上の血圧130台でも油断禁物!「血圧」が高くなってきたら
なんとなく調子が悪いけれど、病院に行くほどではない。そんな「未病(みびょう)」の状態をどう乗り越えるかをテーマにした番組『未病息災を願います「血圧」が高くなってきたら』が2025年10月26日(日)19時から NHK Eテレで放送されます。登場するのは、いつも明るい“かしまし3姉弟”ことキムラ緑子・田中直樹・安藤玉恵。彼らが視聴者の目線で、血圧が上がり始めたときの食生活・運動・生活習慣の見直し方を、ユーモアを交えながら紹介していきます。
今回のテーマは「上の血圧が130台でも油断禁物」。ゲストの東京女子医科大学教授 市原淳弘が、医学的な観点から“なぜこの段階から対策が必要なのか”をわかりやすく解説します。ナレーションを務めるのはもう中学生。やわらかい語り口で、専門的な内容もスッと頭に入る構成になっています。
上の血圧130台――“まだ大丈夫”と思うその油断が危険
血圧130〜139mmHgの状態は「正常高値」と呼ばれ、まだ高血圧とは診断されません。しかし、近年の研究では、この段階ですでに脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まっていることが分かっています。オムロンヘルスケアの調査によると、収縮期血圧が130〜139mmHgの人は、120mmHg未満の人に比べて脳卒中の発症リスクが約1.7倍に上昇します。
血管は高い圧にさらされるたびに少しずつ傷つき、やがて硬くもろくなっていきます。これがいわゆる「動脈硬化」。進行すれば、脳の血管が詰まる脳梗塞や、心臓の血管が詰まる心筋梗塞につながります。しかも、日本人は塩分を多く摂る食文化があるため、他国よりも血圧の上昇に敏感な体質といわれています。
市原淳弘教授はこう語ります。
「血圧の数値だけを見るのではなく、“血管年齢”を意識してほしい。130台のうちから生活を整えることが、10年後、20年後の健康を守る第一歩です。」
血圧は一度上がり始めると、自然には下がりにくいもの。だからこそ、“未病の段階で気づくこと”が大切なのです。
減塩+“あるもの”で血圧改善!食事のちょっとした工夫
塩分を控えるだけでなく、体の中でナトリウム(塩分)を排出してくれるミネラルを取り入れると、血圧のコントロールがさらに効果的になります。カギとなるのは「カリウム」「マグネシウム」「カルシウム」。
【おすすめ食材例】
・カリウム:ほうれん草、アボカド、サツマイモ、バナナ
・マグネシウム:ナッツ、玄米、豆類、海藻
・カルシウム:豆腐、小魚、ヨーグルト、チーズ
番組で紹介されるのは、これらのミネラルを上手に取り入れた“減塩+α”のレシピ。例えば、切り干し大根とほうれん草のナムルは、しょうゆを控えめにしてごま油と酢で味を調えることで、塩分を1人分0.8g以下に抑えながらも満足感のある味わいに。
また、調味料を酢・柑橘・香味野菜(しょうが・みょうが・しそ・にんにく)などに置き換えるのも効果的。塩を減らしても香りや酸味が引き立つことで、物足りなさを感じにくくなります。
さらに、汁物を少なめにする・麺類のスープを飲み干さないなど、日常の中の小さな工夫でも塩分摂取量を減らすことができます。こうした「減塩+香り+ミネラル」の組み合わせが、未病息災を支える鍵になります。
忙しい人でもできる!1日5分の血圧リセット運動
運動が血圧を下げるメカニズムは、血管を柔らかく保つことにあります。体を動かすことで血管が拡張し、交感神経の緊張が和らぎ、血流がスムーズになります。結果として、血圧が下がりやすくなるのです。
市原教授によると、1日わずか5分のウォーキングでも効果は十分。特に“速歩き”のような少し息が弾む運動を週に150分(1日30分×週5日)続けると、平均して収縮期血圧が2〜5mmHg下がるといわれています。
【番組で紹介される“ながら運動”テク】
・通勤のとき、一駅手前で降りて歩く
・エレベーターではなく階段を使う
・テレビを見ながらストレッチ
・歯磨き中のかかと上げ下げ
・料理の合間の足踏み運動
これならジムに行かなくても、日常生活の中で自然と体を動かせます。
ただし、息を止めて力むような激しい筋トレは逆効果になることも。大石内科循環器科医院の医師によると、血圧が急に上がる可能性があるため、「無理せず続けられる強度」が理想だといいます。
“かしまし3姉弟”が伝える、ゆるやかな健康習慣
番組では、キムラ緑子・田中直樹・安藤玉恵の3人が、身近なエピソードを交えてトークを展開。たとえばキムラ緑子さんは「味噌汁の塩分を減らしたら最初は物足りなかったけど、だんだん自然の甘みを感じるようになった」と語り、田中直樹さんは「ウォーキング中に景色を楽しむと、運動が習慣になる」と笑顔。安藤玉恵さんも「ストレスをためないことが血圧にもいい」と実感を込めて話します。
彼らの言葉には、“頑張りすぎず、楽しく続けること”の大切さがにじんでいます。専門家の助言と、3人の等身大のやりとりが組み合わさることで、視聴者も「これなら自分にもできそう」と感じられる構成です。
未病息災を守るためにできること
番組では最後に、「130台のうちから始める未病対策」のポイントをまとめています。
・減塩だけでなく、カリウム・マグネシウム・カルシウムを意識
・香味野菜や酢・柑橘で味にアクセントを
・1日5分のウォーキングを習慣に
・血圧を毎日測って自分の変化を知る
・ストレスを溜めず、心のケアも忘れずに
血圧は年齢とともに上がりやすくなりますが、「130台」で止めることができれば、将来的な病気のリスクを大きく減らせます。未病息災とは、「小さな不調のうちに気づいて整える」という日本古来の知恵でもあります。
市原教授は「薬が必要になる前に、生活習慣を整える。それが最も自然で、効果的な予防」と語ります。
まとめ
今回の記事は放送前の情報をもとに構成しています。番組では、市原淳弘教授による最新の血圧研究、そして家庭で実践できる減塩+αレシピや簡単運動の実演も紹介される予定です。
小さな積み重ねが大きな変化を生みます。血圧130台のいまこそ、未病息災のスタートライン。あなたの健康を守るヒントが、この45分の放送に詰まっています。
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