、最新の観測(アメリカ航空宇宙局=NASAのデータなど)から導かれる結論は「宇宙はほぼ平たんで無限に広がっている」というものです。つまり、宇宙に“壁”のような果ては存在せず、終わりを意識できないほど広大であるということです。

まとめ:宇宙に果てはない

今回の放送をまとめると、宇宙の果てについて次のことがわかります。

  • 昔の人は宇宙を有限と考えていた(倶舎論など)

  • 月までの距離を体感することでスケールの大きさが理解できる

  • 太陽系や銀河の研究が宇宙理解を深めてきた(ハーシェルの功績)

  • 宇宙は膨張していることが明らかになった(アインシュタイン、ハッブル、ルメートル)

  • 現在の観測では宇宙は平たんで無限に広がるとされる

結論として、宇宙に「終わりの壁」のような果ては存在しません。宇宙は広がり続け、私たちの想像を超えたスケールで膨張し続けているのです。


今回の「3か月でマスターするアインシュタイン」第8回は、難解に思える宇宙論を身近な実験やたとえを交えて紹介してくれました。日常では想像しにくい宇宙のスケールや仕組みを体感できる内容で、科学をもっと身近に感じられる回だったといえます。次回もまた新たな視点で宇宙や物理の奥深さを教えてくれることに期待したいですね。


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