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【NHKあさイチ】時代とともに変化する「男らしさ」100人のリアルな声と専門家の解説|2025年3月3日放送

文化

「男らしさ」って何?100人に聞いたリアルな声と時代の変化|2025年3月3日放送

今回の【あさイチ】では、「男らしさ」について街行く100人にインタビューを行い、さまざまな世代の人々が持つ「男らしさ」のイメージや影響を受けたものについて調査しました。番組では、昔と今での価値観の違いや、「男らしさ」にもやもやした経験を持つ人の声を紹介しながら、現代における「男らしさ」の捉え方を深掘りしました。

ゲストには前田公輝さん、江上敬子さんが登場し、スタジオトークでは「男らしさ」に対する考え方がどのように変化してきたのかについて語られました。また、漫画や特撮ヒーローなどのエンタメ作品がどのように「男らしさ」を描いてきたのかにも注目し、特撮番組のプロデューサーが解説を行いました。

時代の変化とともに「男らしさ」の価値観がどう変わってきたのか、また、固定観念にとらわれずに生きるにはどうすればよいのか、多様な視点から考える特集となりました。放送後、詳しい内容が分かり次第、最新の情報を更新します。

100人に聞いた「男らしさ」のイメージとは?

街頭インタビューでは、年齢や性別を問わず「男らしさとは?」という質問を投げかけました。時代や環境によって考え方は変化しており、それぞれの世代で異なる価値観が浮かび上がりました。

  • 若い世代の意見:「頼れる存在」「決断力がある」「筋肉質な体型」
  • 中年世代の意見:「家族を守る力」「責任感が強い」「強さと優しさを兼ね備えている」
  • 年配世代の意見:「弱音を吐かない」「男は涙を見せないもの」「家族を支えるのが男の役割」

「男らしさ」とは何か? 具体的な声と考え方の変化

「男らしさ」という言葉には、昔から社会的な期待が込められていました。インタビューの中でも、特に50代以上の男性は「昔は男らしくあることを求められた」と話しており、時代の変化を実感している様子が見られました。

  • 「男らしさ=強くあること」
     昔は、「男は強くなければならない」という価値観が根付いていました。特に戦後の高度成長期を生きた世代は、「家族を支えるのは男の役割」として、プレッシャーを感じながら生きてきた人も多いようです。

  • 「男らしさ=決断力や頼れる存在」
     若い世代では、「頼れる人」や「決断力のある人」を男らしいと考える人が多くいました。これは、従来の「強さ」とは異なり、精神的な強さや冷静な判断力を重視する価値観へと変化していることがわかります。

  • 「男らしさ=外見にも影響?」
     見た目の印象が「男らしさ」に影響を与えると考える人もいました。たとえば、パートナーがK-1選手という女性は、「EXILEのようなワイルドな男性が男らしい」とコメント。筋肉質な体型や男らしいファッション、立ち居振る舞いなども、「男らしさ」を構成する要素として捉えられているようです。

  • 「男らしさ」に違和感を持つ人も増加
     一方で、「男らしさ」の固定観念に違和感を持つ人も増えています。
     - 「男だからこうあるべき、という価値観は押しつけられているように感じる」
     - 「男だから強くいなければならない、という考えがプレッシャーになってしまう」
     - 「男性も感情を表現していいはずなのに、まだ社会的には許されない空気がある」
     - 「頼りがいのある人間でいたいとは思うが、それが“男らしさ”と呼ばれるのは違和感がある」

時代の変化とともに、「男らしさ」の定義は多様化しつつあります。今後は、「強さ」や「責任感」だけでなく、「自分らしくいられること」が重視されるようになっていくのかもしれません。

「男らしさ」の呪縛?もやもやする体験談

100人に聞いた中には、「男らしさ」に対するプレッシャーや違和感を抱えた経験を持つ人も多くいました。「男だからこうあるべき」という固定観念が、無意識のうちに日常の中に根付いていることがわかります。

  • 「男は弱音を吐いてはいけない」という価値観
     「つらい時も強がらなければならなかった」という意見は、多くの男性から挙げられました。子どもの頃から「男の子なんだから泣くな」と言われたり、大人になっても「仕事で疲れた」「つらい」と言えない雰囲気があったりすることに、息苦しさを感じる人が少なくありません。

  • 「男は家族を支えるもの」という役割意識
     ある男性は「父親が『男は黙って家族を支えるもの』と言っていたが、それを息子にも押し付けてしまいそうになる」と話していました。自分がそう育てられたからこそ、それ以外の価値観をなかなか受け入れられず、無意識のうちに次の世代にも同じ価値観を押し付けてしまうことに悩んでいる人もいるようです。

