記事内には、広告が含まれています。

NHK【ドキュメント72時間】大阪・西成 カラオケ居酒屋で歌えば『成り屋本店』と西成モーニングの魅力|2025年9月26日放送

ドキュメント72時間

西成モーニングと歌えるカラオケ居酒屋『成り屋本店』

「どうして人は歌わずにいられないのだろう?」そんな問いを投げかけるような放送がありました。
NHK「ドキュメント72時間」2025年9月26日放送回では、大阪・西成にあるカラオケ居酒屋を舞台に、朝から夜まで人々がマイクを握る姿を3日間にわたり記録していました。

この街は日雇い労働者が多く暮らし、居酒屋や食堂が立ち並ぶエリア。カラオケ居酒屋は、その中で「飲んで、歌って、語り合う」場所として地域に溶け込んでいます。番組を通して見えてきたのは、歌が人を励まし、孤独を癒やし、世代を超えて人をつなぐ力でした。

成り屋本店の基本情報とアクセス

西成酒場 成り屋 本店は、大阪市西成区山王にあり、最寄り駅は動物園前駅。駅から徒歩数分とアクセスも便利です。営業時間は朝9時から夜23時まで、不定休。電話番号は06-6556-7789です。駐車場はありませんが周辺にコインパーキングがあり、車でも訪問可能です。地元の常連に加え、口コミで評判を聞きつけた人が足を運ぶ人気店となっています。

名物『西成モーニング』の魅力

訪れるならまず試してほしいのが西成モーニング。生ビールか酎ハイを選び、そこにゆで卵とおつまみ1品が付いて350円前後という驚きの内容です。通常のモーニングとは一線を画し、朝からお酒が楽しめるのが大きな特徴。
一方で、コーヒーや紅茶にトースト、サラダ、ゆで卵が付く「Aモーニング」も人気で約390円。常連は酒派と喫茶派に分かれ、それぞれが同じ空間を共有する光景は、この店ならではの魅力です。

豊富なアテと手頃な価格設定

料理はどれもお酒との相性を考えたラインナップ。鶏肝、牛たたき、カンパチの刺身、唐揚げなどが定番で、価格は480円前後。質の高い料理が手頃に楽しめるのも人気の理由です。飲み物は生ビールや酎ハイが400円台から揃い、1000円程度で朝から一杯楽しめるのも西成らしい文化を感じさせます。

初日・8月20日(水)景品をかけて歌う夜

撮影が始まったのは8月20日。店ではカラオケの得点に応じて景品がもらえるサービスを実施しており、ただ歌うだけではなく挑戦心を刺激していました。
流れていたのは『真夜中のダンディー』(桑田佳祐)、『DESIRE-情熱-』(中森明菜)、『空に太陽がある限り』(にしきのあきら)など、昭和から平成にかけての名曲たち。

登場した64歳の会社員男性は、仕事や家庭のことを重ね合わせるように歌い上げていました。歌い終えた表情には、ちょっとした達成感や安堵感がにじみ出ていました。夜になると、料理を持ち帰りに来る人も訪れ、居酒屋は単なる「歌う場」を超えて生活の一部になっていることが分かります。番組では「カラオケ居酒屋は西成が発祥」との説も紹介され、地域文化としての歴史も垣間見えました。


2日目・8月21日(木)朝9時からの歌声

翌日は朝から営業。驚くことに、モーニングセットはコーヒーではなくお酒とゆで卵。西成らしいユニークなスタイルに、客同士も思わず笑顔を見せていました。

この日は47歳の英語教師36歳のYouTube配信者の女性、そして大学の非常勤講師を務めていた男性など、背景の異なる人々が次々に登場。
『LOVEマシーン』(モーニング娘。)や『千本桜』(WhiteFlame feat.初音ミク)といった楽曲が披露され、若者から中高年までが共に盛り上がりました。

世代も職業も関係なく同じ空間で歌を共有することで、自然に会話が生まれ、互いの人生を垣間見ることができる。ここにはカラオケを通じた「ゆるやかな地域共同体」がありました。


3日目・8月22日(金)ビジネスマンが見た西成

8月22日。開店早々に現れたのはIT企業を経営する男性。彼は日常的に西成の日雇い労働の現場を見て回ると話し、仕事や経済の視点から地域を見つめていました。

そんな彼がこの居酒屋に足を運ぶのは、労働者や地域住民と同じ場所で歌い、交流することで、自分のビジネスや人生に新たな視点を得られるからかもしれません。番組は、歌が単なる娯楽にとどまらず、社会的背景の異なる人々をつなぐ「媒介」となっている姿を映し出していました。


4日目・8月23日(土)昭和の歌で世代を超える

週末の土曜日には、さらに幅広い世代の人が集まりました。
登場したのは工場勤務の67歳男性82歳の現役大工。彼らが披露したのは『また逢う日まで』(尾崎紀世彦)、『女番長流れ者』(杉本美樹)といった昭和歌謡。

その歌声には長年の労働や人生の重みが刻まれていて、若い世代の客が耳を傾ける姿も映されていました。歌は時代を超えて伝わり、世代をつなぐ役割を果たしていることが鮮やかに示されていました。

カラオケ居酒屋が映し出す地域のリアル

今回の放送から見えてきたのは、

  • カラオケ居酒屋は生活に密着した居場所

  • 世代も職業も超えて人を結びつける交流の場

  • 歌が人生の物語を表現する手段になっている

ということでした。

この記事のポイントをまとめると、

  1. 西成のカラオケ居酒屋は朝から夜まで地域の人を受け入れる「生活拠点」

  2. 歌を通じて社会的立場の異なる人々が自然に交流している

  3. 曲の選択そのものが、その人の人生や世代を映し出している

番組を通して、歌が地域社会を支える力を持っていることを再確認できました。西成の居酒屋は、ただ飲んで歌う場所ではなく、人々の心を支え、孤独を和らげる「もうひとつの家」のような存在になっているのです。


気になるNHKをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました