血圧が高くなってきたら注意!「未病息災」のヒント
最近の健康診断で「上の血圧が130台」と言われたこと、ありませんか?「まだ病気じゃないし大丈夫」と思いがちですが、実はここが分かれ道。血圧が少し高めの状態をそのままにしておくと、知らないうちに体の中では血管がダメージを受けてしまいます。これが続くと「動脈硬化」につながり、やがて「脳卒中」や「心筋梗塞」といった深刻な病気を招くおそれもあるのです。
今回のNHK番組「未病息災を願います」では、キムラ緑子、田中直樹、安藤玉恵の3人が、血圧をテーマに“病気にならない体づくり”の方法を楽しく紹介していました。ゲストには東京女子医科大学教授・市原淳弘さんも登場し、専門的な視点からわかりやすく解説してくれました。
そもそも「血圧」って何のこと?
血圧とは、心臓が血液を全身に送り出すときに血管にかかる圧力のこと。心臓がギュッと収縮して血を押し出すときの圧力を「収縮期血圧(上の血圧)」、心臓が休んで血を受け入れるときの圧力を「拡張期血圧(下の血圧)」と呼びます。
健康な血管はしなやかで、血液の流れをうまく受け止めることができます。しかし、加齢や生活習慣の乱れにより血管が硬くなると、圧力が高くなり、血圧が上昇します。この状態を放置すると、血管の内側に傷がつきやすくなり、コレステロールなどが溜まりやすくなって「動脈硬化」が進行。血管が詰まりやすくなると、命に関わる病気のリスクが一気に高まります。
「130台でも危険」と言われる理由
以前は「140以上」が高血圧とされていましたが、近年では上が130を超えるとリスクが上昇することが研究で分かっています。たとえ少しの上昇でも、脳や心臓への負担は確実に増えていくのです。
市原淳弘教授は番組の中で、「血圧は“下げる”よりも“上げない”ことが大切」と強調。つまり、薬を飲む前の段階で、生活習慣を見直すことで“未病”のうちに予防できるのです。
忙しくてもできる!血圧を下げる運動のコツ
血圧を下げるには、特別な器具や長時間の運動は必要ありません。日常の中で「体を動かす時間」を少し増やすだけで、血管が柔らかく保たれやすくなります。番組では、忙しい人でも続けられる簡単な運動テクニックが紹介されました。
・朝、通勤や買い物で一駅分多く歩く
・階段を使う(エスカレーターよりも消費カロリーが約1.5倍)
・夜のテレビタイムにストレッチを3分だけ
これらの軽い運動でも、続けることで血流が良くなり、心臓や血管の負担を軽減します。さらに、運動によってストレスホルモンが減り、気分もリフレッシュできるという効果も。
番組内では、田中直樹さんが「ちょっと体を動かすだけで気分がすっきりしますね」とコメント。安藤玉恵さんも「これなら私でも続けられそう」と共感していました。
食事で変わる!減塩+αの“血圧ケア”術
血圧対策と聞くと「塩分を減らす」ことを思い浮かべますが、番組では「減塩+αの工夫」が紹介されました。
・カリウムを多く含む食材(トマト、バナナ、ほうれん草など)を意識してとる
・酸味(酢・レモン・ゆず)を使うことで、塩分が少なくても味がしまる
・だしのうま味を活かし、自然な味付けにする
・加工食品や外食の塩分に注意し、調味料を「かける」より「つける」
特にカリウムは、体の中の余分なナトリウム(塩分)を外に出す働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。市原教授は、「1日6g以下を目標に、少しずつ減らすことが大切」と話していました。
さらに、番組では「減塩でも美味しい簡単レシピ」も登場。例えば、鶏むね肉にゆず胡椒と酢を合わせた“減塩ゆずチキン”は、塩をほとんど使わなくても満足感が高いと好評でした。
「未病息災」とは?
「未病息災」とは、まだ病気になっていないうちに体の変化に気づき、健康を保つという考え方。病気を“治す”ではなく、“ならないように暮らす”というのがポイントです。
番組でキムラ緑子さんは、「少し不調を感じたら、それは体がくれる“サイン”なんですよね」と語り、田中直樹さんも「ちゃんと気づけるようになりたい」とうなずいていました。3人のやり取りには、生活に寄り添う温かさがあり、視聴者からも共感の声が多く寄せられました。
まとめ:今日からできる“未病息災”の第一歩
この記事のポイントをまとめると――
・上の血圧が130台でも油断禁物!早めの対策が大切
・「減塩+α」で美味しく無理なく血圧ケア
・日常の小さな運動習慣が血圧改善のカギ
・未病息災=病気になる前に体を整える生き方
血圧の数値は、体が出してくれる大切な“メッセージ”。忙しい毎日の中でも、食事や運動、そして心のリズムを少し整えるだけで、未来の健康が変わります。
今日から一歩、できることを始めてみましょう。あなたの「未病息災」は、そこから始まります。
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