  • 「力仕事は男性がやるもの」という固定観念
     「重い荷物を運ぶ時、当然のように『男性がやるもの』とされているのが違和感」という声もありました。たとえば、引っ越しや職場での力仕事など、男性が率先してやることが当然のように求められる場面は多いです。もちろん、体力に自信のある人が引き受けることは問題ありませんが、「男だからやるべき」という決めつけがストレスになっている人もいます。

  • 「感情を表に出してはいけない」という社会的圧力
     文筆家の清田隆之さんは、「男らしさ」を押し付けられることに悩む男性たちが本音を話せる場を作っていると紹介しました。清田さんによると、多くの男性が「男は感情を見せてはいけない」という価値観の中で生きており、「本音を言える場がほしい」と感じているとのことです。

  • 「男らしさ」という言葉が持つ影響力
     視聴者から寄せられた意見の中には、「男らしさは周りの人が相手に期待してやらせる呪いの言葉かもしれない」というものもありました。「男なら〇〇すべき」「男のくせに」といった言葉が、気づかぬうちに人を追い詰めてしまうことがあるのです。

  • 「男らしさ」を求められる場面の具体例
     - 小学生の頃、運動が苦手なのに「男の子だからリレーのアンカーをやれ」と言われた
     - 会社でミスをしたとき、「男なんだから言い訳するな」と叱られた
     - 結婚したとき、「男なら妻子を養え」と当然のようにプレッシャーをかけられた
     - 友人グループで、リーダー役を求められることが多く、断れなかった

こうした「男らしさ」の押し付けに違和感を抱く人は増えており、「時代とともに『男らしさ』の定義を見直す必要があるのでは?」という意見が多く挙げられました。社会全体が多様な価値観を受け入れ、「自分らしく生きる」ことができる環境を作っていくことが求められています。

「男らしさ」の影響はどこから?漫画・特撮ヒーローの影響力

「男らしさ」をどこから学んだのかを聞いたところ、最も多かったのは「漫画・テレビ」でした。特に少年漫画や特撮ヒーローは、子どもの頃から「強くて頼れる存在」を描くことが多く、多くの人に影響を与えてきました。

影響を受けた作品として挙げられたのは、以下のようなタイトルです。

  • 「花より男子」:主人公のリーダーシップや仲間を守る姿勢が印象的。
  • 「ワンピース」:仲間を大切にし、どんな困難にも立ち向かう強さを描く。
  • 「範馬刃牙」:肉体的な強さの象徴。父を超えるために戦い続ける姿が男らしいと感じられる。
  • 「ろくでなしBLUES」「スラムダンク」:喧嘩やスポーツでの男の意地や誇りを描く作品。
  • 「キングダム」:戦乱の世を生き抜く武将たちの姿が、リーダーシップや覚悟を示すものとして評価されている。

これらの作品には共通して「仲間を守る」「強さを持つ」「リーダーシップを発揮する」といった要素があり、多くの人がこれを「男らしさ」として認識してきたことがわかります。

特撮ヒーローと「男らしさ」の関係

特撮ヒーローもまた、「男らしさ」に影響を与えてきました。昔のヒーロー像は、強くて頼りがいのあるリーダー像が中心でしたが、近年はその在り方も多様化しています。

  • 昭和のヒーロー:戦隊シリーズや仮面ライダーなど、赤いスーツのリーダーが強く、責任感があり、仲間を引っ張る存在として描かれることが多かった。
  • 平成以降のヒーロー:「リーダー=強い」だけでなく、戦略を考えたり、精神的な成長を遂げたりするキャラクターが増えた。たとえば、「侍戦隊シンケンジャー」では、男女関係なく家臣たちがリーダーとどう関わるかが描かれた。
  • 現代のヒーロー:「男女の役割」自体が薄れ、プリキュアシリーズでも男性プリキュアが登場するなど、固定観念にとらわれないヒーロー像が増えている。

スタジオでの意見

スタジオでは、前田公輝さんが「ドラゴンボール」から影響を受けたと語り、「孫悟空のように努力し、強くなることが男らしいと感じていた」と話しました。

また、大吉さんは「宇宙刑事ギャバン」の主題歌の歌詞を引用しながら、「昔は男はぐずぐずせずに前に進むもの、という価値観が当たり前だったが、今はその考え方も変わりつつある」と振り返りました。

「男らしさ」=強さ? 価値観の変化

  • 昔の作品では、強くて戦えることが「男らしさ」の象徴だった。
  • 近年の作品では、メンタルの強さや仲間との関係性を重視する流れが強まっている。
  • 「男らしさ」とは何か?を問い直す作品が増えており、多様な価値観を受け入れる時代になってきている。

