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NHK【あしたが変わるトリセツショー】現代人必見!『スマホとのつきあい方』のトリセツ 夜スマホが奪う眠りと集中力、その対策とは?|2025年10月16日★

あしたが変わるトリセツショー

デジタルデトックスって、そんなに難しく考えなくていい

「気づいたらずっとスマホを見ていた」「1日があっという間に過ぎている」――そんな感覚、ありませんか?現代人の多くが感じている“デジタル疲れ”は、情報の多さと休まらない脳が原因です。でも、スマホを完全に手放す必要はありません。むしろ“うまく距離をとる”ことで、心も体も軽くなります。この記事では、科学的な根拠と実践しやすいステップで、デジタルデトックスを気軽に始める方法を紹介します。読めば、あなたの1日が少しゆっくり流れ始めるはずです。

完璧を目指さないデジタルデトックス

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結論から言うと、デジタルデトックスは「スマホを完全に断つこと」ではありません。ポイントは、どのくらい・どんな時間に使うかを意識することです。私たちの脳は、情報を処理し続けることで常に“オン”の状態になりがちですが、使う時間を少しコントロールするだけで、驚くほど心と体が軽くなります。

最近の心理学研究によると、スマホの使用時間を1日10〜20%減らすだけでストレスが軽減し、集中力が上がることがわかっています。たとえば、1日5時間使っている人なら、30〜60分減らすだけでも十分な効果が得られます。これは、スマホが発する情報刺激を減らすことで、脳の“報酬系”が落ち着き、自律神経のバランスが整うためです。

実際、寝る1時間前にスマホを手放すだけでも変化があります。画面から出るブルーライトは、睡眠ホルモンのメラトニン分泌を抑え、体内時計を乱す原因になります。夜のスマホ時間をやめることで、自然に眠気が訪れ、翌朝の目覚めがスッキリするという人も多いです。

また、スマホの通知をオフにするのも大きなポイントです。通知音やバイブレーションは、たとえ見なくても脳が“反応待ち”の状態になります。意識的にオフにすることで、脳が休む時間を確保でき、心の余白が生まれます。特に寝る前は、“静かな時間”を取り戻すことで副交感神経が優位になり、深い眠りに入りやすくなります。

無理をせず、少し減らすこと。これが、現代のデジタル社会で最も現実的で続けやすい方法です。スマホを遠ざけることが目的ではなく、自分の時間を取り戻すことこそが、デジタルデトックスの本当の意味なのです。

小さく始めて、少しずつ増やす

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最初から「休日はスマホ禁止!」と決めてしまうと、かえってストレスになってしまいます。デジタルデトックスの目的は“我慢すること”ではなく、スマホと上手につきあうバランスを取り戻すことです。極端に制限すると、かえって「見たい」「触りたい」という欲求が強まり、長続きしません。

おすすめなのは、10分間の“スマホお休みタイム”をつくることです。食事中やお風呂上がり、寝る前など、日常の中で“区切り”を決めると無理なく続けられます。10分だけスマホを手放すだけでも、脳は情報処理をいったんストップし、リラックスモードに切り替わります。たとえば、夕食の時間を“スマホオフタイム”にすれば、食事の味や会話をより深く楽しめるようになります。寝る前なら、画面を見ないことで自然と眠気が訪れ、睡眠の質も高まります。

また、視界からスマホを外すことも効果的です。人の脳は、視界にスマホがあるだけで“いつでも使える”と認識し、注意力の一部を常に奪われてしまいます。これは「スマホ視覚効果(スマホ・ビジビリティ効果)」と呼ばれ、心理学の実験でも証明されています。手の届かない場所に置く、または裏向きに伏せておくだけでも、脳の意識がスマホから離れやすくなります。

実際、視界からスマホを消すだけで集中力が10〜15%上がるという実験結果があります。これは、テキサス大学オースティン校の研究チームが行ったもので、テスト中にスマホを机の上に置いたグループと、別室に置いたグループを比較したところ、後者の方が明らかに高い成績を出したという結果が出ています。

つまり、スマホを「使わない」よりも、「見えない場所に置く」ことのほうが、脳を休ませる近道なのです。ほんの10分間、スマホを離してみるだけで、集中力・創造力・リラックス効果が同時に高まります。続けていくうちに、その静かな時間が“心地よい習慣”に変わっていくはずです。

通知を“選ぶ”だけで生活が変わる

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スマホがストレスの原因になる理由のひとつが、通知の多さです。通知音やバイブレーションが鳴るたびに、私たちの脳は「何か大事なことが起きたのでは?」と反応し、瞬時に注意を奪われます。これは人間の本能的な防衛反応で、危険を察知しようとする“緊急信号”として脳に届きます。

この反応が何度も繰り返されることで、体内ではストレスホルモン『コルチゾール』が分泌されます。コルチゾールは一時的に集中力を高める働きを持ちますが、分泌が続くと逆に脳が疲労し、気分の落ち込みや不眠、イライラの原因になります。つまり、通知の多さは「見えないストレス源」なのです。

特に現代では、SNS、LINE、メール、ニュース速報など、1日数百件の通知が飛び交うことも珍しくありません。常に反応を求められる環境では、脳が“休む暇”を失ってしまいます。これが「デジタル疲労」と呼ばれる現代特有の症状のひとつです。

