令和流!エイジレスな生き方の最前線とは?
敬老の日が近づく9月12日(金)放送の「首都圏情報ネタドリ!」では、従来の「高齢者」のイメージを大きく変える、デジタルに強く、自分らしさを追求するシニア世代に注目します。還暦を迎えた“新人類世代”が中心となり、推し活やSNS発信、起業に挑む姿は、若者顔負けのエネルギー。今の時代を象徴する「令和シニア」の姿に迫ります。
アクティブシニアが増える背景
仕事を退職した後もなお意欲的に活動するアクティブシニアは、年々増えてきています。彼らはとても健康意識が高く、毎日の生活の中で体を動かしたり、栄養を考えた食事を取り入れたりと、自分の体を大切にしながら過ごしています。そのうえで、時間や体力を趣味や地域活動にしっかりと使い、暮らしを楽しんでいるのが特徴です。
子育てが終わり、教育費など大きな出費がなくなったことで、経済的にもある程度の余裕があります。そのため、長年の夢だった旅行に出かけたり、新しいことに挑戦できる習い事に通ったり、地域のためにボランティア活動を始めたりと、多彩な分野に積極的に投資しています。こうした行動は、自分の生活を豊かにするだけでなく、地域社会を支える大切な力にもなっています。
背景には、健康寿命の延びとともに、体力的に以前よりも若々しく活動できるシニアが増えてきたことがあります。医療の進歩や健康意識の高まりにより、年齢を重ねても「まだまだ元気」と感じる人が多くなり、心も体も充実した第二の人生を楽しんでいるのです。
趣味で広がる新しいつながり
シニア世代にとっての趣味は、単なる楽しみではなく、心と体の健康を保ち、社会とのつながりを持ち続けるための大切な手段になっています。健康促進と社会参加を両立できる活動を探し、自分らしい生き方に取り入れる人が増えているのです。
たとえば、体を動かしてリフレッシュできるジョギングやヨガなどの運動系は、無理なく続けられるうえに健康維持に直結します。一方で、パソコンやSNSを使って情報を発信したり、趣味の仲間と交流したりするデジタル系の活動も人気です。新しい世界に挑戦しながら、同じ関心を持つ人とつながれる点が魅力といえます。
特に最近注目を集めているのが、推し活や「ぬい活」です。好きなアイドルやキャラクターを応援しながら、その魅力を共有する姿は、若い世代と同じように盛り上がり、世代を超えた共感を呼んでいます。こうした趣味は、心を元気にするだけでなく、人とのつながりを広げ、毎日の生活に張り合いをもたらしています。
デジタルに強い「令和シニア」
60代のスマートフォン保有率はすでに9割近くに達しており、日常的にスマホを使いこなすのが当たり前になっています。連絡や情報収集の手段としてだけでなく、写真や動画を楽しんだり、アプリを使って健康を管理したりと、その活用方法は年々多様化しています。
また、SNSの利用も拡大していて、身近な存在になっています。長く使われているFacebookやLINEに加えて、写真や動画で自分の生活を発信できるInstagram、情報のスピード感が魅力の**X(旧Twitter)**を通じて発信や交流を楽しむシニアが増えています。これにより、同じ趣味を持つ仲間と出会えたり、世代を超えたつながりが生まれることも少なくありません。
こうしたオンラインでの活動は、孤立の防止につながり、安心感や居場所を持つことができるため、心の健康にも良い効果をもたらしています。さらに最近では、AIを活用した健康管理や、特殊詐欺を未然に防ぐためのサービスなど、シニア世代の暮らしをサポートする新しい仕組みも広がっています。まさに「シニア×デジタル」の可能性はどんどん大きくなっているのです。
セカンドキャリアと起業への挑戦
定年後も新しいキャリアに挑戦するシニアは年々増えています。体力や気力がまだ十分にあることに加え、「社会とつながり続けたい」「これまでの経験を活かしたい」という思いから、働き方を再び選び直す人が多いのです。
再就職の場として人気があるのは、これまでの知識や経験を生かせるコールセンター業務や事務補助など。無理のない範囲で働けるため、生活リズムを保ちながら収入も得られるのが魅力です。一方で、より大きな挑戦として起業を選ぶシニアも少なくありません。
特に注目されるのが、クラウドファンディングやSNSを活用した新しいスタイルのビジネスです。小さなアイデアでも共感を得られれば資金調達が可能になり、オンラインで幅広い顧客とつながることができます。地域の特産品販売や、趣味を活かした教室運営など、従来では難しかった事業展開が現実になっています。
そして今後は、「デジタル武装」や「生成AI活用」といったキーワードがシニア起業の必須条件になりそうです。会計管理や広告作成、SNS発信をデジタルツールやAIに任せることで、低コストで効率的に事業を進められる時代。自分の経験と最新技術を組み合わせることで、シニア世代の新しい可能性がますます広がっています。
高齢期のWell-being(幸福)を支える要素
長寿社会を生きるうえで大切なのは、単に長く生きることではなく、心からの「幸せ」を感じながら生きられるかどうかです。その鍵になるのは、健康や経済的な安定だけではありません。周囲の人とのつながりや、地域・社会への参加が欠かせない要素だといわれています。
研究でも、教育の機会や経済状況の安定、さらに地域の公共施設やサービスの充実度が、シニアの精神的な健康に大きく関わっていることが明らかになっています。公園やコミュニティセンターなど、気軽に集まれる場所があるだけで、人との交流が増え、孤立感を防ぐ効果があるのです。
そして何より、安心できる地域で自分の役割を持ち、趣味や活動を続けることこそが、心身を若々しく保ち、エイジレスに生きるための本当の秘訣といえるでしょう。小さなことでも「誰かに必要とされている」と感じられることが、シニア世代の大きな力となり、毎日の生活をより豊かにしてくれるのです。
2040年問題と未来への備え
2040年には、いわゆる団塊ジュニア世代が65歳を迎え、日本はこれまでにない規模の高齢社会に突入します。その時期には、高齢化率がピークに達し、社会の仕組みや暮らしのあり方に大きな影響を及ぼすと予測されています。
具体的な課題としては、まず年金制度の持続性です。支える現役世代の負担が増える一方で、受け取る側の高齢者は増え続けるため、制度の見直しは避けられません。さらに、介護の人手不足や費用の増大も深刻化し、誰もが安心して老後を迎えられる仕組みづくりが求められています。
加えて、空き家問題や相続問題も大きな課題です。持ち家率の高い団塊世代からの相続が本格化することで、管理されない空き家が増え、地域の安全や不動産価値に影響を与えると懸念されています。相続税や資産管理をどうするかも、多くの家庭で避けて通れないテーマとなるでしょう。
番組では、こうした大きな社会の波に備えるために、「高齢者が働ける社会づくり」や「年金制度改革」など、今からの準備の必要性にも焦点を当てます。そしてこれは社会全体の課題であると同時に、未来を生きる私たち一人ひとりへの問いかけでもあります。今からどう生き方を選び、どんな準備を重ねていくのかが、2040年を乗り越えるための重要なカギになるのです。
まとめ
「首都圏情報ネタドリ!」で取り上げられるエイジレスなシニアの生き方は、単に年齢を超えて元気に過ごすということではありません。好きなことに打ち込み、デジタルを味方につけ、社会とつながり続けることが新しい高齢期のスタンダードになりつつあります。
敬老の日を前に、この番組を通じて「未来の自分の姿」を重ね合わせてみてはいかがでしょうか。
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