こうした変化を踏まえ、「男らしさ」とは何か?という問いに対し、それぞれが自由に考えられるようになってきたことが、今回の特集でも浮き彫りになりました。

特撮ヒーローが描く「男らしさ」の変遷

特撮ヒーロー番組は、「男らしさ」のイメージに大きな影響を与えてきました。かつてのヒーローは、「強く、頼れる男性リーダー像」を示していましたが、時代の変化とともに、そのイメージは多様化し、新しい価値観を取り入れた作品が増えています。

  • 昔の特撮ヒーローの特徴
     - リーダーは必ず男性であり、特に「レッド」ポジションは強く、仲間を引っ張る存在だった。
     - 力こそ正義という価値観が強く、「悪を圧倒する力」がヒーローに求められた。
     - 単独での戦いが重要視される場面が多く、チームの仲間よりも個人の強さが際立っていた。

  • 現代の特撮ヒーローの特徴
     - 性別を問わずリーダーになれるようになり、女性がレッドを務める戦隊シリーズも登場。
     - 力だけでなく知恵や協力が重要視されるようになり、「仲間との関係性」が物語の軸になることが増えた。
     - 多様な価値観を持つキャラクターが登場し、「リーダー=最強」ではなく、それぞれの個性を尊重するスタイルが増えている。

2009年に放送された「侍戦隊シンケンジャー」は、特撮ヒーローの「男らしさ」の転換点ともいえる作品です。

  • シンケンジャーが示した新しい価値観
     - これまでの「レッド=圧倒的なリーダー像」から、仲間との関係を大切にするリーダー像へと変化した。
     - 男女の区別なく、家臣としての役割を全うする姿を描き、「男だからリーダー」「女性はサポート役」といった固定観念を崩した。
     - リーダーの重圧や責任にもフォーカスし、「強くあること=孤独に戦うことではない」と示した。

また、近年の「プリキュアシリーズ」では、男性キャラがプリキュアに変身する展開が描かれています。

  • プリキュアシリーズの変化
     - 「女の子向けアニメ=女性キャラのみ」という枠を超え、男性キャラの参加が増えた。
     - 「強さ」は性別に関係なく、努力や仲間との絆によって生まれるというメッセージを発信。
     - 「男らしさ」「女らしさ」ではなく、「自分らしさ」を大切にするキャラクターが登場するようになった。

こうした変化は、子どもたちが「男だから」「女だから」といった枠にとらわれず、自分の個性を大切にすることの大切さを伝えています。特撮ヒーローは今もなお、「強さ」や「リーダーシップ」の在り方を模索しながら、新しい時代の価値観を映し出しているのです。

「男らしさ」という言葉の変遷

番組では、「男らしさ」という言葉の意味が時代とともに変化してきたことを紹介しました。かつては「男らしい=良いこと」とされていましたが、現代では固定観念に縛られた言葉として捉えられるようになっています。

  • 1960年の国語辞典:「男として持つべき、いい性質を持っている状態」と定義されていた。
  • 2025年の最新版:「思い込みの入った言葉」と記載され、価値観の押し付けにつながる可能性が指摘されている。

この変化からも、「男らしさ」という概念が、社会の中でどのように扱われてきたのかが分かります。

「男らしさ」のイメージが変わった背景

  • 昔の価値観では、男らしさは「強さ」と直結していた
     「男は泣かない」「家族を守る」「リーダーシップがある」といった考え方が一般的で、それが「良い男」の条件とされていた。

  • 時代とともに「多様な生き方」が認められるようになった
     社会が変化し、性別に関係なく活躍できる場が増えたことで、従来の「男らしさ」の枠にとらわれない人が増えてきた。

  • 「男らしさ」を押し付けることが問題視されるようになった
     「男なんだから強くあるべき」「男が泣くのは恥ずかしい」といった価値観が、精神的な負担になっていることが明らかになった。

「男らしさ」に対する意識の変化

  • ポジティブな変化
     - 「男だから〇〇しなければならない」というプレッシャーから解放され、自分らしく生きる人が増えた。
     - 男性も感情を表現しやすくなり、「弱さを見せること」が悪いことではなくなった。

  • 課題も残っている
     - 「男らしさ」に縛られる人はまだ多く、「強くないといけない」というプレッシャーを感じる人もいる。
     - 一方で、「男らしさがなくなった」と感じる人もいて、世代間のギャップが生まれている。

「男らしさ」の未来は?

「男らしさ」という言葉が完全になくなるわけではありませんが、より個人の自由を尊重する形で再定義されることが求められています。社会全体が変化しつつある今、これまでの価値観を見直し、「自分らしさ」を大切にできる時代になっていくことが期待されています。

まとめ

今回の特集では、「男らしさ」についてのさまざまな意見が紹介されました。世代や環境によって「男らしさ」のイメージは異なり、時代とともに変化しています。固定観念に縛られることなく、それぞれが自分らしく生きられる社会になっていくことが求められています。

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