こうした負担を減らすためにおすすめなのが、通知を“選ぶ”ことです。必要な通知だけを残して、他はオフにしましょう。たとえば、LINEやメールの通知を時間指定でまとめて受け取る「フォーカスモード」や、寝る時間や作業時間に通知を自動的に止める「おやすみモード」を活用すると、集中力が格段に上がります。

スマホの設定を少し変えるだけで、脳が受ける刺激の量をコントロールできます。最初は不安に感じても、数日で“通知が鳴らない安心感”に気づくはずです。常に追われるような感覚が減り、自分の時間に余白が戻ってきます。

大切なのは、スマホに使われるのではなく、「自分がスマホを使う」意識を取り戻すこと。それだけで、日常の中の小さなストレスが驚くほど軽くなり、心の静けさを感じられるようになります。

“代わりの時間”を用意しておく

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スマホを手放したときに生まれる“空白の時間”を、どう過ごすかも大切です。多くの人は、ふと手が空いた瞬間に無意識でスマホを触ってしまいます。これは習慣化された行動であり、脳が「暇を埋めよう」と指令を出している状態です。その衝動を減らすためには、代わりになるリラックス行動をあらかじめ用意しておくことが効果的です。

たとえば、軽いストレッチをして体を伸ばすだけでも、血流がよくなり、脳の興奮を落ち着かせることができます。お気に入りの本を1ページ読む、ハーブティーをゆっくり飲む、部屋の空気を入れ替えるなど、短時間でできる習慣を持つと、自然にスマホを見る時間が減っていきます。こうした行動は、スマホを我慢するのではなく、“心地よい時間で置き換える”発想です。

最近では、スマホそのものを「心を整える道具」として使う方法も注目されています。たとえば、『マインドフルネス』アプリでは、呼吸に集中するガイド音声や、1分間瞑想などの短いプログラムが用意されています。人気の『Calm』『Headspace』は、世界中で愛用されており、仕事の合間や就寝前のリラックスにも最適です。

また、『瞑想タイマー』『Insight Timer』のようなアプリを使えば、スマホを見ずにタイマーだけをセットして、静かに瞑想することもできます。画面を見続けるのではなく、音だけを頼りに心を整えるスタイルです。

こうした取り組みは、「デジタルウェルビーイング(Digital Wellbeing)」と呼ばれる考え方の基本にあります。スマホを完全に排除するのではなく、“使われる”のではなく“使いこなす”ことで、ストレスの少ないデジタル生活が実現します。

つまり、スマホは敵にも味方にもなる存在です。使い方ひとつで、心を乱す道具にも、癒やしをもたらす相棒にも変わるのです。少しだけ使い方を工夫することで、スマホとの関係はもっと穏やかで、心にやさしいものになります。

続けるコツは「完璧を求めないこと」

1日だけ頑張っても、また元に戻ってしまうのは自然なことです。人の脳は“変化”よりも“現状維持”を好むようにできており、新しい習慣を定着させるには「繰り返すこと」が欠かせません。だからこそ、「今日は30分スマホを減らせた」「通知をひとつオフにできた」といった小さな成功を積み重ねることが何より大切です。

小さな行動でも、それを毎日続けることで脳の神経回路が少しずつ書き換えられていきます。この仕組みは「習慣化の神経可塑性」と呼ばれ、心理学や脳科学の分野でも多くの研究で裏づけられています。新しい行動を繰り返すことで、脳は「これが自分にとって自然な行動だ」と認識し、努力しなくても続けられるようになるのです。

たとえば、「寝る前の30分だけスマホを見ない」「朝の通勤時間は音楽だけ聴く」といったシンプルなルールで構いません。最初はうまくいかなくても、1週間続ければ行動が安定し、3週間で習慣として定着するといわれています。

小さな達成を感じるたびに、脳ではドーパミンという“やる気ホルモン”が分泌されます。このドーパミンが次の行動を後押しし、成功体験の積み重ねがポジティブなサイクルを生み出します。「昨日より少しできた」という感覚が、自信と継続の原動力になるのです。

やがて、それが習慣になったとき、あなたの脳は以前よりも穏やかに、そして軽やかに動き始めます。スマホに追われる時間から、自分を取り戻す時間へ。そうした変化の積み重ねが、本当の意味でのデジタルウェルビーイングを形づくっていくのです。

まとめ

この記事のポイントは以下の3つです。
・デジタルデトックスは「断つ」ではなく「調整する」ことが大切
・視界からスマホを外すだけでも集中力と睡眠の質が上がる
・完璧を目指さず“小さな成功”を積み重ねるのが長続きのコツ

スマホと距離をとることは、あなた自身と向き合う時間を取り戻すこと。夜、スマホを伏せて深呼吸をひとつ。そんな小さな瞬間が、あなたの心をゆるめ、1日の質を変えていく第一歩になります。

(※この内容は2025年10月16日放送予定のNHK総合『あしたが変わるトリセツショー 現代人必見!スマホとのつきあい方』のテーマをもとに構成。放送後、番組内の最新実践例や研究データを追記予定です)

出典:NHK公式サイト『あしたが変わるトリセツショー』
https://www.nhk.jp/p/ts/DGZMN4VY3V/


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